竹下選手の幼少時から、2011年8月に行われたワールドグランプリまでのエピソードが描かれています。文体はNumberのロングドキュメントを連想させるような、比較的シリアスで硬派な感じです。各時代に起きた出来事の描写と、それらに対する竹下選手自身が当時に語った言葉、或いは現在から当時を振り返る言葉によって文章構成されています。その内容は多岐に渡り、少なくない時間をかけて取材をしていることが窺えます。・NECの体育館に合宿にやってきた全日本選手たちを見て、いつか自分もあのユニフォームを着てみたいと思ったが、自分の身長を省みてその思いを潰そうとしたこと。・葛和監督、柳本監督、真鍋監督それぞれの代表監督に対する思い(特に葛和監督に対する思いには胸を打たれるものがありました)。・吉原選手がどれだけ大きい存在だったか。・大友(現 山本)選手との距離感の移り変わり。・木村選手を育てようとアテネ五輪で決意したこと。・中道選手が代表に選ばれたことが、自分にとってはなにより嬉しかったということ。・父への思い。…などなど、背景事実として知っている内容は多くても、それらに対して当時竹下選手がどう思っていたかという生の声が豊富に聞き取られているので、初めて知るエピソードも多く興味深かったです。そしてやはり彼女のプレイ哲学。著者は彼女のいる領域を説明するのにイチロー、澤穂希、清水宏保、F1ドライバーらのエピソードを引き合いに出していますが、その誰とも違う、体が燃え尽きそうなほど激しく、同時に凪いだ湖の水面のように穏やかな(或いは醒めた)、フシギな世界を感じました。“自分はブログやツイッターなどをやらないし、取材も最小限にとどめてきた。バレーに集中するためにファンの方にもそっけない態度を取らざるを得なかった。でも、こんな自分のことでも誰かの背中を押せることがあるのなら、自分の人生をお見せしてもいいのかと思うようになった(一部要約)”という竹下選手の思いが、この本の生まれるきっかけになったようです。また今までプレイを見せることだけで引っ張ってきた若いバレー選手たちに対して、言葉という形で伝言を残したかったという心情も語っています。大いなる勇気をもらうと同時に、なにやらひどく神妙な気持ちにさせられた本でした。個人的には日本のすべてのバレーボール関係者(特に現役の代表・Vリーグ選手)に読んで頂けたらなァと思います。そしてもちろん竹下選手のファンや、壁に突き当たりながら何かにトライしているひとにも。 竹下佳江 短所を武器とせよ―世界最小最強セッター 関連情報
子供が気に入ってはいてます。毎回同じ物を購入しこのシューズで3足目。 関連情報
竹下さんのプレーも、考え方も、真似したいです。悩んだ時に、読み返したいです。 セッター思考 (PHP新書) 関連情報
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ミズノ最軽量とあってすごく軽く履きやすいですバレー好きな人にはオススメです [ミズノ] MIZUNO バレーボールシューズ WAVE ELITE JAPAN 3 9KV230 関連情報
2010世界バレー ~32年ぶりの快挙!全日本女子 銅メダル獲得の軌跡~【初回限定生産】 [DVD]
どうしてこんなに盛り上がってしまうのかしら!と思えるほど、もう既に終わってしまっているVTRなのに手に汗を握ってしまう。もうちょっとで届く、という時には、どうなるのかじっと見てしまう。スポーツの吸引力は凄い。作為的な盛り上がりを誘うような作りをしていないDVDで嬉しい。表彰式はホント素晴らしい。私は、随分前にバレーボールの雑誌社にいた。そこから離れてもう20年以上が経つ。もう最近のバレーボールに詳しくないが、そんな盛り上がりのDVDを見ていて、段々と疑問に思って来た。このDVDは全日本をフューチャーしたものだからこれでいいのかも知れないが、選手も含め、観客や応援する全ての人が淡く期待するのは、「もっと上」に行けるこれからの姿だろう。その観点に立つ時、「世界の一流はどこら辺にいるのか」は、このDVDからは分からない。私には分からないが、この大会でロシア対ブラジルでは、横綱同士の対決として、どれ程観客が盛り上がったのだろう。もしそれがないなら、観客は世界のバレーを知らず、小結に当たる日本の戦いだけに一喜一憂しているのではないか、と思えて来る。ファンの声援で一位になるようなものではない。ファン自身もまた世界に精通する目がなければ、その国のレベルも上がらないのは、他のスポーツを見ても確かなことだ。来年の五輪最終予選に向けて、選手だけでなく、観客やファンももっと高みを正確に知る、今後そんなDVDの作りであってもいいと願う。しかしそれは本来、眞鍋監督を始め、日本の協会やスタッフの仕事かも知れない。金メダルの大松監督を引き継ぎ銀メダルをもたらした小島孝治監督の言葉「高い目低い手」というのは、そんなハイランクの目線と、実践に伴う易しい手法を言った言葉です。決して「低い目」にならないよう、私たちの目も肥やして行ければと思う。それが出来れば、私達が応援する全日本も「もっと上」に行けるような気がします。 2010世界バレー ~32年ぶりの快挙!全日本女子 銅メダル獲得の軌跡~【初回限定生産】 [DVD] 関連情報