マンガでわかる!統合失調症
この間、母が私のために買ってきてくれました。
私の症状は不安になって頭が真っ白になり、足が震えたり、すごく気持ち悪くなり、喉が張り付いたり、その所為で焦りが出て、更に不安になったり・・・という感じです。幻聴や幻覚は無いものの、すごく辛い症状です。
この本ですが、とてもわかりやすくて、親切だと思います。もともとマンガが大好きなのでスラスラと読めました。『こんな症状もあるんだ』 『こんな副作用もあるんだ』 『こういうサービスもあるんだ』 そういった色々とタメになる発見がありました。
統合失調症の方はもちろん、普通に過ごしている方にも勧めてみたいです。偏見ばかり言われるということは、すごく辛いんです。例えば、『甘えてる』 『やる気が無い』 『気持ちが弱いからだ』。こんな偏見ばかりを並べる人がたくさんいます。個人的な話ですが、私も大学の先生に『甘えている』と言われ、すごく辛かったという事がありました・・・。
少しでも良いので、周りの方々もこういった症状で苦しんでいる人達をわかろうとする努力というものが必要なのではないかと思います。
この本を読んで少し自信が持て、ホッとしました。私も出来る事から少しずつ始めようと思いました。読んで良かったと思います。
PRANA DANCE
トム.ハレルの2008年録音のアルバムです。この人は去年初めて自分のクインテットで来日したのですが、実は演奏した曲の大半がこのアルバムの中からのものでした。普通ミュージシャンがライブを打つとなれば、レコ発で新曲やる、とか、ファンサービスで過去に書いた自分の代表曲をやるなんてのが普通ですが、この人はそうではないのです。今自分のやりたいことをやるし、昔書いた曲はやらない。それって凄いことです。しかも今回のアルバムに収録された曲はシンプルながら和声的に凝ったものやら変拍子やら曲の密度が非常に濃いです。フェンダーローズの使い方も効果的です。トムさんは永年統合失調症に苦しんでいますが、この病気のおかげでこういう姿勢で音楽を続けられるのか、病気にスポイルされなかったらもっと怪物なのかよく分かりません。分かることは今のクインテットになってからトータルなバンドのサウンドも含めて凄いことになっちゃってる、ということです。今年来たらここでやってる曲はやらないかもしれないなぁ。いやはや驚きました。
統合失調症 正しい理解と治療法 (健康ライブラリーイラスト版)
他の方も書かれているように読みやすくてうまくまとめられていると思いますが、あくまでこの病気を知らない初歩的な段階の方が読まれるには大変いい1冊ではないかと思いますが、最近、発達障害のアスペルガー症候群を統合失調性と誤診してしまっている医者が多いと聞きますが、本書は発達障害があまり世間で知られていなかった時代の本なので、強迫性障害や発達障害そして統合失調性 うつ病etc.との病気との関係性を理解するには不十分な本だと思いました。精神医療の分野も日々遅々ながら研究されてきていますが、これからもっといい書物が出てくることを期待したいものです。
エミリー・ローズ デラックス・コレクターズ・エディション [DVD]
これはとても考えさせられる映画です。
恐怖だけを求めるなら、この映画はおすすめではありません。
DVDを買おうと思っている方、映画のみを楽しむのならノーカット版を。
実際に行われている悪魔祓いのドキュメント(?)付がデラックス・コレクターズ・エディション。
寝ながらでも手軽に楽しめるUMDもオススメです。PSPをお持ちの方はこちらでもいいかなと思います。
エミリーという少女に、恐ろしい現象が次々と襲います。
そして次第にエミリー自身の言動も、恐ろしいものに変わっていきます。
エミリーは死んでしまいますが、はたして彼女を襲ったものは悪魔によるものなのか、それとも精神病によるものなのか。
本編は、裁判がメインです。
彼女の死を、「悪魔」「精神病」の両面から冷静に追っていきます。
彼女が「悪魔に憑かれた」とされる言動は、全て医学で証明できるものでした。
しかし「悪魔はこの世にいない」というのは証明できないのです。
裁判に関わる者たちは、皆戸惑いながらもエミリーに向き合おうとします。
豹変してしまったエミリーを、最後まで支え、守ろうとした家族。
悪魔祓いの際の、家族の悲痛な顔と、エミリーの名を叫ぶ声は、とても悲しく、もし家族がこのように変わってしまったらと思うと、胸が痛くてなりません。
悪魔の描写が多くあるエミリーのシーンを見る時は、精神病・悪魔憑きの2パターンで見直すと、より映画を楽しめるかと。
エミリーは必死に耐え、生きようとしていました。
これと決めつけず、信じられなくともあらゆる方面から物事を見なければならないって大切ですねぇ。
エミリー役のジェニファーさんの演技力も見所です。難しい役なのに、恐ろしいです。
監督は、彼女の演技を「本当に悪魔が憑いたのか」と思ったほど。合成は指折り数える程しかしていないと言っていました。
統合失調症 (PHP新書)
100人に1人の発症という意外に身近な心の病、統合失調症について、それを知らない人も具体的に理解できる。例えば芥川龍之介の患った注察妄想など。
何よりも病む者の側に立つ視点がこの著書にはある。つまり遺伝や性格だけではなく、それ以上に社会的な要因に照明が当てられる。近代化されていない社会との比較は説得力がある。逆に言えば、今日の社会や家族の側の受容体制こそ問題なのかもしれない。
フィルターをかけるのが苦手という認知的特徴は、病の早期発見に繋がるのだろうか。まだまだ解明されていないことは多々あるようだ。
この病の治療史の概略や治療薬についての言及がきちんとあり、特に患者を支える家族にとり役立つと感じられた。