クリフハンガー [DVD]
ロッキー、ランボーに続くスタローン久々のヒット作ですが、内容に関しては賛否両論だと思います。ただ有名な冒頭シーンを始め、スタローンらしさが随所に出ており、個人的には結構楽しめました。まさかシリーズ化はされないと思いますが、この作品はこれで完結しているからこその楽しさだと思います。相変わらずの荒唐無稽なスタローンの暴れっぷりには、スタローンならこれもありかなと思わせられてしまうから不思議です。また壮大なロッキー山脈も圧巻の映像です。作品的にDTS音源にて収録されているのは非常に嬉しいのですが、なんせ価格が高い。舞台も高ければ値段も高いなんてシャレにもなりません。確かに発売された時期や発売会社を考えると分からない事はないのですが、しかしこの値段はやはり高過ぎです。個人的にはランボーシリーズがそうであったように、画像・音質共にパワーアップし、尚且つ値段がお手頃になる再発売を希望しているのですが。ただ現状で考えるなら、迫力ある作品ですので廉価版よりは多少金額を出してでもDTS版を購入される事をお勧めいたします。もちろん作品に大きな魅力を感じている事が絶対条件ですが。
クリフハンガー [Blu-ray]
スランプに陥っていたスタローンの起死回生のヒット作。ただしアクション映画としては、場当たり的な見せ場、説得力に欠ける展開、鋭さに欠ける悪役陣など欠点も多い。それでも本作が魅力的なのは、山の高さと、それがもたらすスリルに徹底してこだわった点だろう。実景、セット撮影、ミニチュアにCGと、当時の撮影技術を総動員した見せ場の数々は、CG全盛の今見直すと、かえって新鮮に見えるから面白い。オールCGでは得られないこのアナログ的な持ち味こそ、本作がいまだに山岳アクション映画のスタンダードであり続ける所以だ。
脚本はマイケル・フランスとスタローンの2人だが、当時のPREMIERE誌で、フランスの脚本がどうしても上手くいかず、撮影直前で脚本の直しの依頼が自分に来た、というスタローンのインタビュー記事を読んだ記憶がある。「これでも僕は(『ロッキー』で)アカデミー脚本賞にノミネートされたんだぜ!」というスタローンのコメントがおかしかったが、本作の登場人物も、ゲイブ(=ロッキー)、ジェシー(=エイドリアン)、ハル(=アポロ)、フランク(=ポーリー)と、どこか「ロッキー」を彷彿させるものがあり、やはりスタローンの原点は「ロッキー」なんだなぁとあらためて思ってしまう。
さて、久しぶりの再発売となった本作だが、画質は、旧ジェネオン盤より鮮度が上がるどころか経年劣化してしまったかのよう。画面に安定感がなく、傷まで散見される。旧盤と比較視聴してみると、オープニングの脚本、監督名のクレジットが出る場面で、遠景で捉えられたヘリの向こうに見える雲の立体感が明らかに違う。旧盤では52あったチャプターも、本ブルーレイでは19と寂しい限り。日本語吹替やメイキング映像は収録されているが、監督とスタローンのコメントや未公開場面を収録した北米盤(発売元はソニー)に比べるといささか見劣りするのは否めない。
来年は「クリフハンガー」製作20周年。各社に散らばっている本作の権利がまとまって、誰もが納得できる「クリフハンガー」決定盤の発売を望みたいところだ。
(コロンビア)Columbia クリフハンガージャケット PM5226-F12
167cmがっちり体型で、Mサイズで程良いゆとりで、丁度良かったです。
ただTRAILを注文したのですが、写真で見ると茶色味のあるベージュ系に見えましたが、
実際は、やや緑味がかったカーキベージュと言った感じでした。
これはこれで渋くて良いのですが、写真の色味が違ったのが残念です。
それ以外のシルエットやデザイン、機能等は満足です。
あと表面のポリエステルリップストップの質感が良い感じです。
クリフハンガー [DVD]
☆『ダイ・ハード2』のレニー・ハーリン監督が7300万ドルの巨費をかけて作り上げた未曾有の山岳アクション。自らの救助ミスで友人ハル(マイケル・ルーカー)の恋人サラを転落死させてしまった山岳レスキューのゲイブ・ウォーカー(シルベスター・スタローン)。罪の意識に苦しむ彼は仕事を捨てる決心をする。だがそのロッキー山脈上空では国際銀行の現金輸送機がハイジャックされ、一億ドルの現金入りのトランクが落下、クエイルン(ジョン・リスゴー)率いる犯罪グループも山中に降りたった。トランク回収にレスキューを利用しようと悪知恵の働くクエイルンはニセのSOSを発信、それを受けたゲイブは最後の救助に向かうのだった…。多方面でも既に語られているが、タイトルの【クリフハンガー】とは絶体絶命の危機に正義のヒーローが挑む連続活劇の意味である。その名の通り、S・スタローンが崖っぷちに立たされた、いわば傷や弱味を抱えた不屈のド根性ヒーローを全力投球で奮闘する。ただし、決して超人ではない男が活躍するアクションに、S・スタローンは活路を見い出した。この映画に登場する敵は徹底的に悪党で、主人公を幾度となく窮地に追い込むが、そんな危機的状態を主人公はどうやって打開するかが興味の対象となるが、本作に限らず、S・スタローンが主演しているアクション映画のプロットはいつもこんな感じで、内容の良し悪しに関係なく単純明快で具体的。その実に分かりやすい勧善懲悪な部分がS・スタローン作品の長所で、作風に余計な理屈や邪念が入っていないから、彼のアクション映画は楽しめる。このようにシンプルで単純な構造というのは、一見、簡単な作業のように見えて、実際はかなり難しいハードルを要求される。そんなリスクを伴う自己流のスタイルを半世紀に渡ってこなしてきたS・スタローンは本当に偉い!★。