ファンタスティックMr.FOX [DVD]
まずはじめにこの作品の最大の紹介文だが「ウェス・アンダーソンがどうしても撮りたかった、CG時代にあえて挑んだこだわりのストップモーション・ピクチャー!」。これについてはもちろん異論はない。ただ自分としては映画として若干短め(約80分)のなかでいつものウェスアンダーソン節がしっかり確認できたことが1人のファンとしてとても嬉しかった。たとえ人形劇でも、動物が主役でも。
監督が常にテーマとしているであろう' 1.家族愛' 2.自尊心と不器用な生き様(ファンタスティックと言われたいオヤジ!) 3.ささやかなハッピーエンド(毎回ラストがいいんだ) 4.グッドセンスな配色や造形物 5.最高のサントラ! 全部がちゃ〜んと盛り込まれてます。作品ごとにテーマは微妙に違うんだろうけど根底に流れるものはきっと同じなんじゃないかな。
なんでこんなに自分にしっくりくるのかわからないけど、こんな時代だからこんな映画ばかり見ていたいと思う。
今までウェスアンダーソンの作品に触れたことがある人もそうじゃない人も、老いも若きも是非見て欲しい愛すべき小品です。当然自分はサントラも買ったし!あとは次回作にも超期待!!長生きしてちょうだい!!
The Velveteen Rabbit Book and CD (Rabbit Ears)
岩波版で読んだ時―
子どもが、こわいくらい真剣な顔で読んでいる…と思ったらあとでこっそり「あのね…ちょっと泣いちゃったんだ…」
わたしも読んでみたら、のどの奥がつーんとなりました。
こういう地味だけどよい本があまり読まれないのは何故?と常々思っていましたが、こうして新しくなって、また色々なひとに感動を与え続けているということを知り、安心しました。
マンマ・ミーア! ザ・ムーヴィー・サウンドトラック
『マンマ・ミーア』の上映後、スクリーン出口横のショップで、オジサン、オバサンが相次いでサントラCDを買っていた。
(気持ちはよくわかる…)
そもそも、この大不況?の時に、なんてノーテンキでパワフルな映画!
歌とストーリーが見事にマッチしていて秀作。
CG駆使のアクション映画など、遥か彼方にかすんでしまう迫力だ。
のっけから、もちろんABBAの「HONEY, HONEY」。
「ハニー、ハニー、
あたしイチコロよ。
ああ、ハニー、ハニー…」とか、
バカくさいはずなのに、
これがけっこうハマる。
ちょっとひねったキャスティングがよい。
メリル・ストリープが、ピアース・ブロスナン(007!)と
デュエットするシーンなどは、あり得ない!面白さ。
ジェームズ・ボンドで築いたブロスナンの俳優イメージはどうなるの?と
心配したくなるほどだが、これがまさに新境地を開いたよう…。
ラストのさりげないサプライズにしても、ギリシャの小島というロケーションや冒頭の複線を踏まえて、良くできている。
単なるハッピーエンドではなく、「人生は安直なゴールインで納得するのではなく、自分探しが大切」というメッセージが込められている。
また、ヒッピー世代のその後の人生をさりげなく折り込んだ作品としても興味深い。(残りの限られた人生を前にして、若い頃、好き放題やってきたことの清算をちゃんとしよう、ということか)
観に行くなら、絶対「英語歌詞字幕付きヴァージョン」で。
事前にこのCDで歌を練習していくと、いっしょに歌えてもっと楽しい!