ストーン・ラヴ
D'Angeloとの絡みでも有名なR&B界のゴッドマザー、Angieのニューアルバム。何といっても話題はSnoop Doggをフューチャリングした先行シングル(2)か。この組み合わせは全く想像できなかったが、でもHipHop界からも熱いラブコールを受けることは想像に難くないAngie姐さんなので、これはこれでありでしょう。なんといっても楽曲自体がスムーズでメロディアスなGroove感たっぷりの仕上がりだったので、文句は全くなし。アルバムのいいポイントになっている。単々と進むビートがHipHopを感じさせる、それでいながらボーカルの熱さが際立つ(3)、Missyプロデュースという度肝を抜く組み合わせが吉と出たソウルフルな(4)、フィリーな雰囲気がなんとも気持ちいい(5)、HipHop Soul的ブレンド感が出た(6)と、前半はバラエティーに富んだ、それでいながら散漫な印象は全く受けない密度の濃い楽曲が続く。そして中盤から後半にかけては、Angieの本領発揮といった、ディープな楽曲が連続して続く。ソウルを感じるとはこういった楽曲で顕著。中だるみ感が皆無といえば嘘になるが、でもアルバムのトータルのバランスは取れている。リミックスでHipHopアーティストともっと絡んでいけばまた違った側面が見れそうな感じ。ゴッド姐さんはまだまだいけます。
びくびくビリー (児童図書館・絵本の部屋)
心配症でなかなか眠れない男の子、ビリーが登場。
とにかく何でもかんでも心配しだすと止まらないのだ。それは帽子のことだったり、
雨のこと、鳥のこと、などなど。たわいもない事のように思えますが、
当人にとってはかなり深刻なようです。
子どもならではの、旺盛な空想力が一因ですね。
ベットの上に雨雲が発生し部屋が洪水状態になるなんて通常ありえないのですが…
そんなビリーに、おばあちゃんがくれたのが、心配ひきうけ人形。
これを枕元において眠れば、小さな人形達がかわりに心配をしてくれるというのだ。
実はこの人形、コーヒーで有名なグアテマラ発祥で「WORRY DOLL」として
世界中で知られているそうです。知ってました?
日本でも、おまじないで枕の下に何かを置くことはありますね。
この感覚は世界共通なんだろうな。
話しはひねりのきいたオチがついてますが、全体としてはこの人形の紹介が
中心になっている印象。作者独特の絵遊びも今回は少なめでした。
それにしても「びくびくビリー」とはいい訳だ。
原書のタイトル「SILLY BILLY」の音感をうまく日本語に置き換えていますね。
ナバロンの要塞 [SUPERBIT(TM)] [DVD]
あらゆる特殊チームによる無謀な短期作戦が成功する映画のお手本とも言うべき本作。
原作が大変面白かったので忠実な映画化がなされなかったのが残念。
じゃなきゃ☆5つでも良いかも。
製作者は女優さんが出ないと華に欠けると思ったのかな?
アンドレア役のアンソニー・クィンも良いが、
フケツのミラー役のニーヴンははまり役だったと思います。
カリフォルニア生まれのアイルランド系。
あっ、イギリス紳士役以外も出来るんだ。
マロリー役は二枚目なら誰でもイイやと思ってましたが、ロバート・ショウさんの演技を見て考えを改めました。
やっぱりペックで正解だつたのでしょう。
監督のJ・リー・トンプソンもブロンソン映画の「どうしちゃったの?」的な監督作からは考えられないようなキレの良さ。
マクリーン以外が書いた続編も出ていますが、オススメ!
平井イサクさんの労作。改めて言うまでも無く平井さんはご立派なかたですねぇ。
だがしかーし、ここで書くのもどうかと思いますが続編の「嵐」の方は、
見ると損した気になる怪作だ(よね?)。
旧作の「007カジノロワイヤル」の位置づけみたいな感じ。
シリーズ作だと思って観ると期待を裏切られることテキメンです。
「要塞」で感動した人は避けるべき作品でしょう。
まあ、映画の楽しみ方はイロイロなので、「嵐」だってイイという方もいるのでは?
と言う事で老婆心ながら書いてみました。
とんとんとん!とをたたくのはだあれ? (児童図書館・絵本の部屋)
アンソニーの画は、ちゃんと立っていて、気持ち良し。
ベッドに入った子どもの部屋に次々と怖い者がやってくる。子どもは入ってくるのを拒むけれど、スリッパはいつものやつだから、本当は怖がっているわけではありません。
子どもと親の繋がりを、ユーモラスに描ききっています。
森のなかへ (児童図書館・絵本の部屋)
アンソニー・ブラウンの作品ということで手に取りました。
最初から雷がとどろき、父が失跡、ととんでもないオープニングです。
家中貼られた「パパ、かえってきて」のメッセージが切ないです。
おばあちゃんの家にお見舞いの品を届けるよう母から頼まれた少年は、
禁止されていた近道の森の中の道を急ぎます。
突然画面は「ぼく」以外はモノトーンに。
そして出会う人々はとても暗示的です。
森の中を急ぐ少年・・・。
ラストは何ともドラマチック。
どうぞ、ブラウン作品の醍醐味を味わってください。