新・人間交差点 [DVD]
佐藤さんの演技、ま、演技指導する人の落ち度かも知れぬが、あまり感心しない。でも脚本の矢島さんが良いので見てみた。悪くは無かった、最後まで観れたしね。下らないものは途中で切る。
仲代さんや赤木さんの演技が光る。NHKで放送された作品みたいだ。三部作。見て損は無い。
あとカメラワークとか諸々は近年にアリガチな「学芸会レベル」みたいなのが有る。製作スタッフの能力(幼稚)の低さだな。
深夜食堂 1 (ビッグコミックススペシャル)
はじめ『ビッグコミックオリジナル増刊号』での連載でしたが、好評のため本誌で連載開始、いまではオリジナルになくてはならない漫画となりました。
41歳でデビューしたという異色の経歴を持つ作者は、近年の若い漫画家とは違った独特の画風と作風を持ち
往年の漫画読みならば、その絵柄からつげ義春を連想することでしょう。
ストーリーのほうは昔なつかしい人情もの、と言ったところで、最近の漫画に読みにくさや幼さを感じる方にはぜひ手にとって読んでもらいたい。
そのくらい「古臭い」作風なのです。
この本の主役はマスターでも客でもありません。他でもなく、各話の題となっている「食べ物」です。
真っ赤なタコさんウインナー、冷蔵庫で一晩寝かせたあと熱々のご飯でとろかしたカレー、丸のままのきゅうりのぬか漬け、牛すじと大根……
懐旧の情を覚えさせるこれらの食べ物は、昨今の家庭ではすっかり見かけることが難しくなったものたちで、
過ぎ去った昭和の時代が持っていた魅力をさびしさと懐かしさと共にしっかりと伝えてくれます。
「食」はこの、寂しさを感じることが多い世の中で、心の疲れと渇きとを癒す清涼剤と感じられます。
家族みんなでちゃぶ台を囲んで、TVでアイドルやプロレスを見ながら夕食を食べる、というのが典型的な古き日本の家庭の姿だったのではないでしょうか。
この作品に登場する大人たちは、どこかにそうした光景へ回帰したいという願望があって、深夜食堂へと足を運ぶのかもしれません。
よしながふみ『きのう何食べた?』に描かれるような、大切な家族や恋人との食事もいいですが
真っ暗な夜の夜中に、冴えないおじさんやヤクザの兄さん、ストリップ女優やボクサー、それから中年のマスターと顔を合わせて、静かに定食を食べるのもまたいいですよ?