本書は、ヘーゲル哲学の用語を使用しており、難解であることは否めない。とはいえ、「動物性」「宗教」「供犠」「祝祭」など、バタイユ哲学の根本概念がコンパクトに解説されている部分もあり、見逃せない。 宗教の理論 (ちくま学芸文庫) 関連情報
ジャズ・ヴォーカル界の大御所、マーサ三宅氏に師事し、アメリカでライヴ経験を積んだジャズ・シンガー兼ピアニスト、Orie Borlandのニュー・アルバム。収録されているのは、大半が耳に馴染んだスタンダード・ナンバーですが、それが彼女の手にかかると、新鮮な気分で聴くことができるからなんとも不思議。この人の美点は、ハスキーでブルージーな中にも切々とした情感のこもった表現。その長所を遺憾なく発揮してみせたのが、「Good Morning Heartache」や「When I Fall In Love」、「My Funny Valentine」といったバラード曲で、声質と歌詞が最良のバランスで溶け合うとは、まさにこのこと。超高速テンポで歌われる「Just Friends」などにも、その持ち味が存分に発揮されています。音の粒立ち、繊細さ、そして心地よくスイングする彼女のピアノ・プレイにも注目。 Quiet Night 関連情報
文学理論入門書というとイーグルトンの新版 文学とは何か―現代批評理論への招待が有名だが、これは精神分析批評、ポストコロニアル批評など、さまざまな批評の理論を紹介していくタイプの本になっている。一方で、「そんな個別の批評手法を知りたいわけじゃない。そもそも「文学を論ずる」とはどういうことなのかを知りたいんだ!」と思う人もいるだろう。そういう人には、是非とも本書をおススメする。本書は、イーグルトンとは打って変わって「どのように文学は論じうるか」という問題をめぐる入門書である。バルトの「作者の死」以降、旧来的なテクスト読解は不人気だが、一方で極端な相対主義に立つとそもそも批評が行えない。作者の位置付け、文学は世界を記述しているのか、文学の価値はどう決まるのか、等の基礎的な、しかし本格的な批評では避けて通れない、そうした問題に正面から取り組んでいる。具体的に扱われているトピックスは「文学」「作者」「世界」「読者」「文体」「歴史」「価値」の7つである。本書はなので、実際の批評手法を具体的に見せるというより、「文学に対する分析哲学」と言ってもいいかもしれない。しかし、この手の本は類書はあまりなく、希少な一冊だと言える。 文学をめぐる理論と常識 関連情報
ボサノバというので普通のラテン系のアレンジかと思いましたがちょっと違いました。試聴すれば分かるでしょうが、もう少し落ち着いたアレンジです。個人的には退屈に感じてしまうアレンジなので一度聴いてもう聴くことはないな、となったアルバムです。あくまで好みの問題だと思ったのでアレンジがしょぼいとかそういう感想ではないです。アーティストが違っても、楽器なども含めて結構統一してあるので当たりか外れかどっちかになりそうです。 Hayao Miyazaki On Bossa 関連情報