コーエーテクモ the Best 三國志IX with パワーアップキット
今まで、三国志シリーズは2,3,4,8をプレイしました。
この中でも一番面白いです。
月に3回(上旬・中旬・下旬)指示を出し、その指示に従って10日間武将が動きます。
出撃の際には、追撃の有無、戦争終了時には退却か別の敵に攻撃するか、目的の敵意外にはどう反応するか、ピンチの時には撤退するかどうかの指示と兵法、陣形をあらかじめ設定しておきます。
・・・が、指示通りには動きません。
弱いくせに一騎討ちを挑んだり、勝手に別部隊に攻撃をしかけたり、計略にかかって撤退を始めたりします。なのに10日間は見ているしかありません。
また、兵法の連鎖がかなり重要です。
兵法はそれぞれの武将がもっている必殺技みたいなもので、出撃の際にはその中から一つを選んでおくのですが、これが1つの部隊(1部隊につき5人まで入れることができる)の中に同じ兵法を設定した武将がいる場合は、コンボみたいな形で連鎖する時があります(一人の兵法が発動した場合、他の武将が「俺も行くぜ!」という感じで兵法を発動させます。発動はランダムです)。その場合は敵に大ダメージを与えることになります。
いずれにせよ、その場で細かく動かすことが出来ないので、ある程度こちらで予測を立てて指示を出さないといけません。
これがコツをつかむと非常にはまります。こちらの読みどおりに敵を倒した時や、武将たちが想像以上に良い働きをした時には、もうニヤニヤしながら見ています。
逆に、圧倒的に有利な状況でも、敵の連鎖や計略によって、思わぬ苦戦を強いられたりもするので、気が抜けません。また、コンピューターは隙を見つけては積極的に攻めてきます。一箇所をじっと見ていると、他の城には敵の影が近づいていて、その対応をしていたらさらに別の城を攻められる・・・といったことも結構あります。
・・・ということで、難易度は結構高めですが、PK付ですので調整はいくらでも出来ます(敵武将を弱体化させるなど)し、このスリリングでスピーディーな展開はすばらしいです。この価格なら間違いなくお勧めです。
三国志 Three Kingdoms 後篇DVD-BOX (限定2万セット)
オリジナルなストーリーも多いのですが、それぞれの心の葛藤や正史に近い解釈も盛り込まれており、非常に満足のいく作品に仕上がっています。旧作(10年ほど前)のものは、演義に近いのですが、完全に劉備が善人で、孔明は完全無欠・・・初めて吉川英治の本を読んだ時の感激を超えることがなく、あまり面白みを感じませんでした。しかし、本作は、良かった!劉備は義理堅くも英雄にふさわしく適度な凄み・腹黒さもあり、孔明と関羽・張飛の葛藤あり、魯粛はやはり有能な政治家、などなど、演義・正史から、オリジナルストーリのつなぎをいれて、多面的な解釈を見事にまとめ上げ、リアリティを持って拝見できました。鎧がゴム製のせいかややチープですが、旧作の布に金属を張り付けただけの鎧よりは、よかったと思います。これもハイビジョンでなければ分からなかったと思います。製作費25億だそうですが、1話あたりは多分大河ドラマより安いことを考えればやむなしかと。でも、1話あたりの感激は、現在のファンタジー大河よりも数段上。まさに、この作品、三国志映像の名作といえるでしょう!
三國志X(新) (説明扉付厚型スリムパッケージ版)
コーエーの三國志は 7→10の順にやりました。
好みの分かれるところだと思いますが、内政を上げながらゆっくりとプレイする人なら楽しめるかも知れません。
敵が弱過ぎるという意見が多いようですが、敢えて軍備を増強せずに戦うとかなりの苦戦を強いられます。
例えば、大陸の端のほう(雲南や永昌)でひたすら内政向上に励んでいると、大勢力(私の場合たいていは孫堅)が300万ほどの兵力を蓄えて猛然と攻め込んできます。これを数万程度で迎え撃つのもまた一興です。
やはりコーエーの三國志は弱小勢力を守り抜くまでが面白いのだと思います。
三国志 Three Kingdoms 前篇 DVD-BOX (限定2万セット)
ドラマの世界観に入りやすく作りも丁寧。
徐々に頭角をあらわした曹操、そして赤壁での敗戦。
人格についても猜疑心あり、非情さあり、優しさあり。
その中でも現実を受け止める度量の広さが印象的。
また袁紹の優柔不断ぶりも上手く表現されていて飽きさせない。
まるで会社の上司そっくりなので親近感が湧く、同時に脱力感…
主君に助言する軍師や配下武将の重要性もよく理解できる。
やはり諸葛亮。見ていて安定感がある。徐庶の活躍ももう少し見たかった
陳宮、荀'ケ、程'cなど軍師の活躍も醍醐味。
特に陳宮、曹操の最後のやりとりは印象的。良い場面だった。
戦争は三國無双…劉備陣営は激しい。本人二刀流
まさに個が際立っている。強さをこれでもかと見せつけられる。
とにかく次、次と見てしまう。横山マンガ三国志以来遠ざかっていたが、物語の記憶が戻ってくる。
中毒性の高い演義。傑作
三国志 (1) (吉川英治歴史時代文庫 33)
黄河の悠久の流れをぼんやり眺めながら、母へ贈るための僅かの茶を買うため、商船の到着を待つ青年劉備。のどかで、暖かく、まるで水墨画のような情景から、この壮大な物語が始まります。
今日の朋友、高官、英雄だった者が、明日には宿敵、罪人、逆賊へ入れ替わる、乱世ならではのダイナミックな人間模様。数千年の時を経て語り継がれる、豪傑の武勇、知将の謀略。そうした多くの読者が期待する要素とともに、吉川三国志、とりわけこの第一巻を彩るのは、日本人の心の琴線に触れる美しい風景・人物の描写の数々でしょう。
冒頭の黄河や、劉備、関羽、張飛が桃園に誓う楼桑村の寂しげだが情緒豊かな佇まい。そこで浮世から隔離されたかの如くひっそりと暮らしながらも、息子の飛躍を心底で願う年老いた母親の姿。次元は違えど、故郷を離れて仕事や学業に就いている方なら、何がしか心のどこかに響く、そういった美がこの第一巻にはちりばめられています。
やがて英雄として名を轟かせる者たちもまだ若く、手痛い敗北を喫する者あれば、いよいよ頭角を現す者もいます。絶体絶命の危地に追い込まれた曹操が、「自害したい」とまで弱音を吐き、家臣に叱責、励まされる場面は特に印象的。後の彼からは想像もできない弱さだが、この乱世の奸雄もやはりまずは一個の人間であったことに気付かされます。
第八巻まで続く長い物語ですが、手に取れば、なぜこれほど長きに渡り、多くの日本人に愛される「三国志」であるのか、必ず感じ取れる作品です。