R4 RIDGE RACER TYPE 4 DIRECT AUDIO
テクノCDとしてこのサントラは名盤と言えます。
リッジレーサーシリーズは1、2と明るいガバ/ハピコア系のレイブ音楽だったのですが、この「R4」は渋いドラムンベースやダンス曲が中心。当時ドラムンベースが登場したばかりだったこともあって取り入れているようです。
なんと言っても「R4」のコンセプトである夜。ジャズステップのドラムンベースにメロディックな音。
まさに夕暮れから夜明けまでの夜のドライブに合う音楽ばかりでCDがキッチリ統一されていて、メニュー画面の曲ですら捨て曲無しの一生聞く事ができる名盤CDとなっています。
また、MOVE MEは作曲者の1人がこの1曲にのみに気合を入れた曲だけあって、何度聞いても飽きないすばらしい曲展開。
このゲームを知らない人や、テクノ好きの人が聴いても間違いなく最高のCDだと思うことでしょう。
このアルバムが好きなら作曲者が影響されたと言っている"Adam F"のColoursで本格的にドラムンベースに入ってみては?
R4-RIDGE RACER TYPE4-
小学五年生の冬。
テイルズオブファンタジアをとあるゲームショップで購入した際、レジの横にゲームの試遊台があった。
そこで流れていたオープニングムービーに釘付けになった。頭を横から叩かれる衝撃が在ったのを覚えている。
生まれて初めて聞いたあまりにもクールなハウスミュージック。
ヒールアンドトゥーで三速⇒二速に落としてから、RTSカラーのビゾンテがドリフトを決めて立ち上がるシーンのリアルさ。
美女を助手席に乗せ、トップでチェッカーを受けるラスト。
コントローラーを手に取ってスタートを押すと、光の筋が幾重にもバックに映るメニュー画面に入る。
グランプリモードを選択すると、MCが説明を行う。REAL RACING ROOTS '99で優勝する事。それがプレイヤーの目標。
一次予選、二次予選、決勝を勝ち進む事でその栄光を手にする事が出来る、と。
4つのレーシングチームのオファーに1つだけ応え、シーズンが始まる。
黄色と黒を基調としたシンプルかつスタイリッシュなインターフェイス。あちらこちらに見受けられる英文の数々。
アーティスティックなキャラクターグラフィック。計算されたタイムラグで移り変わるキャラクターの表情。
4つの自動車メーカーからマシン供給を受けるらしく、それも選択する。コーナリング特性もこれで決まるらしい。
横浜、福岡、ニューヨーク、ロサンゼルス。光と影が支配する市街地コースの数々。
ハウスミュージックとMCのアナウンスをBGMに、派手なカラーリングのマシン達が一位を争う。
ヘッドライトやブレーキランプが美しいラインとなってリプレイに花を添える。
そのレースの結果を一癖も二癖もある監督やオーナーと噛み締め、次の予選、そして決勝に向けてマシンをグレードアップする。
そう、このゲームは本当の意味での『レースゲーム』なのだ。
ただ作業的に一位を取るだけでは無い。勝利を監督役のテキストボックスに無下に求められる訳でも無い。
世界一シビアなグランプリを戦い、七人のライバル達の一番前でチェッカーを受け、監督・オーナー達の其々の『人生』と言うドラマを分かち合い、前に進んでいく。
レースと人間ドラマ。ゲームで表現されたのは『R4』が初めてなのでは無いだろうか。
そしてそれを伝え切ったのが、当時のナムコの非凡なセンスと情熱を持ったクリエイター達である。
筆舌にし難い、余りにも愛おしい人々の輝きの数々が、この作品には詰まっているのだ。
13年の時が経っても、この傑作は決して色褪せず、脚色されず、今も私の胸の内で光を放っている。
PLAYSTATION Storeのゲームアーカイブスでも配信されている為、皆さん是非プレイしてほしい。
絶対に、損はしない。
リッジレーサーズ ダイレクト・オーディオ
リッジファンには言わずもがな、
こういった電子音楽に馴染みの薄い人や初めての人にもお勧めできるアルバムです
きっと好きになれる曲が見つかると思います。
普通に聴ける方にとっては値段以上に楽しめるアルバムだと思うので
迷っている場合、買ってしまって損はないと思います。
Disc2は、歴代リッジのサントラを持っている方はやや楽しみが少ないかもですね…
リッジレーサー 3D
この一言に尽きる。難易度が増したというよりはAIの調整に不満がある。
スタート時に首位の敵車が遥か遠くを疾走し、それを追う形でプレイするのはニトロを搭載する前のリッジからあった事なので気にはしない。
ただレース展開があまりにワンパターンで、所々で八百長臭さが否めない。
5位で駆け抜ける1周目、3位で駆け抜ける2周目、ニトロやテクニックで首位をもぎ取りそのままゴール。順位は前後するものの、ほぼ全てのグランプリがこの流れで統一されている。
走り方次第で上位に食い込めた、PSP版を含む過去の作品に比べて非常にストレスが溜まる。
抜いたはずの敵車がニトロの使用の有無に関わらず有り得ない速度ですぐさま抜き返し、かと思えば「ほらよ」とばかりに急ブレーキをかけたが如く失速して順位を譲る。まさに八百長。自ら勝ち得たというよりは勝たせて貰った感が強い。
連続的なクラッシュなどのミスをしても車間距離にあまり変化がなかったり、順位に変化がほとんど生じなかった点も不満を感じた。
熾烈を極めるデッドヒートを再現したかったのだろうが、個人的にはただ不快でしかなかった。
速い車を選ぼうが敵車に距離を詰めてニトロで抜こうが、ニトロ未使用のくせにこれまた自車以上の速度で抜き返したり後ろにピッタリ張り付くなどで結局は上記の順位を半ば強制的に固定され、変わり映えというものが本当にない。
BGMは申し分なくいつものリッジシリーズらしい曲+過去曲で、相変わらず素晴らしい。DJの実況も7より頻繁に喋ってて良い。グラフィックはやや残念な感が否めないが、せめてスパ4のように3D機能のON/OFFとそれに応じた30fps/60fpsの環境を用意して欲しかった。
リッジVあたりから60fpsでヌルヌル動き、PSP版でもできていた事を3DS版では何故できていないのか。
期待していただけに、非常に残念。
レイジレーサー
プレイステーションで出たリッジシリーズ第三弾。
アーケードでは並行して『レイヴレーサー』がリリースされた。
全体的に暗く重いイメージが付きまとうが
過去の二作が南国リゾートだとすればコレは地中海以北の
欧州が舞台だと考えれば納得が行きそう。
次回作である『R4』では更にこのイメージが強くなっている。
プレイステーションの限られたポリゴンやテクスチャーで
絵画的表現にチャレンジした挑戦的な一作であるとも言える。
しかしパッと見の印象は『ザラザラしてて汚いグラフィック』
なためにかなり損しているのが残念。
今作からは音楽もテクノっぽさがナリを潜め(スタッフが変わったから)
ドラムンベースやハウス系のノリになった。
『R:RE』共々サントラCDが発売されていない稀有な作品でもある。
大人の雰囲気を纏った楽曲が多く、初代やレボのノリに
共感を抱いていたプレイヤーには不評だったみたいだ。
今作から賞金稼ぎや車種を4つのメーカーからセレクトするなど
今のリッジシリーズにも受け継がれている基本システムが確立され
シリーズの転換点に立たされた作品とも言える。
よって前作までとは比べ物にならない程プレイ時間も増加している。
遊び始めは車のスピードが遅く重い感触なため地味なイメージだが
レースの最終段階辺りになると自車もパワーアップされ高速運転が可能になり
あの神経がピリピリと張り詰めたリッジならではの興奮が味わえるのだ。
立体感が溢れ高低差が大きいコースが登場しているのも本作からである。
シフトダウンを有効的に使用しないと坂道を上手く登りきれないなど
ゲームらしさから少しだけリアリティのある方向へと変化しているのに気づく。
路面との接地感覚も大事にされておりゴリゴリしたタイヤの感触もまた
心地よい。
オープニングムービーも本作から付く様になり、現在までイメージキャラクターと
して活躍しているうちの一人の永瀬麗子が登場している。
(仲間内ではアーケードの『レイヴレーサー』と掛け合わせてレイヴ麗子とか
呼んでました。『レイヴレーサー』のOPに出てくる女性は本名不明みたい)
隠し要素は今作ももちろん健在、デビルカーもちゃんといます。
裏技などは攻略サイトなどを参考にしてください。
地味ながらしっかり遊べる新しいリッジレーサーです。