高橋留美子劇場 人魚の森1 [DVD]
食べれば不老長寿になるという言い伝えの人魚の肉。しかし実際にそうなれるのは何十年、何百年に1人で大抵は身体が激しい変化についていけず、化け物になるか死んでしまうかの恐ろしい猛毒。
第1話は幸か不幸か、人魚の肉を食べて五百年も若い姿のまま孤独を強いられ生きてきた湧太と真魚の出会いの物語。
己の欲望叶えるために自然の摂理に逆らったところでろくな事にならない、と言っているかのような人魚シリーズですが、それを描くのに面白いのは主人公カップルが美男美女で、理想的な年齢という事。真魚と会うまで湧太は五百年近くもの長い年月孤独だったわけですが、時々でてくる昔の話では束の間でも恋人ができていたりするので、その辺は皮肉というか、特にこれを観た男性は湧太になれるなら食べてもいいとか思う人もでてきそう。でもしょぼくれた2人では物語の主役に不適切か。人魚の肉を食べて無事に不老不死になれる確率が凄く低い事を考えれば、もうこんな理想的な不老不死カップルはあり得ないでしょうけど。
高橋留美子劇場 人魚の森 DVD-BOX
高橋留美子先生の人魚シリーズがテレビアニメになりました。
このDVDボックスには、テレビ放映された全11話と未放映の「人魚の傷」が収録されています。
作画崩れが目立ったアニメ版ですが、原作に忠実に描かれている点がいいと思います。
テレビ放映な為か演出に若干配慮が見られ、残酷さは少し軽減されているようです。
作品のテーマは「永遠」。
「永遠の命」を求め人は人魚の肉を欲するが、果たして「永遠」を手にした人間は
幸福と言えるのだろうか……?
偶然人魚の肉を食らい不老不死となってしまった人々。彼らを通して、生きることの意味、
死とは何かを考えさせられる作品だと思います。
私は個人的に映像美に重点を置くので星三つの評価とさせていただきましたが、
とても好きな作品の一つです。
高橋留美子劇場 人魚の森4 [DVD]
こういうタイプのストーリーには二通りの反応があると思うのですが私にはすごくロマンティックに聞こえます。でもこのストーリーは不老不死になったための苦悩がテーマで、普通の死を求めて永遠に彷徨う勇太と真魚が哀れです。
高橋留美子劇場オリジナル・サウンドトラック(CCCD)
どちらも、テレビ東京系で放送された高橋留美子先生の作品です。
「高橋留美子劇場」は、DVD-BOXとして近々リリースされますが、現代社会の様々な問題を提議しつつも、ペーソスの中にも面白おかしく楽しめる珠玉の13話となっています。
「人魚の森」は少し前に原作を描かれていたのですが、「高橋留美子劇場」の後番組として大好評放送中です。
これらの作品を支えるミュージックが集大成され、1枚のCDで聴けるのはとても素晴らしいことです。
るーみっくファンだけでなく、たくさんの人にも聴いて欲しいです。
高橋留美子劇場 人魚の森2 [DVD]
高橋留美子作品ではかなりショッキングなシーンが多かったりするので、小さい子とかにはオススメできませんが、本作は面白いです。
その同時に人類の夢である“不老不死”が果たしていいものなのかを考えさせられます。