地味な表紙のCDですが 聴いてみて音質の良さに 嬉しい驚きでした。 ショパンのマズルカのCDの中では お勧めだと思います。 2枚で 値段も かなりリーズナブルで 買って損はありません。 ショパン:マズルカ(全曲) 関連情報
ショパン: ピアノ協奏曲第1番ホ短調作品11 / モーツァルト: ピアノ協奏曲第23番イ長調, K.488
独墺系の音楽が好きな私にはショパンには余り興味がない方だが、音楽を愛する故に一応は有名名曲をひとさらえ聴いてきています。ピアノ協奏曲も全く知らないでは好楽家との話題に加われませんから、有名ピアニストで最低でも1枚のレコードをと、当時ショパンコンクールで名をはせたアルゲリッチのライブ盤を求めて、成る程と納得しました。テクニックの切れ味とひらめきと云っていい感性の鋭さ、真剣勝負の張り詰めた気迫は十分感動ものでした。で、衰えをしらない人気ぶりに、円熟した彼女はどうなんだろうとデュトア/モントリオールとのCDを求めてみたのですが、この盤の音の悪さは音楽鑑賞以前の問題で愕然でした。ホールの音響かエコーの掛け過ぎかは判りませんが、ピアノの音ではない金ぴかの音。いまだ全曲を聴く事はできていません。技術も表現も立派なんでしょうけれど、商品としてCDは最低だと腹が立ってくる始末です(笑)それに比べこのステファンスカの1枚はどうでしょう。古いモノラルで、ホールの残響音も上記盤と変わらない音場重視の録音ですが、落ち着いて安心して何度でも繰り返し聞きほれてしまいます。何処が違うのかと自問してみますと、彼女は技術の自己顕示、自己主張から最も遠いところでショパンを弾いているのではないかと感じました。楽譜を読みとる眼はショパンの心情にのみ向いているように思えるのです。コルトーにも師事している彼女、優美、品格、詩情・・・と言った心のひだを現そうとしている演奏に感じられます。スメターチェックのチェコフィルがまた控え目につけているのが美しい。ショパンはオーケストラが貧しいと言われているようですが、この曲の弱奏部の弦楽、木管の美しさはやはり天才の感性が感じえた美しさでしょう。録音が古いとはいえ、ピアノのアクションの音まで捉えた自然のソノリティーです。オーディオフリークと自認する爺ですが、リアルな「音」だけに心が動かされているわけではありません。バリバリと弾きまくる若手に事欠かぬ現代、本盤は至宝といえる存在ではないでしょうか。 ショパン: ピアノ協奏曲第1番ホ短調作品11 / モーツァルト: ピアノ協奏曲第23番イ長調, K.488 関連情報