世間を騒がせた事件が無罪となり、その事件を最後に退官する主人公大学で教鞭をとる主人公に2年の歳月の流れは事件に巻き込まれる、穏やかな日々を慢性化させるに十分だった元裁判長を主人公に置き、私刑判決の重荷と人が人を裁く裁判の難しさ見破れなかった真実が火の粉となり周囲の人々に飛び散る謎が解明されてゆく結末で、ミステリーとして構成の甘さが若干残るしかし、事件に巻き込まれて行く元裁判長の性格や背景が緻密なためぐいぐい読まされる 火の粉 (幻冬舎文庫) 関連情報
映画では描かれなかった、下巻のラストシーンが胸を打ちます。刑事とは犯罪とではなく人間と向き合う仕事なのだという思いが胸に迫ります。随所に描き込まれてきた主人公 巻島捜査官と津田長の関係性があらためて浮き彫りにされ、このラストを読ませるためにこの物語が語られたのだ、と思える程の秀逸なエンディング。参りました。映画を見た方にも、そうでない方にも、一読をおススメできる警察小説です。 犯人に告ぐ〈上〉 (双葉文庫) 関連情報
犯人側の心情、被害者家族の心情、警察内部の事情が上手く融合されていて素晴らしい作品です。最後は、犯人達に逃げ切って欲しいと切に願ってしまいました。ストックホルムシンドロームを体感することができました。前作同様、名探偵、名推理が出てくるわけではないですが、傑作です。「読者に告ぐ あまりの面白さに震えて眠れ」 犯人に告ぐ2 闇の蜃気楼 関連情報