海上保安庁『装備』のすべて 海の治安と安全をつかさどる警備隊の実力に迫る (サイエンス・アイ新書)
日本の国土の12倍もの面積を有する領海・接続海域・排他的経済水域を担当している海上保安庁について紹介した本。オールカラー。おおむね左ページが解説で右ページが写真という構成。コンパクトな本だが装備の解説は充実しているし、組織や運用にも触れている。また、それらを通して海上保安庁の多様な任務や、ひとりひとりの日頃の奮闘ぶりと頑張りが感じられる。
海上保安庁の役割は実に多岐にわたる。夏場は毎日のように出動要請があるという海難救助活動や捜索。火災消火。事故による原油漏れなどの海上汚染への対応。密輸など海上犯罪への対処。密漁防止。地震などの災害救助。フィリピンやインドネシアの沿岸警備隊への支援と協力。また、テロ対策として日本の全ての原子力発電所を海から常時警備しているという。2012年4月に国連大陸棚限界委員会が新たに31万キロ平方メートルを日本の大陸棚として認めたが、このための調査データ集めも海上保安庁所管の調査船の役割だった。もちろん、北朝鮮工作船の追撃や、尖閣諸島へ侵入する中国船を追い払うのも彼らの仕事だ。
自衛隊が受けている制限や機能を補完する場合もある。例えば、フランスからプルトニウムを運搬するときの護衛や海外紛争地域での邦人避難で自衛隊が派遣できないことがあったことで、それらをカバーするために新型の巡視船「しきしま」や「みずほ」が建造された。また、海上自衛隊は法執行は行えないので、海賊対策として海外派遣が行われるときでも捜査は同行する海上保安庁の隊員が担う。
多くの任務をこなしているだけあって、装備も多彩だ。大小様々なタイプの巡視船、ヘリ、ジェット機、武器、いろいろな降下のための道具、訓練設備、油回収機、空中散布機、消防船。特殊警備隊(SST)、特別警備隊、潜水士、機動救難士、特殊救難隊、救急救命士。
海外の沿岸警備隊について書かれているところもある。韓国船やロシア船の写真はわざわざこのようなものを選ばなくてもいいのではと思ったが、文章だけだとありきたりになりがちなこれらの国との領海をめぐる厳しい関係の実態を視覚的に伝えたかったのかもしれない。特殊救難隊の車が道路交通法において緊急自動車扱いになっていないといった、法整備の問題点を指摘している箇所もある。
命の箱 アークⅢ
米国製の、米国沿岸警備隊御用達が謳い文句の、非常食である。
中身は、私が知る限り20年以上は、モデルチェンジされてない。
本年に購入したものは、外装に日本語表示が入っていた。
1人3日分の、本当に必要最低限度しか入っていない。
賞味期限は製造から5年、保存環境はマイナス40℃〜プラス110℃と広い。
以前は三千円程度だったが、安くなった。
3月21日、新品1箱を区の組長会(班長会)に持って行って、組長6名と区長の計7名で、試食してみた。
先ず、飲料水。
125ccが6パック。1日たった250ccで過ごせということであり、相当に厳しい。
保存環境はマイナス40℃〜プラス110℃。
食品9片。
9つに分けてパックされておらず、一括パックである。
保存環境はマイナス40℃〜プラス148℃と広い。
食品の中身は、カロリーメイトを圧縮したような感じで、一緒に試食した皆に聞いても、そんなに不味くないという。高蛋白低脂肪でコレステロールを含まないという。
1片400キロカロリー。1日1200キロカロリーということになる。
非常食ではないが、毛布も入っている。
薄いポリエステルフィルムにアルミを蒸着したもので、広げると平均的な米国人に充分な大きさ(132cm×210cm)となる。
一旦広げると、元のように小さくは畳めない。
尚、鋏やナイフは入っていない。食糧以外のサバイバル用品は別途所持してることを前提としているのであろう。百円ショップの鋏で良いから、ガムテープで貼り付けておくことを勧める。