ヘブン・アンド・アース [DVD]
とにかく大人の男だらけの映画です。かっこいいの一言。唯一の華ヴィッキー・チャオもでしゃばらずに控えめ。そこがまたかわいい。
でもやはり中井貴一さんのかっこよさ。ファンになってしまいました。
遣唐使 (岩波新書)
本書は遣唐使のドラマやロマンを超え、対外的な文化交流、外交上の問題を史料に沿って概説している。できるだけ主観を交えず、やや煩雑ではあるが、根拠を挙げ、さまざまな視点から総合的に述べようとしている。
〈遣唐留学生の墓誌〉…1300年を経て2004年、西安東郊で留学生井真成の墓誌発見、彼は何者かを考証・追究して興味をそそる。
〈遣隋使から遣唐使へ〉…遣隋使4回、しかし、日本の史書には見えないため疑う異見もある。 200年間以上の外交使節としての遣唐使、その間対立・抗争もあった。
〈長安・洛陽への旅〉…いずれのコースを選ぶか…北路ー新羅道の時代、南路ー五島列島を経由する。 陸路、洛陽・長安を目指す。開元22年(734)長安で死去した井真成、天平遣唐使を探る。 帰国の途次に遭難した無念の人々があった。
〈海を渡った人々〉…選び抜かれた人物たち−使節・通訳・船員・技手・技術研修生・留学生。遣唐使を助ける各種の技手が蔭にあって、長期留学者ー安倍仲麻呂と吉備真備など知名の人がある。鑑真の来日、あの鑑真は何をもたらしたのか。仏教精神・文物の移入、漢字の発音が伝わり日本文化の発展へ…
〈往来した品々〉…『延喜式』に見る朝貢品リスト(例えば、銀・瑪瑙・糸・綿など) 日本に伝わった唐の文物(漢籍・仏典・美術工芸品・薬物・香料など)「ブックロード」特に膨大な漢籍と仏典が伝わり、日本文化のバックボーンが形成される。みかん・茶などの植物も限りなく…
〈日本文化の形成と唐文化〉…遣唐使の停止をどうとらえるか(国風文化の醸成になったか?」 自らのフィルターで濾過して摂取する、この【効率的受容】に注目すべきであろう。それでも、はたして《開かれた日本》なのかどうかは、常に問われねばならないであろう。
最後の遣唐使 (講談社学術文庫)
少なくともこの頃の遣唐使は、大した政治的任務を帯びていなかったようである。遣唐副使の小野篁が渡航を拒否したのは、すでに民間レベルで大陸の人・物・文化・情報がもたらされていたため、莫大な国費と遭難の危険と言う代価を払ってまで遣唐使を派遣する意義が失われていたかららしい。それでも遣唐使を派遣したのは「鎮護国家」のためで、それに躍起になっていたのは上層支配層と天台・真言両宗の僧侶とのことである。
中型の新羅船に比べ、遣唐使船の遭難が多かったのは大型船であったためで、造船や操船の技術が低いためではなかったと言うことなども含め、新たに得られた知識の多かった著作である。