GANTZ BOX 1 [DVD]
頑張っているけど、ちょっと残念。
とにかく、巨乳が心底むかつく。
同じ女としても「んじゃ、お前がやれよ!」と言いたくなる感じ。
今では当たり前になっている感じの作りも、この当時では頑張っていると思う。
奥浩哉短編集 黒 2 (奥浩哉短編集) (ヤングジャンプコミックス)
ここに在るのが、奥浩哉の中で最も印象の強い作品群かもしれない。
収録作
「黒」正しくあろうとしたのに職を妻を最愛の息子を、ついには人間であることすら失い、なにもしてくれない残酷な天使に導かれて(いや、導いてもくれないか。割と見てるだけかも)不条理な迫害を受け続ける男のグロテスクで壮絶な戦い。むごさの中に灯る最後の明かりは胸に刺さった。うまいなぁ。
「へん」「変」のリメイク。SEXしたらなんか感染して女になっちゃいました。誰かにうつしたら治るかも(この場合は他の男とSEXして)という話。
「宿」かわいい女の子型の宇宙人に寄生されたオタクの男の子がいじめにめげず動画を描き、女の子の命を守るためにがんばる話。
「変」どっかに揺れる乳首の残像をトーンで表現したのはこの作品が最初だって作者が描いてたような・・・そ、そうなんですか(としか)作品の意味を変えてしまう最後の1ページは最初の単行本版にはついていなかったかも。
「観察日記」中学二年生の主人公のつける観察日記。観察の対象は押し入れの中に閉じ込めてある、誘拐して輪姦した同じクラスの女の子。実際に拉致だの監禁だの暴行だのが頻発している現実、それを一番醜い姿で濃縮したような毒のような一篇。でもね、作品として見ると×××で××××を××××るクライマックスと、エンディングは胸の悪くなるおもしろさ。
読むなら根性入れてどうぞ。
奥浩哉短編集 赤 1 (奥浩哉短編集) (ヤングジャンプコミックス)
「好」山田さんと吉田さんの女の子同士のカップル。
「嫌」鈴木君と佐藤君の男の子同士のカップル。
どっちも強引に迫られてたいへんなことになってますが。
「糸」ふいに見えだした「赤い糸」をたぐって自分の運命の相手を探しに出た受験生の越智君と、やっぱり糸が見えて同じように旅行中の山田さんの話。ケータイのない時代の出会いって素敵かも。
「HEN」の新編集版を買ってもいいかと思ってたんだけど、収録作品かぶってたりするのかな。
上の2本は「HEN」的には外せない作品な気がするけど。
そんな貧乏性心配性で星一個減(しみったれ)
GANTZなSF映画論 (集英社新書)
本書は先ずガンツファンないと手にとらないであろう。だが、映画に興味がないと楽しめない。ガンツを愛読する映画好き、という方にのみ楽しめるものとなっている。
ガンツには、光学迷彩は「プレデター」かな、というふうに映画をヒントにしたネタが多く読み取れる。某人気漫画家も本書と似たような(ホラー映画に関する)本を著していたが、奇才と言われるクリエーターは映画を愛し、それから学んでいる方が多いのかもしれない。
著者の紹介する映画にふむふむと相槌を打ち、これは観たことないな、今度観てみようなどと思い、またガンツのちょっとしたネタなどに成る程と関心しながら、ページ数もさほど多くないので2時間程で読める。