Ultimate Collection
覚悟はしていたものの彼の訃報を聞いたときはまたひとつの時代の扉が閉じてしまったんだな、というなんともいえない気持ちでした。シーンをリードしていくタイプのミュージシャンではないと思う彼ですが、この20曲の何十倍、何百倍もの才能を数え切れない仲間のためにおしげもなく捧げてきた彼をまだまだ評価されていないことが残念です。願わくば5人目のビートルズとしてだけでなくキーボーディスト、ボーカリストとして永く多くのファンをこれからも獲得してもらいたいです。
《ROCK STANDARD》トリビュート・トゥ・ブライアン・ウィルソン [DVD]
AN ALL-STAR TRIBUTE TO BRIAN WILSONと比べると
趣旨が違うのでどうしても内容が散漫だったりしますが
でも、それなりに楽しめました。
特に印象に残ったのが
バックストリート・ボーイズの
When I Grow Up to Be a Man
正直彼等に全く興味が無かったのですが
コーラス、アレンジとも引き込まれました。
マイケル・マクドナルド/ビリー・プレストンの
Don't Worry Baby
いつ見てもビリー・プレストンのオルガンは素晴らしい。
間奏でオリジナルの長めのソロがありますが
これが曲のよさを引き立てる素晴らしいもの。
出来ればビリーのボーカルも聞きたかったです。
2005年2月11日がこのコンサートですが同年11月より入院
2006年6月6日の逝去ということで
映像で見ることが出来るビリーの最晩年の
映像となったのが悔やまれます。
皆さんが言及されるジェフ・ベックの
Surf's Up はAN ALL-STAR のヴィンス・ギルの素晴らしいバージョンと
双璧をなす超名カバーですよ。
少々ミスがあり、それが目立ってしまうのは致し方ないですがそれでも充分。
ジェフが自身のコンサートで演奏していたビートルズのA Day In the Lifeを
髣髴させます。この人のボーカルコードギターで
名曲アルバムを作っていただきたくなります。
Surfin' USA は逆に、ブライアン・バンドwithジェフと言う感じで
ジェフリーのボーカルもいいです。
ブライアン本人のパートは正直な所
またこの曲?と思いました。
他の作人に収録されていない曲を入れて欲しかったな。
(これがひとつのショーでそこで演奏される曲となると
いつもどおりになるのが理解できるので星は引きません)
しばらく敬遠していましたが
購入してみると満足です
なお、本編のブライアン以外のMCに字幕が付きませんので
リージョン1が見れる環境の方は
輸入盤で充分かも
ザック・エフロンinダービースタリオン [DVD]
まずザック・エフロンファンには見ておきたい作品かと思います。ハイスクールミュージカルやヘアスプレーでのミュージカル映画の色が強いザックも、ここではごくごく素朴な15歳の少年を演じ、その中でも爽やかさは健在です。
彼が唯一心通わす、かつては優秀だった障害競馬の旗手だった農場を営む黒人ヒューストンとの出会いにより、ダービーカップへの出場を決意し、夢や希望に満ち溢れ大人へと成長していく彼の姿、それを支援していく友人や家族愛も描かれ、ほのぼのとまた切ないストーリーでもあります。
誰にでもそんな年の頃、こんな雰囲気はあったんじゃないかな‥と、どことなく懐かしさもある作品でした。
ジョン・レノン・トリビュート~カム・トゥゲザー [DVD]
2001年に行われたジョン・レノンのトリビュート・コンサートのテレビ映像です。
10月2日に行われたのですが、その直前「9.11」が発生し、犠牲者への追悼チャリティ・コンサートとなったようです。
ポール・マッカートニーが提唱した「ザ・コンサート・フォー・ニューヨーク・シティ [DVD]」が10月20日ですから、その少し前に行われています。
「9.11」というテロに対して、ジョンの歌でもう一度「愛と平和」を訴えかけようとしています。
確かに、ジョンは誰も気づかない頃からずっと「LOVE&PEACE」を語り続けています。
今でもリンゴは挨拶するように右手にVサインで「ピース」と微笑んでいる様子を見ます。
1960年代に世界中にこのスタイルは広がっていきました。
ジョンは、ビートルズの終わり頃から、抑え切れない魂を刻むようなメッセージや思想を、詩人が詩に詠むように、ロックンロールで世界に発信しました。
「平和を我等に」「ハッピー・クリスマス」「イマジン」「パワートゥザピープル」「インスタント・カーマ」「マインド・ゲームス」などは、単なる音楽ではなく、ジョン&ヨーコのメッセージです。
「愛と平和」「一人ひとりが願えば平和になる」「国境のないことを想像しよう」
政治や軍事に対して、歌で人々の心に平和の灯を燈そうとした主張は、滑稽で道化のように見えることもしばしばでしたし、世の中に影響を与えているのかどうかも手ごたえすら危ぶまれるものでした。
このコンサートを見ていて、ジョンはやはり思想家であったのだと思いました。
数十年も前の彼の主張がようやく理解できる、時代がジョンに追いついたと感じました。
常に戦争を繰り返す人類に対して、決定的なメッセージを発しているのに、夢想家としてしか見向きもしなかった世の中が彼の主張を聞き入れようとしているように思われました。
ジョンの作品がアレンジされて披露されていきます。なかなか味のある作品が多く、中でもシンディ・ローパーの「ストロベリー・フィールズ」は良かったですね。曲を紹介するのは、映画のビッグスターです。MCのケビン・スペイシーは、最後に自ら「マインドゲームス」を熱唱します。
見終わって、ジョンの曲の歌詞をもう一度読み直したくなりました。