10年大盛りメシが食える漫画家入門
クチコミで大ヒットになった漫画入門本の第二段やと。
唯一前作の続きともいえる章、パースの部分では
自然なパースを求めて曲線遠近法に行き着くまでの過程がそのまま書かれとって推理本のような面白さがある。
あんまりこの手の本では書かれなかった金にまつわる話も書かれてて興味深い。
どこどこならいくら貰えるからこれくらいのもんが描ける・・・ちゅーことも
当然考えて出版社や雑誌も選ばんとあかんちゅーことやな。
かっこええ立ちポーズ、コントラポストについてもそれだけやったらすでに知られてる技術やと思うけど
だったら動けばどうなるかまで言及しているところはごっつ参考になった。
この126ページは小さいけどええと思う。
演出の具体例も実際に使われたものでわかりやすくおもしろい。
前作よりハイレベルな内容やけど、ええ本なんちゃう。
ZOMBIE MEN ゾンビメン1 (アフタヌーンKC)
テレビブ○スのレビューによればおぞましくも美しい、泣けるゾンビ漫画みたいな事が書いてあったが
それだけではなく実はこれは熱く奥深い漫画だ。
死ぬ事自体の悲しみを売りにするような安っぽい感動ではなく
命以上に大切な思いのために死んでも成し遂げようとする執念の美しさを描いたドラマなのだ。
そうして考えるとタイトルの意味も深読みせずにはおれない。
ジョージ・A・ロメロもいつもゾンビ映画に風刺をこめている。そんな展開に期待したい。
10年メシが食える漫画家入門 悪魔の脚本 魔法のデッサン (アフタヌーン新書 9)
目に映る視界の端っこはほぼ円と考えられ、
その中から切り取った構図だけが正しいパースペクティブになるという考え方とその応用は
一点透視図法、二点透視図法、三点透視図法の全てに通ずる三次元的なもので
名著「パース!―マンガでわかる遠近法」や「リアルなキャラクターを描くためのデッサン講座」、
もちろんその他の初級者向けパース本でも
「なんとなくこの辺からはおかしくなる」としてしか示されていなかった構図の限界をはっきり示した
画期的な技術であり、これこそが絵に拘る漫画描きにおいては特に重要なパースの肝であると思う。
おそらく今後のパース本はこれ以前とこれ以後で大きく変わるはず。
この本の主な価値はこの一点だと思うが十分であろう。