ジェネラル・ルージュの凱旋 [DVD]
まず、原作では起きない殺人事件がストーリーの核となっています。脚本を書いた方は、映画化するに当たり、物語に分かりやすい起点を持たせたいと考えたのではないでしょうか。
また、登場人物が、原作と比べて「必要最小限」まで整理されています。人物の相関関係を単純化することで、限られた上映時間の中でありながら、原作の魅力を損ねないことに成功しています。
そして、原作で速水センター長は、長身で、頭が切れ、短気で、大胆な行動にためらいがない剛胆な人物として描かれています。最初にキャスティングが堺雅人さんと聞いたとき、「ちょっと線が細く、優しすぎるのではないかな」と感じました。ですが、この物語の最大のキモ、「あの」シーンを映像化したときに、どことなく女性的な魅力を持った彼だからこそ、何の違和感もない素晴らしい作品となったのだと改めて感心しました。
人気小説を映像化した作品は数多ありますが、個人的にはほぼ「ベスト」の出来だと思います。
おくのほそ道(全) (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス)
タイトル通りです。僕の20年来の古文コンプレックスを取り去ってくれた上に、俳諧の妙味の入り口を示してくれた。芭蕉だけではなく、俳句という偉大な文学ジャンル自体に関心を持つきっかけを作ってくれた。
見仏記 (角川文庫)
イラストレータの「みうらじゅん」と作家の「いとうせいこう」が、各地の仏像を見てまわる旅行記をまとめたシリーズの第一弾。
古代日本の仏教を醸成した奈良や京都はもちろんのこと、奥州藤原氏が栄えた東北地方、仏教伝来の地である九州の大宰府など、各地方の有名な寺院が取り上げられている。
仏像を宗教的な崇拝の対象としてでなく、美術品としてみる彼らの「見仏」スタイルは、仏教とか仏像とかの世界の敷居を低くし、読者をその世界観へ入りやすくさせてくれる。また、仏教用語や基礎知識が、イラスト入りの注釈で添えられているのも親切である。
はじめは独自の世界観をもつみうらさんを持て余し気味のいとうさんだが、旅を重ねるにつれて「仏友」に対して厳しいツッコミを入れられるようになる過程もおもしろい。
理論を詰めて答えを導こうとするいとうさんと、直感的に物事をとらえようとするみうらさんのコントラストのある視点もいい。
彼女たちの時代(1) [VHS]
就職して、新人と呼ばれる夢中で過ごした時期も過ぎ、行き詰まった社会に閉塞感を感じている境遇も考え方も違う偶然知り合った二十代半ばの女性3人(深津絵里、水野美紀、中山忍が熱演!)が、共に語り、悩み、悲しみ、傷付き、這いつくばり、時に喜びながら、「自分の居場所」を探す物語。
並行して、順風満帆、自信満々だったエリートサラリーマン(椎名桔平)がリストラの憂き目に遭い、苦悩と絶望を味わいながら、心の平穏を取り戻すまでが描かれています。
ドラマとしては実に地味ですが、その地味さが逆にリアルで、毎回流れる主人公の心の機微を綴ったモノローグが胸に沁みました。DVD化が切望される名作です!
MAGIC BOARD/MASTER OF GROUND 02 [DVD]
折角のライダー滑りをカメラが捕えらえてなく、
フラフラと関係ないところを写しているシーンが目立ちます
うまく撮れているシーンも多いのに、
悪いシーンをカットせずに使用しているので、観ていて不快です
映像でお金をとるのだから、もう少し真剣にやってほしいですね。
MASTER OF GROUND02は、
DVDではあまり観ないグランドトリック集
こちらの方がカメラワークが酷いですが、
ライダーのテクニカルなトリックを楽しめます。