イエスタデイをうたって 7 (ヤングジャンプコミックス)
第1巻が発刊されて11年になりますが、リクオ、ハル、シナコの関係は遅々として進まず、ようやくシナコ先生とうまく行きかけているようですが、このまま落ち着くようには思えません。ヒロインはハルですからね.このままダラダラと三角関係が続いていくような、そして作者の都合で途中で突然終わりそうなそんな予感がします.最近は2月に一度、定期的に掲載されているので2年後には次回作が読めるはずですから、気長に期待せずに待ちましょう。まだまだ終わらないだろうなあ。
羊のうた(4) [DVD]
確かに、4巻合わせて2時間足らずの分量ではなく、TV放映1クール12〜13話くらいあれば、かなり原作に忠実に作り込むことも可能だったのだろうと思います。しかし、もともと地味な作品であり、セールスを考えると、OVAとしてはこのくらいがギリギリだったのでしょうか?
そうであれば、OVAであっても、映画は基本的には監督のものであり、監督・脚本家が分量的制約も考慮して、ストーリィを千砂と一砂の宿命の愛?に絞ったのだとすれば、このような結末でも責められないかなと思っています。
原作の中で、私が一番好きなシーンは、学校での八重樫さんとの最後のイベントであり(アニメではカットされてます)、そういう意味でも、私も原作のストーリィ、結末のほうが好きではありますが、とにかく、「羊のうた」のOVAが製作され、残されただけでも良しとしたい気持ちです。(アニメしか見ていない方は、ぜひ原作コミックスも買ってお読みになることを薦めます。)
アニメは、予算の都合か、動きは少ないですが、絵はきれいで、色の出し方は良いと思います。声優陣、特に千砂役・林原めぐみの演技?は光っています。このストーリィだと、八重樫役の雪野五月さんはかわいそうな感じですが、頑張ってくれています。
PSYCHE (プシュケ) (スクウェア・エニックス・ノベルズ)
瀬戸……唐辺葉介氏らしい、とても難解で、解釈のわかれそうな、深い作品でした。
ちなみに、副読本としてギリシャ神話(特にエロスの件)を読んでおくことをオススメします。
※以下、感想というより、結論のみの考察です。
氏の作品に共通している“みんな同じではない”という、テーマの根底にあるものが、今作でも見えていました。
クオリアは物事自体が持つものではなく、個々の心で形成されるものであり、
それぞれ違った感じ方や捉え方――つまり個性がある。
それが目に見えるものとして現れるのが、まさに芸術の特性で、
そうして生み出された作品が持つクオリアもまた、個人個人で感じ方は違う。
要約すれば、“誰もがみんな、同じ物事に対して、同じ感じ方をするわけではない”ということですね。
そして今作においては、
「人間はね、心が腐ったらおしまいなのよ」
という、序盤に書かれていた先生の台詞が、テーマを表わしているのだと思いました。
それは“良くも悪くも、心の持ち方一つで、自分から見える世界はどうにでも変わる”ということ。
我ながら結構無理矢理な解釈っぽいですが、
それが今回、絶望的な物語の中で氏が示した“希望”の部分なのかなと。
羊のうた 特別版 [DVD]
原作を知らず、ジャケ写の雰囲気で何気なく視て大変感動しました。コミックでなく、小説が原作かと思える程ストーリーやテーマが深く、花堂監督のこの映画に対する真摯な姿勢が感じられました。原作ファンからは「チョットちがうなぁ」と思われるかもしれませんが、原作の様な悲劇ではなく「生きる」事が主題となっているこちらの方が自分としては好きです。又ロケ地となった長野県須坂市も大変赴きある街で、ご覧になった方は是非訪れる事をオススメします。
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まあ、原作の方が好きなんですよね。いや、この映像化されたほうも悪くはないんですよ。ただ、連載途中で作られた作品だから、どうしても中途半端な感があるのは否めませんが。
私としてはやはり原作の方がいいかなぁ。まあ原作は全巻呼んでおりますので、そう思えるだけかもしれないが。日本人形のようなヒロインが登場する作品なので、結構好きなんですよ。そのあたりはやはり冬目氏らしい作品ですな。この調子でハツカネズミの時間やイエスタディをうたってなどを描き挙げていただきたいものです。