ワイド・ワールド・オーヴァー~~ザ・チーフタンズ・グレイテスト・ヒッツ
アイリッシュ音楽には昔から興味があり、そんなときにチーフタンズを知り、このアルバムを購入しました。
はっきりいってハマりました!!
それにしても豪華なゲスト達。
チーフタンズは色んなミュージシャンからリスペクトされてるんですね。
偉大なり、チーフタンズ!
スロウ・ダウン・ユア・アームズ
リズム隊がスライ&ロビ-、録音がジャマイカ・キングストン、ということなのですが、レゲエのアルバム、というよりはシネイドの歌のアルバム、として聞いた方がよいのではないかと思います。2枚の編集盤をはさんでの前作のアルバム、「Sean Nos Nua」はアイリッシュ・トラッドのカヴァ-アルバムでしたがこちらはル-ツ・レゲエのカヴァ-・アルバム、個人的にはやっぱりBurning Spearの「マ-カス・ガ-ヴィ-」のカヴァ-が聞いてて一番燃えますね。今までシネイドの曲って踊れる曲があまりなかったのでこれは大変嬉しいです。オ-プニングの「Jah Noh Dead」もバ-ニング・スピア-の曲なのですがこのアカペラヴァ-ジョンやあくまでメッセ-ジ重視の、淡々とした仕上がりの例の「War」を聞いていると引退騒動とかあったけどまだまだシネイドの青白い炎は消えていないのがわかってほっとひと安心します。ビョ-クやマドンナに比べると全然目立たないのですが、というよりくらべる必要は全くないのですが、今世紀に入ってからシネイドのずっとやってるアイリッシュ・トラッドとル-ツ・レゲエの融合という試みは本当に重要なことだと個人的には考えていて、もうすでにエイドリアン・シャ-ウッドとやった「This is a rebel song」とか原曲を数百倍凌ぐ出来になってしまったABBAの「Chiquitita」のカヴァ-とかひとつの成果としてあらわれていると思います。(この2曲は編集盤の「She who dwells・・・」できくことができます。)これで2枚のル-ツ回帰のアルバムを作ったあと、これからどんな実がつくのかとても楽しみになりました。最後にあとやっぱりもういい加減に早く日本にきてほしい。めんどくさいんで、できればヴァン・モリスンおじさんも一緒に。日本のファンは必ずや温かく熱狂的に迎えることでしょう。
セオロジー
久々にカヴァー集ではなく彼女のオリジナル曲を聴けるアルバム。アコースティックなダブリン・セッションズとフル・バンド・セットのロンドン・セッションズの2枚組で、ほぼ同じ曲をほぼ同じ順番で並べながら2種類のヴァージョンが聴ける形になっている。グレゴリアン・チャントのアルバムに参加したりルーツ・レゲエのカヴァー・アルバムを出したりと、最近宗教的な内容の歌が多いオコナーだが、このアルバムも、『神学』という意味のタイトルどおり、神や信仰を歌った歌がいくつもあるうえに、表面的には男女の愛や人種差別やイスラエル・パレスチナ問題を扱った歌にも聖書的な表現が多く、いずれの歌にも根底に彼女独自のキリスト教とラスタファリアニズムを混合したような「神」や「宗教」や「人間」についての観念があるのがわかる。これまで彼女の音楽を「きれい」とか「ヒーリング」などのキーワードで表面的にしかとらえてこなかった人には、少々とっつきにくいかもしれない。その意味であまり一般的ではないかもしれないので星4つとするが、決して悪いアルバムではない。
音楽的には、基本的に、アイルランド音楽とレゲエの融合という彼女がずっと取り組んでいる方向性の延長上にあるもので、ディスク1も2も彼女らしい音楽になっている。従来ならこの両方からピック・アップして1枚のアルバムになっていた感じだが、もともとディスク1だけで完成のつもりだったのが、その曲を聴いたロン・トムがぜひプロデュースさせてほしいと言い出してディスク2が出来上がった、とのことだ。一気に2枚聴きとおそうとするよりは、そのときの気分しだいでどちらかを聴いたり、好きなように入れ替えたりして楽しむのがよいかもしれない。なお、日本盤には、輸入盤にないライヴ音源がボーナス・トラックとして5曲入っている。