グアテマラの弟 (幻冬舎文庫)
これを読んだら、処女作の「私のマトカ」を読みたくなり、すぐ買い求めました。NHK教育テレビで 「ときどきまよまよ」 を見て、この俳優さんてものすごい存在感があるのに小学生の子どもと空気が同じなところが不思議と思っていましが、感性が縦横無尽というか、ちゃんとした社会人で、全然型にはまってないものの見方というか、ユーモアのセンスというか、独身の潔い生き方というか、彼女の魅力にとりつかれてしまいました・・。
かもめ食堂 [DVD]
細やかに日常を描いているように見えるが、実は非日常的な映画。
実生活にはホコリもたまるし、人をねたむこともあり、決して美しいだけの世界ではない。
けれど、時にはそんな現実から抜け出し
少しだけ時間を止めて、ホッとしたい人にはめちゃくちゃイイ!
優しく凛とした店主サチエが手際よく作り出す、和食ご飯やコーヒー。
見ているだけで、喉がゴクリと鳴る。
店内のインテリアも、店主同様、明るく清潔感あふれシンプルだけれど美しい。
人気の北欧雑貨も、さりげなく、でも様々なシーンに出てきて
雑貨ファンなら、それだけで楽しめる。
これは決して、舞台が日本だったら作り出せなかったものであり
フィンランドであるから、醸し出される不思議で切ない空気感。
けれど、一番この映画のすごいところは…
自分で丁寧にコーヒーを淹れたくなる。
おにぎりを握って食べたくなる。
部屋をきれいに片付けたくなる。
そして、そんな小さな幸福に喜びを感じさせてくれる。
…そんな変化を与えてくれるところ!
わたしのマトカ (幻冬舎文庫)
さくっと読める文章だが、物足りない感じでは決してない。
文章にはその人の人格が表れると言うが本書は正にその通りかもしれない。
片桐はいりというひとつの個性が飾り気のない文章と供に時に爽快なまでに伸び伸びと闊歩する。
飾り気がないのに何故か引き込まれる。文章に、片桐はいりという人物に。
それを魅力というならばそうなのかもしれない。
それも天性の。
多分、普通の人が書いたエッセイなら面白い、で普通に終わっていたかもしれないが、読みながら時々頭の片隅に片桐はいりが登場し想像に色をつけてくれるのでまた一歩踏み込んだ楽しさがあったのも確かだ。
それもすべて片桐はいりという個性派女優だからこそ成せる業なのかもしれない。
もちろん、読み物としても十分に面白い。
一読あれ。
ベロニカは死ぬことにした [DVD]
原作が好きでとても期待していたのですが・・・微妙でした。
日本人だからベロニカですらないし。名前はともかくとして、話の運びが悪いですね。
医師も患者も看護婦も演技がやりすぎでは?と思うほど白々しいし。半端なファンタジーのような雰囲気で、映像はきれいですが訴えかけるものがない気がしました。「自分らしく生きる」という説得力はないです。とりあえずこういう解釈の仕方もあるのかと考えさせられました。
原作を読んだことのある人はつい比較したりと素直に見られないかもしれません。ベロニカの1週間を2時間でまとめるのはなかなか難しい気がしました。
消化不良を感じた人は、ぜひ原作を読んでもらいたいです。
似たテーマとして、映画「17歳のカルテ」のほうが良い出来だと思います。オススメします。
もぎりよ今夜も有難う
この本を読み終えるのに、1ヶ月かかった。。。
しかも、途中で“世界一の映画館と日本一のフランス料理店を山形県酒田につくった男はなぜ忘れ去られたのか (講談社文庫)
“という本も買ってしまった(笑)
購入の理由は、読み進めればわかると思います。
なぜ、一ヶ月もかかったかと言えば、文章と内容の楽しさに
一気に読んでしまってはもったいないという思いが久々に働いた本だからです。
ちょうど、30編の話なので、1日に1話を楽しみながら読んだ結果なのです。
正直、片桐はいりさんが、映画のもぎりをしていたのも知らなかったし、
本を書かれているのも知りませんでした。
新聞の片隅に載った広告に、なぜかピンときて購入、、
めちゃくちゃハマりました♪
さくらももこさんのエッセイを好きなら、違和感なく読めると思います。
でも、文章の流れや、引き込みの強さは
それを上回ると思います。
本当に、自分というものをすっかり知っていて、
人生の楽しみ方を知っている方だな〜と大ファンになってしまいました。
映画の題名に絡めた、旅や彼女の日常がとても愉快に描かれており、
下手な旅本よりもそこに行きたい感が沸々と沸き上がってくる本です。
仕事が忙しくて、そうそうは本を書く暇などないでしょうが、
既出の
グアテマラの弟 (幻冬舎文庫)
わたしのマトカ (幻冬舎文庫)
もしっかり購入して、読んでいる最中です。
なんだか、贅沢な時間を過ごさせていただきました!
片桐はいりさん!どうもありがとうございました!