よつばと! (1) (電撃コミックス)
…というタイトルを1巻のレビューに付けるのは変ですが…しかし、出る度に最新巻が最高傑作と思えるというのは実際凄い事だと思います。
あずまんが大王は好きだったものの、ヒット作の次はイマイチな事が多いので若干敬遠してしばらく買わなかったのですが、ある時ふと思い立って買ったのが大正解でした。
何でもない日常を延々と描いていくだけなのに、読む度に「ああ、人生って面白いんだなぁ」と思わせられる漫画です。
しかし、あずま先生の独特な台詞回しと間で見せるギャグセンスは健在なので、あずまんがが好きだった人には自信を持って薦められます。
のんびりした気分になりたい人も是非。
あずまんが 2 あずまきよひこ作品集
本屋で買えるけど扱いは本じゃなくて、ここではソフトのコーナーに有る、という不思議な本です。つまりはCD−ROMのオマケに本が付いてくる、という事らしいです。あずまきよひこのファンなら無条件で買うでしょうけど、そろそろ大部分のファンが元ネタを知らないであろうと思われるので、その点をご承知置きを。仕様のスペックも時代を感じさせるので、その点でもちょっと注意ですね。個人的には、アニパロ(もう死語か?)の元ネタにはあまり思いいれが無かったので、「よつばと!」の前身の「Try!Try!Try!」と、ぬいぐるみに憑依した少年とぬいぐるみの持ち主の少女の話の「Wallaby」(これで終わってしまうのは非常に惜しい、続きが気になるので、どこかで連載しないかな)が面白かったですね。
よつばと! 11 (電撃コミックス)
こんな環境で子供を育てたいといつも思う。
よつばはいつも一人で冒険に出かけ、
必ず人との出逢いをし
時に心配され、時に呆れられ、時に怒られるw。
「礼儀を知らないイマドキの子供」なんてレビューで言ってる人がいるけれど、
5才のよつばは、いつも外でなにかを学んで帰ってくる。
勝手に写真を撮って「勝手に撮ってんじゃねえよ」と怒られ
「かってにとったらだめなのか・・・」と恐怖におののき(転んでケガまでしてしまうw)
その後からは「とってもいいですか?」と聞くようになり、
しまいにゃ「かってにとったらしつれいでしょ」ととうちゃんを叱るw。
「触ったらダメだよ」と言われた直後にイガに触り「イタイ!」と泣く。
イガは手で触ると痛いんだと身をもって学ぶ。
いつも当たり前の様に一緒にいるジュラルミンも
扱い方を間違えると鳴かなくなってしまう(=モノは壊れる)という事を知る。
たぶんこれからよつばは、もっとちゃんとジュラルミンを大事にするだろう。
先に親に「〜しなさい!!」と言われていないから
よつばは、たくさんたくさん失敗する。
でも、その度に成長していく。
とうちゃんが、よつばの好奇心を抑制しないように育てているから
今日もよつばの好奇心は絶え間ない。
「なにをしてるんだろう?」と勝手に店に入っていったりするけれど
なんの臆面もなく「みてもいいですか?」と聞ける度胸。
よつばは物怖じする事を知らないから、誰にでも話しかけ、
そしてどんどん仲良しを作っていく。
だから宅急便やさんも、自転車やさんも、うどんやさんも
みんな「よつばちゃん」「よつばちゃん」とよつばを慕う。
多分この街では、とうちゃんよりもよつばの方がずっとともだちが多い。
よつばは幼稚園に行かなくても、もう、ともだちの作り方を知っている。
人に言われるのではなく自分で冒険にでかけるから、いつだってなにかを見つけて戻ってくる。
子供は本来、そういうものなんだ。
そうだ。
まさに、「世界は見つけられるのを待っている」。
時をかける少女 通常版 [DVD]
実写の「時をかける少女」も「ちーちゃんは悠久〜」も、いえ、仲さんの作品に限らず、人が死ぬのを引き合いに出して、作品の根っこにしている話が多過ぎませんか?
初めてそんな作品に触れたら、そうは思いませんが、触れる作品のあれもこれもそうだと、うんざりです。この映画のレビューは250以上あって、私のコレはもう読まれないかも知れませんが、何か言っておきたいです。クリエイターの皆さんに。
私がそう思ったのは、もう30年くらい前ですが、漫画の「釣りキチ三平」を読んで、来る話来る話、こと感動するとしたら、人が死んでもう会えない、というモチーフで。その作者の人が死ぬ事の大安売りと、それ以外のアイデアのなさに拒否反応を起こして以来の、私のアレルギーみたいなものなのですが…。以来の「またか」でした。
実体験のそうした作品も多いと思いますが、私にはもう、手法なら失礼な気がしています。
音楽CD よつばと(音符記号)組曲「冬将軍」
これぞ正によつばと!の冬の世界を音楽で表現してくれた快作。
収録されている全ての曲が名曲と言ってもいいんじゃあないだろうか、
というのは言い過ぎでしょうか?
しかし全くレビューの手が進まないほどに魅了されるこの音楽。
私の中では音楽CDで今年一番の収穫です。
栗コーダーファン、よつばと!のファンにもお勧めですが
よつばと♪組曲「冬将軍」。
今の冬将軍が来ている時期に聞いておいたほうが感慨深いかもしれません。
入手はお早めに!!