ラストホープ 福島孝徳 「神の手」と呼ばれる世界TOPの脳外科医
題名がカッコいいという単純な理由で手にとりましたが、一気に読み切りました。
自分の短所・長所を知り尽くしている上に、手先が器用で、(いわゆる)ガッツがあり、そして、何をおいても患者のために尽くすんだという炎のような信念のために、日々努力&研鑽を重ね、こうして一人の天才が生まれた。元々天才型だった人に努力までされたら、凡人では追いつけない。
『自分の技術には絶対の自信を持っている』と言い放つ。今流行のビックマウスか???と思いきや、全くとんでもない!!
出し惜しみせず、自分のもてる知識も技術も全て伝えたいと後進の指導にも熱を入れ、年間数百もの症例を手がけるために世界を飛び回るドクター福島。
医者でなくても、自分が選んだ道やキャリアでのプロになろうとする人には、その姿勢を真似してみたいと思わせる、あるいは真似して少しでもその人柄に追いつきたい、と思わせるような情熱が伝わって来た。
小中学生の頃にこの本に出会えていたら、自分の職業観に強烈なインパクトを与えていただろう。架空の世界の人だと思っていた『ブラックジャック』は、ここに実在する。
40才からの頭の健康診断 脳ドック最新版―人間ドックだけでは足りない
脳が好きな人、脳の病気が心配な人には最適な内容の本。
最初に書かれたのが古いので、一部治療機器の歴史の部分などは古めな感じがしたが、本書の内容全般には影響がない。
それと福島先生の直接の言葉は何も出てこない本なので、注意。
脳はどんな機関で、どんな働きをしているか。
脳ドックで不具合が見つかったら、どうしたらいいか?
脳にはどんな病気があって、どんな治療をするのか。
脳ドックを受けるには、手術を受けるにはどんな病院があるのか。
脳の病気に関する必要な情報が一冊で手に入る、よくまとまったいい本だった。
自分の身内にもくも膜下出血しているものがいるので、遺伝的にも注意しないといけない身であることがよくわかった。
この本を読んで定期的にMRIを撮っておこうと思った。
ホリスティック医学入門 ――ガン治療に残された無限の可能性 (角川oneテーマ21)
自分の手に負えなくなった時の医師の言葉は、「もう治療法はありません。緩和ケアに行って下さい」と。しかしガンの場合は脳卒中や心臓病とは違い、多くの治療法があり考える時間もある。どんなに進行したガンであっても「もう方法がない」ということはなく、希望を失う必要など全くないと言う。ガンと宣告され手術・放射線・抗がん剤を単独か組合わせて治療するのが「西洋医学」で肉体に働きかける治療法だ。しかし再発ガンや転移で行き場を失ったガン難民は68万人いる。そこで漢方薬、気功、食事療法、サプリメント等々で自然治癒率を高める戦術で、精神や魂という場に働きかける治療法が「代替療法」だ。現在は医師が病名をはっきり告知するしそれは必要であるが、余命告知をすべきではない。何故ならば患者の希望を奪ってしまう権利は医師にはないからだ。希望は医療に欠かせない永遠の真理であり、「ガンはミステリアス」であることからよく奇跡も起こる。これこそ所謂「自然治癒力」が最大限に発揮されたということなのだろう。それがホリスティック医学ということらしい。本書に書かれる「場」「気」という言葉が理解できた気がした。医師と患者の信頼関係や、家族のサポートや、友人関係や職場や地域の中で、いい場に自分を置くことがポイントである。熱中したり夢中になると自分の場を高め、心がときめき生命エネルギーの小爆発が起きるということだ。残念ながらガンには再発や転移があり得るし、その際には大きく気が滅入るだろう。そこで自分の「いのちの場」が重要であり、自分の生が幸せだと思う気持ちが自然治癒力に大きな味方になる。ということで本書から得たものは多く、ガンと付き合うのであれば心や身体の総合的に対処するに「代替療法」の効果も能動的に積極的に取り入れていきたいと思う。