LIVE Beautiful Songs
ムーンライダーズの90年代傑作アルバム『月面讃歌』からの『SweetBitterCandy』が最高。原曲では、後半を白井良明氏がボーカルであるが、ここでは、奥田民生が歌い上げている。ポップな曲で、聴きやすい。
もうひとつ、アルバムDISC1のラスト曲。ムーンライダーズの『ニットキャップマン』を、鈴木慶一氏と矢野顕子氏が見事に歌っている。糸井重里氏作詞で、フジオさんの物語=詩の世界を、個性あふれるボーカルの二人の声がこだまする。演奏が終わると、拍手、口笛の喝采で最高の盛り上がりをみせている。
ムーンライダーズに関心のなかった人も、この作品をきっかけに、ムーンライダーズのアルバムに触れてみてはいかがでしょうか。
パヴァロッティ/オペラ・アリア大全集
若かりし頃の声から、往年の声までパヴァロッティの魅力満載!
一曲目から、感動しました。
パヴァロッティの声を聴いていると、他の方の唄に興味が無くなると言うか、、、。
ぶれることの無い低音から高音への声で、凛としたかつ温かみのある声。
多くの方に聴いて頂きたいCDです。
さすらいの二人 [DVD]
「砂丘」「欲望」ほどは好きじゃないし、ジャック・ニコルソンが別に彼でなくてもいいような感じ出てるのが不満ですし、途中まではけっこう緩くてダルいんです。でも、ラストの長まわしの緊迫感が凄いので、この得点付けちゃいます。この部分で歴史に残る作品になった。
アントニオーニは欧州風巨匠監督の中ではかなり好きなほうかもしれない。ご冥福を祈ります。合掌。
さすらいの二人 [DVD]
偶然の出会いと思いつきから他人に成りすまし、それまでの生活から逃げる所謂ロードムービー。プロットの背景に戦争と映像のコントラストを置くところはロッセリーニの影響下にあるアントニオーニらしい。だが男と女の出会いと別れのメイン・ナラティブ、とくに喧嘩して一度別れ、バンの荷台に佇むマリア・シュナイダーをみつめるジャック・ニコルソンの視線、は時代遅れのオリエンタリズムに逃げ込む男のそれでしかなく興ざめる。もちろんそれが線のか細い結末への伏線なのだが。
荒涼とした心象風景を北アフリカの砂漠やスペインの荒野に投影するその撮影やラストの長回しは彼の目的に対しては、当時としてはほぼ成功だろう。しかし既に21世紀のオレたちは、その砂漠や曠野にも、そこに潜む生々しい生の息吹きがそこここに潜むのを知っている。もうロマンチックな逃げ場などどこにも無い。
さすらいの二人 [DVD]
このDVDの画質は、他のレビューではそれほど評価が高くありません。しかし、私の観る限り、決して悪いものではないと思われます。
リマスター技術の進歩のおかげで、最近は古い映画もピカピカな画質で楽しめるようになりました。そのこと自体は歓迎したいことでありますが、一方で、いつの時代に誰が撮った作品を観ても、画質が一様になっており、つまらなくなった感が否めません。観る人の好みにもよりますが、このDVDは、そのような意味では画質に古典的な味わいを保っており、優れた商品だと思います。
私は旧版を観ておりませんので、比較することはできませんが、このDVDでは、ミケランジェロ・アントニオーニ監督作品に特有の透明感と、60年代映画によく見られるざらつきを同時に楽しむことができます。私の印象では、全編にわたって両者が拮抗しているように思われましたが、観る人によっては、印象も相当異なることでしょう。
本作のように“通好み”と言われる作品が、良心的な価格で市場に出回ることは、日本ではあまりないことです。同じ監督の「欲望」や「砂丘」がお好きな方で、本作をまだ観たことがない方は、試しにご覧になってみると楽しめるかも知れません。