ナイト・オブ・ザ・リビングデッド 死霊創世紀 [DVD]
オリジナルは未見なので比較はでないのですが、一つの映画作品として良く出来ているのは間違いのないところ。これは十分に合格点が付けられるのでは。特殊メイクが本業とはいえ、トム・サヴィーニの監督としての手腕、あなどれません。名作のリメイクという重責を十二分に果たしています。
冒頭の掴みも上手くすぐ作品に引き込まれます。ゾンビたちの動きや特殊メイクも非常に良い。主人公の女性は美人かどうかは微妙だけど、最初は真面目でおとなしそうなのに途中からシガーニー・ウィーバばりにアグレッシヴになるのが意外性があって面白い。
徐々にゾンビによる壊滅的な社会状況が明らかになり絶望に包まれていく描写、ゾンビから逃れるため立てこもった家での仲間割れ・対立、クライマックスでのアクション等も上手く描けています。オチも賛否ありそうだけど個人的には痛快でした。やはり悪は裁かれるべきでしょう。
悪魔の墓場 -HDリマスター版- [DVD]
『史上最も怖いゾンビ映画』との文句は少々大げさですが、充分面白く、怖い作品でした。
低予算ながら健闘しているのは熱意と偶然が作用した演技陣です。
特に良いのは当時日本でも絶大な人気があったレイ・ラヴロックの格好良さと、私生活の不幸が翳りを与えたクリスティーネ・ガルボの清楚で儚い美貌、そして少数精鋭のゾンビ役者達です。
最初に甦る水死体ゾンビを演じたフェルナンド・ヒルベックの常にずぶ濡れの体当たり演技と、カメラマン役で恐怖映画の古典「ノスフェラトゥ」の吸血鬼を演じたマックス・シュレックそっくりのホセ・リファンテ(テリー・ギリアムの『バロン』で死神を彷彿とさせる黒い衣装の医師役)の怪異な容貌、他の数名のゾンビ達全てが強烈な印象を残します。
後、ゾンビが甦る理由は擬似科学的で、途中説明の為に挿入される昆虫の生態映像はグロウ監督の母国スペインの巨匠、ブニュエル監督のサイレント映画を思い起こさせます。
公開当事に何の先入観も(特にロメロの『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』を知らずに)本作を観た方がショックを受けて、冒頭の評価を下した気持も理解出来る内容です。
特典DISCは撮影時のこぼれ話と引用映像も充実し、グロウ監督のサービス満点な語り(但し、監督の名優アーサー・ケネディ評にはドキリとします)等、ファンには嬉しい内容でした。
電子楽器で奏でたゾンビが出す音とロック調のBGMも単純ですが実に効果的でした。
ゾンビ映画と70年代のイタリアン・ホラーがお好きな方には文句無しに推薦です。
ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド(デジタル修復版)【字幕版】 [VHS]
ゾンビものの古典にして最高傑作。アングラ感漂うカメラワークや、
観る者への説明部分を可能な限り削ぎ落としたストーリー展開が、逆に効果的で、死人が徘徊して生者を襲うという悪夢世界へひきこまれる。
ナイト・オブ・ザ・リビングデッド~死霊創 [VHS]
オリジナル(ロメロ監督)のリメイクらしいのですが、なかなか見れました。ヒロインのパトリシア・トールマンという女優さんは知りませんでしたが、90年代にこんなに素敵な女優さんがいたのか、という感じでした。最近のゾンビ映画「28日後」や「ドーンオブ・ザ・デッド最新版」などのゾンビはやたら動きが早くてビックリでしたが、久しぶりに昔のゾンビ映画を見て、ゾンビってそういえばゆっくり動くんだったっけ、と思いました。
ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド 新訳版 [DVD]
名作だなぁ 名作なんだが
現代日本人がこの《ホラー》をちゃんと感じるには
かなりの映画リテラシーが必要かもしれない
漫然と観はじめちゃうと、ノリきれない人がほとんどだろうし
時代と場所の隔たりからメッセージ性もとらえきれないだろう
でも、これはゼッタイ観ておくべき一本だ!
映画とちゃんと向き合うべきとき、その観賞経験が必ず芽吹くと思うから
最後に…本作で最良のシーンは、無論!BBQですねッ!www