Many Happy Returns
3rdアルバム('09.3.25)。カバー曲中心の構成なので、正確に言えばオリジナルアルバムではない。なので、これを3rdアルバムとしても良いものかどうか悩むところだ。しかし、「硬いことは言うなよ」と、この作品からそんな言葉が聞こえてくるので、独断で3rdアルバムとさせて頂く。
とりあえず、御託はさて置いておくとしよう。肝心なのは中身である。
本作は全編アコースティックスタイルで演奏されている。使われているのは弦楽器+打楽器のみ(但し2曲だけピアニカとホルンが使用されている)で、アコギとウッドベースを中心に編成されている。
徹底的に生楽器にこだわり、且つ音を極々シンプルにすることによって、ボーカル力がとことん試されるわけだ。それはつまり一切の誤魔化しは効かないわけで、“シンガーソングライター”CHAGEとしてではなく、“シンガー”CHAGEとしての挑戦だと受け取れる。
また、多彩な顔ぶれとなったゲストミュージシャンとのコラボレーションも、今作の注目点だ。
「超シンプルな演奏」と「試されるボーカル」、さらに「ゲストとのコラボ」。これはもう否応無しに緊張感が張り詰める。
例えば、イントロの水音とCHAGEの歌詞がとても印象的な『夢のほとり』や、手嶌葵の雰囲気に思わず畏怖の念を抱きそうになる『嘘』、加藤いづみの華奢な演出が余計に胸を絞め付ける『告白』では、儚く今にも壊れそうな歌い方。
例えば、スガシカオの乾いた声に魅せられる『トウキョータワー』、亡くなった先輩ミュージシャンを弔い歌われた『他愛もない僕の唄だけど』、谷村新司の温かなコーラスに包まれた『遠くで汽笛を聞きながら』、言わずもがなのCHAGEの代表作『終章』では、情景が目に浮かぶような切ない歌い方。
例えば、ウッドベースとパーカッションのみの伴奏、松浦亜弥の大人の色気を纏った声、佐田大陸(さだまさしの息子)による奇っ怪なバイオリンの素晴らしきアンサンブル『飾りじゃないのよ涙は』や、キマグレンによるコーラスやラップがさり気なく光る『レノンのミスキャスト』では、この上なく濡れた歌い方。
曲によって豊かに表情を変化させるCHAGEの歌声、息遣い、そしてプロフェッショナル極まりない名演。この一種独特の緊張感に、もうスピーカーから耳を離せなくなる。
しかし、何も緊張感ばかりではない。なにしろこのアルバム、表題曲『Many Happy Returns』の心地好い波音とウクレレで始まり、25年振りに石川優子との共演が実現した『ふたりの愛ランド』にてやはり波音で終わるという、とてものどかな作りとなっている。両曲共とことんリラックスしたアレンジで、きっと誰もが南の島に連れていかれるであろう。
他にも、唯一ロックを感じられる『Hello Goodby』や、根元要とのランデブーが楽しい『今夜だけきっと』も、フッと力を抜ける。
個人的に一番好きなのは『僕はどうかな』である。太古の森に導かれたような壮大さと、何と言っても、夏川りみの女神のような存在感が格別なのだ。彼女の歌声は、日本人の遺伝子に組み込まれている気がしてならない。CHAGEの声と重なったときは思わず感極まる。
シンプルな楽器構成と言えど、弦楽器にも様々な種類がある。加えて打楽器のレパートリーは限りない。まるで呼吸をしているかのような繊細な音色は、是非ともイヤホンやヘッドホンでじっくりと聴いて欲しい。贅沢な時間に包まれるはずだ。
「音楽って素晴らしい」と心から思える1枚、オススメです!
とりあえず、御託はさて置いておくとしよう。肝心なのは中身である。
本作は全編アコースティックスタイルで演奏されている。使われているのは弦楽器+打楽器のみ(但し2曲だけピアニカとホルンが使用されている)で、アコギとウッドベースを中心に編成されている。
徹底的に生楽器にこだわり、且つ音を極々シンプルにすることによって、ボーカル力がとことん試されるわけだ。それはつまり一切の誤魔化しは効かないわけで、“シンガーソングライター”CHAGEとしてではなく、“シンガー”CHAGEとしての挑戦だと受け取れる。
また、多彩な顔ぶれとなったゲストミュージシャンとのコラボレーションも、今作の注目点だ。
「超シンプルな演奏」と「試されるボーカル」、さらに「ゲストとのコラボ」。これはもう否応無しに緊張感が張り詰める。
例えば、イントロの水音とCHAGEの歌詞がとても印象的な『夢のほとり』や、手嶌葵の雰囲気に思わず畏怖の念を抱きそうになる『嘘』、加藤いづみの華奢な演出が余計に胸を絞め付ける『告白』では、儚く今にも壊れそうな歌い方。
例えば、スガシカオの乾いた声に魅せられる『トウキョータワー』、亡くなった先輩ミュージシャンを弔い歌われた『他愛もない僕の唄だけど』、谷村新司の温かなコーラスに包まれた『遠くで汽笛を聞きながら』、言わずもがなのCHAGEの代表作『終章』では、情景が目に浮かぶような切ない歌い方。
例えば、ウッドベースとパーカッションのみの伴奏、松浦亜弥の大人の色気を纏った声、佐田大陸(さだまさしの息子)による奇っ怪なバイオリンの素晴らしきアンサンブル『飾りじゃないのよ涙は』や、キマグレンによるコーラスやラップがさり気なく光る『レノンのミスキャスト』では、この上なく濡れた歌い方。
曲によって豊かに表情を変化させるCHAGEの歌声、息遣い、そしてプロフェッショナル極まりない名演。この一種独特の緊張感に、もうスピーカーから耳を離せなくなる。
しかし、何も緊張感ばかりではない。なにしろこのアルバム、表題曲『Many Happy Returns』の心地好い波音とウクレレで始まり、25年振りに石川優子との共演が実現した『ふたりの愛ランド』にてやはり波音で終わるという、とてものどかな作りとなっている。両曲共とことんリラックスしたアレンジで、きっと誰もが南の島に連れていかれるであろう。
他にも、唯一ロックを感じられる『Hello Goodby』や、根元要とのランデブーが楽しい『今夜だけきっと』も、フッと力を抜ける。
個人的に一番好きなのは『僕はどうかな』である。太古の森に導かれたような壮大さと、何と言っても、夏川りみの女神のような存在感が格別なのだ。彼女の歌声は、日本人の遺伝子に組み込まれている気がしてならない。CHAGEの声と重なったときは思わず感極まる。
シンプルな楽器構成と言えど、弦楽器にも様々な種類がある。加えて打楽器のレパートリーは限りない。まるで呼吸をしているかのような繊細な音色は、是非ともイヤホンやヘッドホンでじっくりと聴いて欲しい。贅沢な時間に包まれるはずだ。
「音楽って素晴らしい」と心から思える1枚、オススメです!
フリーメーソンの操心術
この秘密結社の名は、まれにマスコミの表に現れる事もあるがこの組織の本当の活動目的、目指すもの、信条が公になる事はない。・・・著者は勇気を持ってこの組織が持つ暗部(というよりそれこそが本質と主張しているのだが・・・)に挑戦している様な論調で私たちにこの秘密結社の危険性を示してくれている。
フリーメーソンの発生に関する歴史や組織体系、関連組織との繋がりについて詳しく知りたい方は、別の書籍を読まれた方がいいかもしれません。この本はこの秘密結社が裏で関わって来た「歴史的事件」や「犯罪」、狡猾でしかし、人間心理の裏をかいた「洗脳法」について解りやすく説明を試みている。・・・
「え?、秘密結社?カルト組織?そんなのマンガの世界でしょ?」とタカをくくる人には是非一読してもらいたい良書である。
その様な人達を危惧して著者は次の様に本書で述べている。
「大衆の行動を支配しようと音楽を奏でるのが、エリート達なのである。現代の大衆は、その旋律に合わせて踊らされているくせに、「マインド・コントロール」の存在を一笑に付す。自分達を標的とした「マインド・コントロール」が間違いなく存在し、政府やマス・メディアによって駆使されているといった考えは笑い飛ばしてしまう。」・・・・この現実こそ危険な状態であり、彼ら(メーソン)達が望んでいる事なのだから・・・
フリーメーソンの発生に関する歴史や組織体系、関連組織との繋がりについて詳しく知りたい方は、別の書籍を読まれた方がいいかもしれません。この本はこの秘密結社が裏で関わって来た「歴史的事件」や「犯罪」、狡猾でしかし、人間心理の裏をかいた「洗脳法」について解りやすく説明を試みている。・・・
「え?、秘密結社?カルト組織?そんなのマンガの世界でしょ?」とタカをくくる人には是非一読してもらいたい良書である。
その様な人達を危惧して著者は次の様に本書で述べている。
「大衆の行動を支配しようと音楽を奏でるのが、エリート達なのである。現代の大衆は、その旋律に合わせて踊らされているくせに、「マインド・コントロール」の存在を一笑に付す。自分達を標的とした「マインド・コントロール」が間違いなく存在し、政府やマス・メディアによって駆使されているといった考えは笑い飛ばしてしまう。」・・・・この現実こそ危険な状態であり、彼ら(メーソン)達が望んでいる事なのだから・・・