正直言って知りませんでした。金澤寿和さんのJ-AOR本に本作が紹介されていたので、「お試し」的に購入してみました。ジャケをめくりアルバムクレジットを見てビックリ！全曲ではありませんが、ドラムが青山純、ベースが伊藤広規、パーカスに斉藤ノブ、そのほかにディメンションの３人、土岐英史、鈴木茂、渡辺直樹、B'zの稲葉浩志のバックコーラスの曲も１曲ありました。曲も聴きやすいものが多く、特に'D「タクシードライバー」のフィール感は今まさに「聴きたいAOR」に合致しました。何にせよ、中古市場で比較的安価に入手し易い時に聴いてみて下さい。

ご存じ、Ｂ.Ｂ.クイーンズのボーカルとして有名な彼女だが、業界内では売れっ子大物アーチストのバックコーラスとして活躍している。吉田拓郎、ＢＺ、福山雅治・・・改めてこのアルバムを聴くと彼女のボーカリストとしての凄さを感じる。なぜこんな実力のある人がバックコーラスをしているのか疑問に感じるくらいに・・・。でも、バックコーラスほど難しいものはない。メインボーカルを邪魔してはいけない存在。ある意味バックで演奏している楽器隊と同じ役割をしているわけだ。メインボーカルを引き立たせ、楽曲を美しく聞かせるためにコーラスをしなければならない。そう考えれば実力があるからこそバックコーラスができるのだと私は思っている。このアルバムで表現されている実力に裏打ちされたものがあるからこそ、彼女は数多くの大物アーチストから指名される売れっ子コーラスなんだと改めて気づかされる。