白蛇抄 [DVD]
10歳くらいの時TV放映されていたのを見て
しみじみした印象を持っていた映画だった。
青年からの電話の受話器を股間に当てる小柳ルミコとか、
パンツ姿になってきょうつけで寝転がる仙道敦子とか、
寺の障子に一物で穴を開ける杉本哲太とか、
子供心によくわからなくても男女の妙を描いた
なんかいい映画だと記憶していた。
改めて、大人になって見て、別にただのB級映画だったので自分の記憶に笑ってしまった。
日本の美しい風景。京都弁。いい女と若い雄。
設定はいいのに、続くシーン、続くシーン、どこまでもB級(笑)。
着物は一目でわかる化繊だし、小柳ルミコが百合を活けるシーンがあるが
華道の心得もないのが一目瞭然だし、
得度もしているはずの寺の息子が読む経が、どこの衆派にも属さない発音。
脚本が、良さそうに見えてなんか妙な所でペラいので、
大真面目なシーンで思わず笑っちゃう所が何度かあった。
設定がいいから、後朝の情などもう少し細やかに描いていてくれたら
外国人受けもしたんだろうなあと思う。
仙道敦子だけが、本当に演技が上手くて瑞々しくて可愛い。
彼女だけがこの映画の救いだし、よく見たら彼女が主人公の映画だった。
小柳ルミコさんは当時の日本人女性としては細いのに胸があってしみじみ色っぽくスタイルがいい。
この時代の女優って本当に大御所に体売ってなんぼだったんだろうなあと
当時の芸能界の悪臭も存分に臭う楽しい映画。
B級さをぜひ楽しんでください。
しみじみした印象を持っていた映画だった。
青年からの電話の受話器を股間に当てる小柳ルミコとか、
パンツ姿になってきょうつけで寝転がる仙道敦子とか、
寺の障子に一物で穴を開ける杉本哲太とか、
子供心によくわからなくても男女の妙を描いた
なんかいい映画だと記憶していた。
改めて、大人になって見て、別にただのB級映画だったので自分の記憶に笑ってしまった。
日本の美しい風景。京都弁。いい女と若い雄。
設定はいいのに、続くシーン、続くシーン、どこまでもB級(笑)。
着物は一目でわかる化繊だし、小柳ルミコが百合を活けるシーンがあるが
華道の心得もないのが一目瞭然だし、
得度もしているはずの寺の息子が読む経が、どこの衆派にも属さない発音。
脚本が、良さそうに見えてなんか妙な所でペラいので、
大真面目なシーンで思わず笑っちゃう所が何度かあった。
設定がいいから、後朝の情などもう少し細やかに描いていてくれたら
外国人受けもしたんだろうなあと思う。
仙道敦子だけが、本当に演技が上手くて瑞々しくて可愛い。
彼女だけがこの映画の救いだし、よく見たら彼女が主人公の映画だった。
小柳ルミコさんは当時の日本人女性としては細いのに胸があってしみじみ色っぽくスタイルがいい。
この時代の女優って本当に大御所に体売ってなんぼだったんだろうなあと
当時の芸能界の悪臭も存分に臭う楽しい映画。
B級さをぜひ楽しんでください。
土を喰う日々―わが精進十二ヵ月 (新潮文庫)
作家の水上勉さんは軽井沢に住んで自分の家の回りに畑を作り、旬の作物を手に入れたり、山の中に入って栗を拾ったり、川辺で水芹を採って来て料理をして生活しているらしい。
それが月別に紹介してある。
1月は雪に覆われているため、秋の穀物を貯蔵しておき料理する。ジャガイモなど。
2月は味噌を使った田楽やこんにゃく
3月は高野豆腐湯葉
4月は山菜。タラの芽
5月が筍、うど
6月は梅干
7月は茄子と夏大根
8月は豆腐
9月は松茸、しめじ
10月は果実酒、唐辛子
11月は栗、くるみ
12月は焼き芋、根菜汁
という感じで、季節感があり、またその作物に関する作者の思い出、言い伝え、実際の著利の方法、その味などが本当に丁寧に書かれていて、もう臨場感たっぷり。本当にタラの芽などは、新聞紙に包んで焼いて味噌をつけて食べたくなる…。
今は、スーパーに行けば季節に関係なく何でも買える。ご馳走と言えば、スーパーに走るとか寿司を取るとかを考えがちだが、昔は家の中を探し回ったり、畑や山に行ってその時生っている物を探し出してきて料理して振舞ったわけである。
ご馳走の馳せる、走るという意味はここから来ているらしい。奥が深いし趣がある。
あと茗荷を食べると物忘れをするとか馬鹿になるという言い伝え。この由来なども書かれている。
何より精進料理の本当の意味。
この本は、今の中国問題に右往左往する事など全く関係ない、本当に「土を喰う」という本だ。
今の世の美食についても考えさせられる良書。
本当にご飯が食べられるだけでも感謝という事を忘れずに生活して行きたい。
それが月別に紹介してある。
1月は雪に覆われているため、秋の穀物を貯蔵しておき料理する。ジャガイモなど。
2月は味噌を使った田楽やこんにゃく
3月は高野豆腐湯葉
4月は山菜。タラの芽
5月が筍、うど
6月は梅干
7月は茄子と夏大根
8月は豆腐
9月は松茸、しめじ
10月は果実酒、唐辛子
11月は栗、くるみ
12月は焼き芋、根菜汁
という感じで、季節感があり、またその作物に関する作者の思い出、言い伝え、実際の著利の方法、その味などが本当に丁寧に書かれていて、もう臨場感たっぷり。本当にタラの芽などは、新聞紙に包んで焼いて味噌をつけて食べたくなる…。
今は、スーパーに行けば季節に関係なく何でも買える。ご馳走と言えば、スーパーに走るとか寿司を取るとかを考えがちだが、昔は家の中を探し回ったり、畑や山に行ってその時生っている物を探し出してきて料理して振舞ったわけである。
ご馳走の馳せる、走るという意味はここから来ているらしい。奥が深いし趣がある。
あと茗荷を食べると物忘れをするとか馬鹿になるという言い伝え。この由来なども書かれている。
何より精進料理の本当の意味。
この本は、今の中国問題に右往左往する事など全く関係ない、本当に「土を喰う」という本だ。
今の世の美食についても考えさせられる良書。
本当にご飯が食べられるだけでも感謝という事を忘れずに生活して行きたい。
雁の寺・越前竹人形 (新潮文庫)
雁の寺
少々醜いが頭の良い小坊主の慈念、辛抱して慈海和尚の言う事を聞いてつらい修行をしてきたが、ついに殺害してしまう。
という悲しいようなつらい物語でした。胸に迫るものがあって良い作品でした。
越前竹人形
薄幸で美しい遊郭で働いている玉枝という女性の物語。
最後は涙なしでは読めぬ短編なのに素晴らしい作品でした。
少々醜いが頭の良い小坊主の慈念、辛抱して慈海和尚の言う事を聞いてつらい修行をしてきたが、ついに殺害してしまう。
という悲しいようなつらい物語でした。胸に迫るものがあって良い作品でした。
越前竹人形
薄幸で美しい遊郭で働いている玉枝という女性の物語。
最後は涙なしでは読めぬ短編なのに素晴らしい作品でした。