評判の五色の舟は読んでみたいと思っていたけれど、津原氏の作品には自分のように心粗く緩いものを拒む部分があって、なかなか手が出ず、たまたまこの漫画化されたと知った。近藤さんの中世ものが好きで集めてきたけれど、坂口安吾の漫画化もよかったので（ある意味原作以上に）、これなら読めるかも、と手にとった。
わかりやすさが安易さにつながらない、近藤さんならではの漫画化で、見世物小屋の面々の素朴でいながらどこか神々しいさまや、昔の（すこし中世にも通じる）日本の雰囲気、舟、くだん、あ、こういう方向の話か、とゆるりと転換するあたりの見せ方や、なんといってもラストの川原のシーンとせりふ。見事。この作品なら原作を読んでみたい、と津原氏にはやや失礼な感想を抱いた。
津原氏と近藤氏のあとがきがあって、非常に小説というものに厳しい津原氏もこの漫画化を絶賛、近藤氏がこの小説を漫画化したいと希望したと知って、作品以外のところでもじんわりくるものがあった。

たいてい感動人間ドラマ的な作品や、コメディなど家族皆で楽しんでみることのできる映画によく出演されているロビン・ウィリアムズ氏ですが、今回はけっこうシリアスな映画に出演しています。よく『ロビン・ウィリアムズの本格サイコスリラー』とか言われているので、ロビン・ウィリアムズ氏が気持ち悪い悪役を演じているように思ってしまう人もおられると思いますが、実はこの作品でも彼らしい優しい演技が見られます。不器用で人付き合いが苦手だが、ある家族に興味を持って『自分もあの家族の一員になりたいな』と思うようになっていくが・・・・・というようなストーリーなのだが、彼の純粋な気持ちに思わず同情してしまうくらい、この映画での彼のキャラクターは魅力的です。特典映像も豊富なのでＤＶＤ自体のできもいいと思います。値段もとってもリーズナブルなので、この機会に是非手にとって見てはいかがでしょうか。ストーカー (特別編) (ベストヒット・セレクション) [DVD]

アマゾンではなく、書店で見つけて購入。全体的に綺麗な絵師さんが多く、内容も面白いです。表紙の四人も可愛い！イノセンスのアンソロは珍しいので、好きなら買うべき。