瞬と出会う前の黒澤義明や谷口隆やよっちんたちの物語。
11巻を先に読んでいたので、第一巻目は時代劇的展開が多すぎると感じた。連載というスタイルを取っていない頃だからというよりも、外伝のみのキャラたちや、漫画家の作品ではほぼお馴染みのキャラ、「雅」のマスターといった脇の人たちに頼りすぎたような印象だ。時代劇的展開の多い巻は他にもあるが、演歌歌手の話と最終話は時事ネタを含んだ内容であるため、その時期を過ぎてから読むと、何が何だか納得の行かない状態になってしまっている。義明が性的意味合いを含んだ例え（しかも言い方によっては偏見ととれなくもない）を言っても、赤面したり憤慨したりしていないところを見ると、最終話の彼女とその仲間って本当は異性？
本編とは別物なのだということをさりげなくアピールしているが、義明も誰かを狂わせることに躊躇しないのか。雅のマスターもこっちでは頼り甲斐ある人だったのに、どうして本編では…。本編でのあの展開以来、どちらの作品でも頼りになる存在ではなくなってきているが。

物語はクライマックスに近づくにつれ、予想外の展開を見せますが、唯一の五島の心のやすらぎに対する疑惑も発生。
残された一週間での[恐ろしく美事な攻防]。
[想像以上の<ゲーム>展開]に柿沼でなくとも興奮します。
しかし、柿沼の<病理>は何処まで深いのか?!