アダルトチルドレンなんでしょうね、この映画の主人公。長女・母親・次女と長女の恋人っていう4人で構成されているけれど、みんなそれぞれ欠落してる部分があって、それを埋めようと努力しているようで、またそこから逃げようともしている。結局それをお互いに超えていけたのかわからいけど、一見幸せそうにすべてがうまくいっている人でも、深い闇はあるってっことかな。
群青の夜の羽毛布 [DVD]
サスペンスという事だが序盤から登場人物が薄気味悪さ全開で、いかにも何かある前兆的雰囲気と場面展開の速さや説明の無さに途中飽きたが後半の人間ドラマには大いに引き付けられた。特に人生に不安を抱えはじめる微妙な年齢の人には、それぞれに問題を抱える登場人物の誰かに共感できる部分があると思う。そして母親のキツイ言葉には要所要所でガツンとヤラれるが、心に何かしら抱えるものがある人ならば、その言葉にある意味を感じ取れると思う。更に最後の方の小日向さんのシーンには不覚にもホロッっとなり、意外といい余韻が残る作品。
なぎさ (単行本)
待望の山本文緒の長編小説。
長野での幼少時代がプロローグとして描かれた後、主人公冬乃はなぜか夫とともに久里浜で生活している。仲の良かった妹とも連絡を取っていないなか、ある日妹が火事で焼け出され、姉のもとに転がり込んでくる。
妹の提案でそれまで専業主婦だった冬乃はカフェで働きだし…。
冬乃と夫の部下・川崎の口を通して物語は進んでいくのだが、家族をめぐってそれぞれ、何か秘密あることに気づく。一体この家族に過去なにがあったのか?その秘密はどうやって、だれが明かすのか?
中盤以降、ページをめくる手が止まらない。
真相が分かったとき、胸が締め付けられるような感覚におそわれ、涙が止まらなかった。
親子だからこそ、家族だからこそ抜けられない修羅場がある。その苦しみは恋愛のそれよりも深く、悲しい。
数々の恋愛小説で読者をうならせてきた山本氏、本作はそれらを超越した境地に達している。
長野での幼少時代がプロローグとして描かれた後、主人公冬乃はなぜか夫とともに久里浜で生活している。仲の良かった妹とも連絡を取っていないなか、ある日妹が火事で焼け出され、姉のもとに転がり込んでくる。
妹の提案でそれまで専業主婦だった冬乃はカフェで働きだし…。
冬乃と夫の部下・川崎の口を通して物語は進んでいくのだが、家族をめぐってそれぞれ、何か秘密あることに気づく。一体この家族に過去なにがあったのか?その秘密はどうやって、だれが明かすのか?
中盤以降、ページをめくる手が止まらない。
真相が分かったとき、胸が締め付けられるような感覚におそわれ、涙が止まらなかった。
親子だからこそ、家族だからこそ抜けられない修羅場がある。その苦しみは恋愛のそれよりも深く、悲しい。
数々の恋愛小説で読者をうならせてきた山本氏、本作はそれらを超越した境地に達している。
群青の夜の羽毛布 [DVD]
小説が面白かったので、見てみました。
本上まなみの「さとる」玉木宏の「鉄男」藤真利子の「母」、それぞれが,はまり役だったと思います。特に藤真利子は良かったです。厳格で、いつもブラウスのボタンをしっかり上まで留めている彼女が、「女」として鉄男に迫るシーンなどは、鬼気迫るものがありました。
ただ、原作と比べ、つくりが大雑把で、薄い感じが否めませんでした。さとるの対人恐怖症の描き方が、もっと彼女の言葉として出てもいいのではないかと思ったのでした。鉄男に対してまで、こんなにも無口でなくてもいいのでは?
原作で語られる人物の心の動きが、映像になったとき、演技だけでは伝わらない部分が多い気がしました。
ちょこっと出てきた、山本文緒先生、いい味出してました。
本上まなみの「さとる」玉木宏の「鉄男」藤真利子の「母」、それぞれが,はまり役だったと思います。特に藤真利子は良かったです。厳格で、いつもブラウスのボタンをしっかり上まで留めている彼女が、「女」として鉄男に迫るシーンなどは、鬼気迫るものがありました。
ただ、原作と比べ、つくりが大雑把で、薄い感じが否めませんでした。さとるの対人恐怖症の描き方が、もっと彼女の言葉として出てもいいのではないかと思ったのでした。鉄男に対してまで、こんなにも無口でなくてもいいのでは?
原作で語られる人物の心の動きが、映像になったとき、演技だけでは伝わらない部分が多い気がしました。
ちょこっと出てきた、山本文緒先生、いい味出してました。
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アダルトチルドレンなんでしょうね、この映画の主人公。長女・母親・次女と長女の恋人っていう4人で構成されているけれど、みんなそれぞれ欠落してる部分があって、それを埋めようと努力しているようで、またそこから逃げようともしている。結局それをお互いに超えていけたのかわからいけど、一見幸せそうにすべてがうまくいっている人でも、深い闇はあるってっことかな。