ビッチェズ・ブリュー(紙ジャケット仕様)
最近リマスター盤やリリマスター盤、コンプリート盤、DVD付と手を替え品を換えリリースされているマイルスのビッチズブルー。本盤はCDが世に出回るようになってから比較的早い時代(1990年)に出たもの。いってみれば”古くさい”CDである。
ジャケットの上欄外には"Digitally Remastered Directly From The Original Analog Tapes"とあり、CDスリーブをめくると"Digital Master Prepared By Teo Macero"とある。オリジナルLPのプロデューサーである男の名を冠したこのCD今はもう廃盤のようであるが、音質が幾分というかかなり最新版と異なることに気がついた。
音に細工がされていないというかとてもレアな音触りなのである。それぞれの楽器の音がそのままに聴けるというか、レコーディングスタジオの片隅にいるような臨場感がある。大きな音で綺麗にミックスされた最新版は大音量できくと、どこか音に飲み込まれてしまうような埋没感がある。しかしながら、本盤ではこのビッグバンド?の音を一つ高いところから捉えていて全体像がみえる。
確かに各楽器の音は明確でないところもあるが、こっちの方がLPっぽい音で聴き易い。ゆったりと安らかなビッチズブルーというところである。
ジャケットの上欄外には"Digitally Remastered Directly From The Original Analog Tapes"とあり、CDスリーブをめくると"Digital Master Prepared By Teo Macero"とある。オリジナルLPのプロデューサーである男の名を冠したこのCD今はもう廃盤のようであるが、音質が幾分というかかなり最新版と異なることに気がついた。
音に細工がされていないというかとてもレアな音触りなのである。それぞれの楽器の音がそのままに聴けるというか、レコーディングスタジオの片隅にいるような臨場感がある。大きな音で綺麗にミックスされた最新版は大音量できくと、どこか音に飲み込まれてしまうような埋没感がある。しかしながら、本盤ではこのビッグバンド?の音を一つ高いところから捉えていて全体像がみえる。
確かに各楽器の音は明確でないところもあるが、こっちの方がLPっぽい音で聴き易い。ゆったりと安らかなビッチズブルーというところである。
ジョー・ザヴィヌル&ウェザー・アップデイト [DVD]
とにかく参りました…。スティーブ・カーンの空間を切り裂くような鋭角な、だけど奥行きと広がりと浮遊感を持つ美の極致のようなギターの旋律が、あの後期ウェザー・リポートの音宇宙の上に乗っかっている…。音源が今のところこれしかないのが本当に悲しいほど、不思議で美しく透明で浮遊する、それでいてジャズが持つわくわくするような展開が繰り広げられています。管楽器の代わりにギターという意味ではザビヌル・シンジケート的な音ではあるものの、ザビヌル・シンジケートとの無国籍な(あるいはアフリカやインドなどの第三世界的な)サウンドビジョンまでは発展していない、かなりウェザー・リポート的な(あくまで西洋側の)美しさや流麗さが醸し出されているように思いました。「Update」から「Consequently」にかけてスティーブ・カーンがメロディを弾く部分が自分にとってのこのDVDのハイライトではありますが、ウェザー時代の曲もまた違う趣で、その意味では文句なしの演目・演奏だと思います。
DVD作品としては残念ながら音がイマイチで、レベル調整が雑で一番の盛り上がり部分で録音レベル(ボリューム)が下がったりすることがあります。また、メンバーがザビヌルの細かい指示を待って演奏している感じが否めず、ザビヌルが何をやっても「試している」ような感じがすることがちょっと気になります。
それでもこのメンバーで、しかもライブ映像が見られたのは貴重なことであり、発掘してくれたレーベルに感謝したいです。
DVD作品としては残念ながら音がイマイチで、レベル調整が雑で一番の盛り上がり部分で録音レベル(ボリューム)が下がったりすることがあります。また、メンバーがザビヌルの細かい指示を待って演奏している感じが否めず、ザビヌルが何をやっても「試している」ような感じがすることがちょっと気になります。
それでもこのメンバーで、しかもライブ映像が見られたのは貴重なことであり、発掘してくれたレーベルに感謝したいです。
75~ラスト・バースデイ・ライヴ! [DVD]
ザヴィヌルはウェザーリポート後は、ジャズというより
ワールドミュージックに近いものになった。そのためか、
いまいちウェザーリポートの延長・オマケとしてみられがち。
でも、そんなこたあどうでもいい。マイルスと同様、最後の
最後まで進化をしていた音楽家であった。そんな爺に感動。
全曲秀逸の一品だが、「ZANZA'U」とショーターとの共演
「IN A SILENT WAY」がたまらない。
ワールドミュージックに近いものになった。そのためか、
いまいちウェザーリポートの延長・オマケとしてみられがち。
でも、そんなこたあどうでもいい。マイルスと同様、最後の
最後まで進化をしていた音楽家であった。そんな爺に感動。
全曲秀逸の一品だが、「ZANZA'U」とショーターとの共演
「IN A SILENT WAY」がたまらない。
ザヴィヌル―ウェザー・リポートを創った男
この本は、エレクトリックミュージックのパイオニアにして、今もなお現役で音楽活動を続けているザビヌルの半生を綴った労作である。と同時にWRの音楽とその軌跡を「総括」している点で、史料的な価値も非常に高いであろう。今までこのような本が存在しなかったことが、不思議なくらいだ。
この本を通して多くの人々に、彼が今まで創造してきた素晴らしい音楽の数々と、その劇的な半生を知って欲しいと思う。
この本を通して多くの人々に、彼が今まで創造してきた素晴らしい音楽の数々と、その劇的な半生を知って欲しいと思う。
joe zawinul & the zawinul syndicate 75th
2006年8月6日の札幌芸術の森野外ステージで開催されたジャズ・フォレストにおけるザビヌル・シンジケートの演奏はあまりに素晴らしく、アンコールのあとにステージに居残ったザビヌルについつい駆け寄り握手までしていただいた感動は一生忘れることはないだろう。2007年7月7日の音源は、同年9月のジョー・ザビヌルの訃報とともに迅速にブート化されて私を含む一部のファンは哀愁を感じつつ購入し堪能したはずだ。そして今回それがオフィシャルとしてリリースされるとなれば興奮せずにいられない。ザビヌル・シンジケートは1996年頃から精力的にツアーに出てはそのすさまじい演奏と優れた楽曲が、おそらくはエンジニアであり息子であるジョセフ・ザビヌルによっていつでも正規盤にできるよう録音されており、それら優秀な音源が次々にMEGA DISCレーベルよりブートとしてリリースされて私に何度も至福の時をもたらしてくれたが、ザビヌルの死とともに今回のリリースがとにかく最後の演奏としていわゆる遺作となってしまうことに悲しみと遺憾の念を新たにするのである。