原作である漫画の方ははギャグなんですけど、それをアニメ化するにあたっては非常にシリアスな作品に変えたようです。
裏切り・葛藤・猜疑心などなど、テーマはけっこう暗くなっていますので、原作ファンの方にはかなりギャップがあるのではないでしょうか。
別の作品としてみた方がいいくらいだと思います。
ではアニメ作品としてはどうかというと、かなり質の高いものになっています。
ストーリーや登場人物もいいですし、絵も綺麗です。また、音楽がとても良く、全編にわたってクラシックが効果的に使われています。
涙なしでは見られない、とても良い作品ですね。

原作は慈愛や希望に満ちた内容ですが、テレビ版アニメは人の情念や愛憎に満ちた内容になってます。
原作とは全く雰囲気が異なります。
田中公平氏の音楽が素晴らしいです。
声優陣もアニメに凄く合っています。

ただ動く所はよく動いているのですが、紙芝居アニメと言われるくらい静止画が多いです。
アニメは動いてなんぼという方にはオススメ出来ません。
原作のギャグやキャラ同士の掛け合いが好きという方や、内容も暗く欝な雰囲気なので明るい話じゃないと駄目な方にもオススメ出来ません。

でも自分はこの作品大好きです。
この作品は嫌いな人は嫌いだけど好きな人にはたまらない
そんな魅力がある作品だと思います。

表紙で分かりますね!?第一次スフォルツェンド大戦ネタが来ました!
リュートファン的に嬉しい巻かもしれません。
ファンが一度は考えただろう『もしも』へのアンサーもありますからね。
オカリナとのラブコメとかもありますし。
そんなこんなで三巻、コルネット参戦で、ラブコメ要素がさらにプラス!
ネッド兄妹の片想い美味しいです(*'ω`)
精神が入れ替わったライエルサイザーのエロコメも、ひっじょーに!ニヤニヤしましたけどね☆
しかし、今回ラブコメが増えたのは、敵の精神攻撃がさらにエグい事になっているからだと思います。バランス。
三組に分断されて悪夢に翻弄されるハーメルたち。
もっともエグい事になっているのは、過去虐げられたトラウマ持ちコンビで、心抉られ倒しているハーメルピロロです。
詳しくはネタバレが過ぎるので書けませんが、絶望した表情が胸に迫って、マジミッチー、マジ。でした(真顔)
表紙で分かっている第一次スフォルツェンド大戦ネタに関わっているトロンフルートコンビの決断と結果も、非常に次巻が気になるもので、どんだけミッチーの手のひらで転がされているのか私(望ところ)
考えれば分かる事なのに、リュート王子きたぁぁ!!で浮かれて考えてなかったんです。
次巻発売が今から楽しみです。

フルート王女とリュート王子の衣装がとても素敵でした。
しかし、スフォルツェンド王家の家族としての幸せが、ハーメルの不幸とか辛いですね。美味しい(ぇ)

この作品は原作のノリを忠実に再現した劇場版オリジナルストーリーです。
ハーメルやフルートはもちろん、シリアスな感のサイザー様までボケまくり！
その他には原作者の渡辺道明先生自らバイオリンを弾いて見せたりのおまけが満載の「特報！スフォルツェンド公国」も収録。
私は両方見せてもらったことがありますが、両ビデオとも期間限定で結局入手できなかったのが心残りでした。複合復活なんて美味しすぎる！これは買いです！

舞台の整った4巻。いよいよ物語が動き出します。加速度的に。

描かれるのは、パラレルワールド。
「もしハーメルが魔王として世界に蹂躙していたら、どうなっていたか」

ハーメルの魔族化。
それは、人間への憎しみに負けて、ハーメルが人殺しの魔物になってしまうこと。
前作「ハーメルンのバイオリン弾き」で、主人公たちが避けてきた道。最悪の道です。

それを、このシリーズでは、ダイレクトに描かれます。

ハーメルが魔王として世界に君臨すると、ハーメルの仲間たちの運命は、ここまで変わるのですね。

フルートはホルン女王やリュート王子と幸せな時間を過ごしており、サイザーは北の都にて、心を閉ざした魔女のまま。
ベースは亡くなりましたが、ドラムは生きています。ドラム、ギータ、ベースJr.と呼ばれる男、ヴォーカルなど、魔族は手駒がそろっており、人間たちより優勢です。
(今回ヴォーカルに出番はありませんが)

また、妖精ピコロやリコが、この世界では意外な形で、物語にかかわってきます。

そしてクラーリィを、ある試練が襲います。
さすが渡辺道明先生、ギャグタッチで描くので、読んでる私は声を出して笑ってしまいました。が、本人には全然ギャグじゃないですこれ。クラーリィも悲劇を背負った人物なのだと、改めて感じました。というかこれをギャグのネタに出来る渡辺先生、やっぱすごい。

本編はもちろん、おまけ漫画も充実。
特にベース。続ハメ本編で早々に亡くなった反動か、おまけ漫画に出ずっぱり。
ベース様がこんなにしゃべるとこ、初めて見た気がしますよ。
地獄から抜け出そうと、魔界軍王みんなで画策する場面、やたらと微笑ましかったです。彼らの画策は冷酷でおぞましいのに、これもコミカルに描けるのが渡辺先生。

長々とレビューを書きましたが、本編もおまけも一気に読めて、読み応え十分。続きが気になって仕方ないです。

個人的な推測ですが。４巻の一番最後のページに出てきたあの２人が、物語の鍵を握っている気がします。

ネタバレを避けるため、抽象的なレビューになりましたが、詳しくはご自分の目で確かめてみて下さい。
どの人物の運命も、前作とはまるで異なっているのに、変わらないことがあります。

それは、みな必死で生きていること。

魔族化したハーメルも、ハーメルと戦うため結束する人たちも、その葛藤も、愛おしくて仕方ないです。

前作「ハーメルンのバイオリン弾き」が好きだったかた、もしかすると1巻の下ネタで切ってしまったかも知れませんが、ぜひ４巻まで一気に読んでみて下さい。

前作を越える切実な想いが、あなたを待っています。