事故のてんまつ (1977年)
高校時代に読みました。川端が自殺したころです。川端側が告発したには覚えてます。何がいけないのか、あのときは分からなかったが、今もやっぱりわからない。ということが分かり、とりあえず、納得。
安曇野〈第1部〉 (ちくま文庫)
新宿・中村屋の創始者、相馬愛蔵・黒光夫妻を中心に、信州安曇野を拠点に若い人びとの間に結ばれた“絆”を様々な面から描いている。
作家・木下尚江、彫刻家・荻原守衛、インドの亡命志士ラス・ビハリ・ボース、ロシアの盲詩人でエスぺランティストとしても知られるヴァスィリー・エロシェンコ、玄洋社の総帥・頭山満を含め多士済々な人々が登場する。とにかく、歴史上の有名人物が、次々に中村屋を中心に交錯する。本格インドカレー、ボルシチなどは、中村屋が受け入れたボースやエロシェンコから教えられたものである。
相馬夫妻にとっては“パン”が単なる食品、商売道具ではなく、彼らと社会を結ぶ大切なものだったことが理解できるとともに、さらに店員に対する“福利厚生”に見られる先見性も描かれている。
中村屋という“企業”の歴史を描きながら、近代日本、なかでも文化が創造されていく過程を浮かび上がらせた壮大な群像劇である。
作家・木下尚江、彫刻家・荻原守衛、インドの亡命志士ラス・ビハリ・ボース、ロシアの盲詩人でエスぺランティストとしても知られるヴァスィリー・エロシェンコ、玄洋社の総帥・頭山満を含め多士済々な人々が登場する。とにかく、歴史上の有名人物が、次々に中村屋を中心に交錯する。本格インドカレー、ボルシチなどは、中村屋が受け入れたボースやエロシェンコから教えられたものである。
相馬夫妻にとっては“パン”が単なる食品、商売道具ではなく、彼らと社会を結ぶ大切なものだったことが理解できるとともに、さらに店員に対する“福利厚生”に見られる先見性も描かれている。
中村屋という“企業”の歴史を描きながら、近代日本、なかでも文化が創造されていく過程を浮かび上がらせた壮大な群像劇である。