世界にひとつのプレイブック 映画パンフレット SILVER LININGS PLAYBOOK 監督 デヴィッド・O・ラッセル 出演 ブラッドリー・クーパー、ジェニファー・ローレンス、ロバート・デ・ニーロ、ジャッキー・ウィーヴァー、クリス・タッカー
どうも、好き嫌いが分かれているようですが、個人的には大好きな作品です。
難病もの、自己の再生と復権、家族の絆、そして、ラヴ・ストーリー。
いかにもアメリカ人好みの手練れたテーマ、シリアスなドラマ仕立ての中に、コミカルでロマンチックな要素を織り込み、考えさせながらも、最後はしっかり感動させてくれる。
分かっていても、心打たれます。
難病、と言いましたが、正確に言うと、主人公ふたりが陥ってしまっているのは心の闇。
それぞれが愛する者を失った喪失感から精神が壊れ、傷つき、ぼろぼろになり、方や攻撃的、方や自暴自棄になってしまっている。
周りからは、明らかに厄介なトラブルメーカーのふたりによるハートウォーミングな物語と言うのがユニークです。
今年のアカデミー賞の俳優部門に総てノミネートされていた事からも分かるように、役者たちがみな良いんです。
ブラッドリー・クーパーは、人生に絶望しながら、それを受け入れられず、頑なに復縁出来る事を盲信する男。ハタ迷惑なまでにその思いこみは一途でアブなくもあるんですが、でも切実さは十分伝わるし、出来の良い兄貴にあからさまに侮蔑されても、笑顔で応え、愛してるよと抱擁する、そんな心優しい人物でもあります。
いつも主人公と自分が愛してやまないフィラデルフィア・イーグルスのテレビ中継を観たいと願う父親ロバート・デ・ニーロ。こちらもかなり直情的で一徹な変わり者なんですが、終盤で、彼が主人公に心情を吐露するシーンは泣かせます。
主人公と“病院仲間”のクリス・タッカーもお久しぶりですっかり貫録がつきましたが、短い登場シーンながら場面をさらい、主人公たちのダンス練習に飛び入り、軽快にタップを踏む辺り、嬉しくなりますね。
でも、今作で最も輝いているのは、ジェニファー・ローレンス!
激情的で正直な自我、強さと繊細さを持ちあわせながら、ラストでは、まるで80年代のジョン・ヒューズの青春恋愛映画のヒロインみたいな胸キュンものの愛おしさを観る者に抱かせます。
パンフレットによると、デヴィッド・O・ラッセル監督作品の大ファンで彼の映画に出たいと切望し、積極的にオーデションに参加し、この役を獲得したとの事ですが、その意気込みが伝わってくるような熱演でした。
今年のアカデミー主演女優賞を受賞した彼女、授賞式を観ていて、彼女が獲る事を確信しました。
何故って?それは、プレゼンターとして登場したジャン・デュジャルダンが、ノミネートされた女優陣を讃えつつ、もし、自分が、女優だったら、こんな役をやりたいと言って、以下続けたのが、
「それは、情熱的で繊細で勇気があって、セクシーで、複雑で自由で強くて面白く、激しく優雅な演技であり、これが出来れば今より優れた役者になれる」(笑)。
これって、実は、今作でジェニファーが見事に演じ切った役柄と殆ど被るんですね、つまり、昨年のオスカー俳優が今より優れた俳優になれると挙げた項目をクリアしてしまった(笑)。
現在22歳の彼女、今後のブレイクと更なる飛躍ぶりに大期待です。
つい、映画についてのみ語ってしまいました。
パンフレットの方はと言えば、、、音楽評論家渡辺亨氏の、劇中使用された新旧のポップス、ロック・ナンバーの全リストと詳細な解説が読み応えありましたが、それ以外は可もなく不可もなく、でしょうか。
町山智浩氏も監督のデビッド・O・ラッセルについて書いていて、「スリー・キングス」での、ジョージ・クルーニーがラッセルの横暴に思わず殴りかかったなんてファニーな逸話を紹介してくれるものの(笑)、肝心の今作についての記述が殆どないのは、なにか意図があるのか、なんて思ってしまいました。
文句なく良いのは表紙の装丁でしょう。劇場で張られている公開用ポスターよりも遥かにセンスが良い。
来るべきDVD化の際でのパッケージ写真は、是非ともこちらの方を使用して頂きたいものです。
あっ、あと、このパンフの対価が1600円は高過ぎるな(苦笑)、公開中ならば、劇場まで足を運べば、700円で購入出来ます。
難病もの、自己の再生と復権、家族の絆、そして、ラヴ・ストーリー。
いかにもアメリカ人好みの手練れたテーマ、シリアスなドラマ仕立ての中に、コミカルでロマンチックな要素を織り込み、考えさせながらも、最後はしっかり感動させてくれる。
分かっていても、心打たれます。
難病、と言いましたが、正確に言うと、主人公ふたりが陥ってしまっているのは心の闇。
それぞれが愛する者を失った喪失感から精神が壊れ、傷つき、ぼろぼろになり、方や攻撃的、方や自暴自棄になってしまっている。
周りからは、明らかに厄介なトラブルメーカーのふたりによるハートウォーミングな物語と言うのがユニークです。
今年のアカデミー賞の俳優部門に総てノミネートされていた事からも分かるように、役者たちがみな良いんです。
ブラッドリー・クーパーは、人生に絶望しながら、それを受け入れられず、頑なに復縁出来る事を盲信する男。ハタ迷惑なまでにその思いこみは一途でアブなくもあるんですが、でも切実さは十分伝わるし、出来の良い兄貴にあからさまに侮蔑されても、笑顔で応え、愛してるよと抱擁する、そんな心優しい人物でもあります。
いつも主人公と自分が愛してやまないフィラデルフィア・イーグルスのテレビ中継を観たいと願う父親ロバート・デ・ニーロ。こちらもかなり直情的で一徹な変わり者なんですが、終盤で、彼が主人公に心情を吐露するシーンは泣かせます。
主人公と“病院仲間”のクリス・タッカーもお久しぶりですっかり貫録がつきましたが、短い登場シーンながら場面をさらい、主人公たちのダンス練習に飛び入り、軽快にタップを踏む辺り、嬉しくなりますね。
でも、今作で最も輝いているのは、ジェニファー・ローレンス!
激情的で正直な自我、強さと繊細さを持ちあわせながら、ラストでは、まるで80年代のジョン・ヒューズの青春恋愛映画のヒロインみたいな胸キュンものの愛おしさを観る者に抱かせます。
パンフレットによると、デヴィッド・O・ラッセル監督作品の大ファンで彼の映画に出たいと切望し、積極的にオーデションに参加し、この役を獲得したとの事ですが、その意気込みが伝わってくるような熱演でした。
今年のアカデミー主演女優賞を受賞した彼女、授賞式を観ていて、彼女が獲る事を確信しました。
何故って?それは、プレゼンターとして登場したジャン・デュジャルダンが、ノミネートされた女優陣を讃えつつ、もし、自分が、女優だったら、こんな役をやりたいと言って、以下続けたのが、
「それは、情熱的で繊細で勇気があって、セクシーで、複雑で自由で強くて面白く、激しく優雅な演技であり、これが出来れば今より優れた役者になれる」(笑)。
これって、実は、今作でジェニファーが見事に演じ切った役柄と殆ど被るんですね、つまり、昨年のオスカー俳優が今より優れた俳優になれると挙げた項目をクリアしてしまった(笑)。
現在22歳の彼女、今後のブレイクと更なる飛躍ぶりに大期待です。
つい、映画についてのみ語ってしまいました。
パンフレットの方はと言えば、、、音楽評論家渡辺亨氏の、劇中使用された新旧のポップス、ロック・ナンバーの全リストと詳細な解説が読み応えありましたが、それ以外は可もなく不可もなく、でしょうか。
町山智浩氏も監督のデビッド・O・ラッセルについて書いていて、「スリー・キングス」での、ジョージ・クルーニーがラッセルの横暴に思わず殴りかかったなんてファニーな逸話を紹介してくれるものの(笑)、肝心の今作についての記述が殆どないのは、なにか意図があるのか、なんて思ってしまいました。
文句なく良いのは表紙の装丁でしょう。劇場で張られている公開用ポスターよりも遥かにセンスが良い。
来るべきDVD化の際でのパッケージ写真は、是非ともこちらの方を使用して頂きたいものです。
あっ、あと、このパンフの対価が1600円は高過ぎるな(苦笑)、公開中ならば、劇場まで足を運べば、700円で購入出来ます。
マノン [VHS]
マクミランの代表作の1つ。日本でも時々全幕公演があり、また、1幕2場冒頭の「寝室のパ・ド・ドゥ」は小品集公演にてしばしば踊られている。
主演のジェニファー・ペニー/アンソニー・ダウエル組は、いわずと知れた、英国ロイヤルを代表するプリンシパルで、マノン初演キャストでもあり、マクミラン作品に独特の湿り気を帯びたような空気をあますところなく伝えている。特に「寝室のパ・ド・ドゥ」は、向こう見ずな若い恋人達の瑞々しさと甘さとそこはかとないけだるさに溢れ、テクニックとステップのみに走りがちな昨今のダンサーのそれとは一線を画する珠玉の踊りで、必見である。
レスコー役を「マイヤリンク」のルドルフ皇太子役等、複雑な性格を持つ役どころに名演を見せていたデビッド・ウァ?ールが演じているのも興味深い。
18世紀後半の華麗なフランス社交会の裏社会を舞台にしていながら、コール・ドの隅々までが卑に堕ちることなく、この作品の格調を保っているのは、さすが英国ロイヤル絶頂期の映像だけある。
でも、「高級娼婦」の意味がわからないお子ちゃまは、大人になるまでこのビデオを見るのを我慢しましょうね。
主演のジェニファー・ペニー/アンソニー・ダウエル組は、いわずと知れた、英国ロイヤルを代表するプリンシパルで、マノン初演キャストでもあり、マクミラン作品に独特の湿り気を帯びたような空気をあますところなく伝えている。特に「寝室のパ・ド・ドゥ」は、向こう見ずな若い恋人達の瑞々しさと甘さとそこはかとないけだるさに溢れ、テクニックとステップのみに走りがちな昨今のダンサーのそれとは一線を画する珠玉の踊りで、必見である。
レスコー役を「マイヤリンク」のルドルフ皇太子役等、複雑な性格を持つ役どころに名演を見せていたデビッド・ウァ?ールが演じているのも興味深い。
18世紀後半の華麗なフランス社交会の裏社会を舞台にしていながら、コール・ドの隅々までが卑に堕ちることなく、この作品の格調を保っているのは、さすが英国ロイヤル絶頂期の映像だけある。
でも、「高級娼婦」の意味がわからないお子ちゃまは、大人になるまでこのビデオを見るのを我慢しましょうね。
ウィンターズ・ボーン スペシャル・プライス [Blu-ray]
アメリカの貧困な村、閉塞感に満ち溢れ、泥水を啜りながら這いつくばって、家族を支えて生きている17歳。
派手さもなく、ドラマティックでもなく、万人受けする作品ではない。
日本では、まず評価が低いだろうと思える作品。
しかし、私には大好物の作品でした。
特に、ジェニファー・ローレンスの素晴らしさ。
叔父役のジョン・ホークスの存在感。
エンドロールの歌詞にあるように、不自由なく暮らしてきた人には、まず受け入れられないし、理解され難い作品だろうと思う。
ジェニファー・ローレンス演じるリーの心と少しでもシンクロしてしまうと、忘れられない作品になる。
派手さもなく、ドラマティックでもなく、万人受けする作品ではない。
日本では、まず評価が低いだろうと思える作品。
しかし、私には大好物の作品でした。
特に、ジェニファー・ローレンスの素晴らしさ。
叔父役のジョン・ホークスの存在感。
エンドロールの歌詞にあるように、不自由なく暮らしてきた人には、まず受け入れられないし、理解され難い作品だろうと思う。
ジェニファー・ローレンス演じるリーの心と少しでもシンクロしてしまうと、忘れられない作品になる。
ハンガー・ゲーム [Blu-ray]
・海外メジャー系じゃないメーカーにしては良心的な価格
・5時間以上のブルーレイ特典ディスク付き、DVDやデジタルコピーは無し
・吹替えに豪華声優起用
・劇場公開時に宣伝の為に起用したタレント吹替えは封印
・映像特典に日本独自の素材も追加
・出版社ならではの、続編小説試し読み
・7.1DTS-HDMAのオリジナル音声
これはソフトの仕様として理想的なんじゃないでしょうか?
角川映画は「メン・イン・ブラック3」のソフトやBOXの仕様も素晴らしかったですし、今後も期待したいですね。
・5時間以上のブルーレイ特典ディスク付き、DVDやデジタルコピーは無し
・吹替えに豪華声優起用
・劇場公開時に宣伝の為に起用したタレント吹替えは封印
・映像特典に日本独自の素材も追加
・出版社ならではの、続編小説試し読み
・7.1DTS-HDMAのオリジナル音声
これはソフトの仕様として理想的なんじゃないでしょうか?
角川映画は「メン・イン・ブラック3」のソフトやBOXの仕様も素晴らしかったですし、今後も期待したいですね。