和SPA (スパ ミュージック 〜 フォー プロフェッショナル) <ラ・松廬 & ジュニパー オフィシャル アルバム>
もともとH.GardenのCD「タラソ・スパ」を持っており、その音楽の素晴らしさは知っていましたが、こちらの「和SPA」も非常に良く、お気に入りの1枚となりました。聴くととても穏やかな気持ちになれます♪
隠された十字架―法隆寺論 (新潮文庫)
30年以上に出版された本ですが,不可侵の聖人にして万能の人,聖徳太子は実は怨霊である,と喝破した作者の説は,当時としては相当に大胆な説,ととらえられたことでしょう。ほとんどの人はビックリ仰天したのではないでしょうか。当時の最新の研究から,聖徳太子は怨霊である,とひとつひとつ丁寧に(状況)証拠を積み重ねていく筆者の筆力はたいへんな迫力があります。
この著作により,私たち日本人が約千数百年もの間,信じてきた聖徳太子のイメージ・幻影から自由になれたのではないか,と思います。作者の梅原氏はさすがにそこもでは言っていませんが,氏の論を更に進めていくと,「聖徳太子は(実は)○○だった」という説も成り立つわけで,現在数多(あまた)出ている聖徳太子本のはしり,という位置づけもできるのではないでしょうか。井沢元彦さんなんかは,かなりこの著作からインスパイアされている部分は大きいと思います(あくまで私の勝手な想像ですが)。
今読んでも全然古さを感じさせません。30年以上前の著作ですし,あくまでも梅原氏は研究者ではないので(私も現在の「定説」なんかは全然知らないですが)厳密には間違いもあるのでしょう。しかし私たちに歴史を見る新たな視点を提示してくれた,という点においても,歴史好きの人にじっくりと読んでほしい名作だと思います。
この著作により,私たち日本人が約千数百年もの間,信じてきた聖徳太子のイメージ・幻影から自由になれたのではないか,と思います。作者の梅原氏はさすがにそこもでは言っていませんが,氏の論を更に進めていくと,「聖徳太子は(実は)○○だった」という説も成り立つわけで,現在数多(あまた)出ている聖徳太子本のはしり,という位置づけもできるのではないでしょうか。井沢元彦さんなんかは,かなりこの著作からインスパイアされている部分は大きいと思います(あくまで私の勝手な想像ですが)。
今読んでも全然古さを感じさせません。30年以上前の著作ですし,あくまでも梅原氏は研究者ではないので(私も現在の「定説」なんかは全然知らないですが)厳密には間違いもあるのでしょう。しかし私たちに歴史を見る新たな視点を提示してくれた,という点においても,歴史好きの人にじっくりと読んでほしい名作だと思います。
1/75 法隆寺 五重の塔(レーザーカット)
数ある木造建築の中でも一際存在感のある法隆寺の五重塔が忠実に再現されています。個々の部品がレーザーカットによって正確に成型されているので組み立てやすくなっています。切り口がレーザーによる切断時に焦げているので気になる方は削った方が良いかもしれません。
法隆寺の謎を解く (ちくま新書)
法隆寺のメインの門には“出入りをさまたげるように”真ん中に柱が立っていて古来、謎とされてきた。この柱は怨霊を封じ込めているのだという梅原猛氏の説(『隠された十字架−法隆寺論』)が話題を呼んだが、建築家である著者によれば、かれは門の真ん中に立つ柱の役割を誤認しており、これに基くかれの説は全く根拠を欠いているという。
しかし、梅原氏に触発されたと正直に告白する著者は批判するだけではなく、門の真ん中に立つ柱の意味を、著者自ら調査したインド仏教建築のなかに見出すのである。
【追記(1)仏教建築における右回りの礼拝作法については同じ著者による新刊『空海 塔のコスモロジー』(春秋社)においてさらに詳しく説明されている】
いわれてみれば他のレビューにもあるとおり至極もっとも、うなずかざるを得ない。これは目からウロコの発見であり、本書の白眉をなす。
また木材の伐採年に関する最新データから、法隆寺の再建(著者によれば“新創建”)年代が絞り込まれ、ここからも梅原説が成り立たないことが合点される。
といって、梅原説はこの本にとって通過点にすぎない。
今ある法隆寺は聖徳太子によって創建された寺が単に再建されたのではなく、性格を全く変えて“新創建”されたとする、全く新しい法隆寺像が具体的に説得力をもって提示されており一気に読み通した。
法隆寺の本来の姿が、10年にわたるという著者のインド仏教建築の踏査を経て明らかになった。法隆寺と異能の建築家との稀有な出会いにより生み出された10年に一度の書。文章も読みやすくイメージゆたか、法隆寺に関心のある方なら読まない手はないでしょう。
【追記(2)同じ著者によって、同じくちくま新書から『伊勢神宮の謎を解く』が刊行された(2011年3月)。同じ「謎を解く」シリーズだが、またまたメガトン級の新見解が説得力をもって打ち出されている。『法隆寺〜』の読者は必読でしょう】
しかし、梅原氏に触発されたと正直に告白する著者は批判するだけではなく、門の真ん中に立つ柱の意味を、著者自ら調査したインド仏教建築のなかに見出すのである。
【追記(1)仏教建築における右回りの礼拝作法については同じ著者による新刊『空海 塔のコスモロジー』(春秋社)においてさらに詳しく説明されている】
いわれてみれば他のレビューにもあるとおり至極もっとも、うなずかざるを得ない。これは目からウロコの発見であり、本書の白眉をなす。
また木材の伐採年に関する最新データから、法隆寺の再建(著者によれば“新創建”)年代が絞り込まれ、ここからも梅原説が成り立たないことが合点される。
といって、梅原説はこの本にとって通過点にすぎない。
今ある法隆寺は聖徳太子によって創建された寺が単に再建されたのではなく、性格を全く変えて“新創建”されたとする、全く新しい法隆寺像が具体的に説得力をもって提示されており一気に読み通した。
法隆寺の本来の姿が、10年にわたるという著者のインド仏教建築の踏査を経て明らかになった。法隆寺と異能の建築家との稀有な出会いにより生み出された10年に一度の書。文章も読みやすくイメージゆたか、法隆寺に関心のある方なら読まない手はないでしょう。
【追記(2)同じ著者によって、同じくちくま新書から『伊勢神宮の謎を解く』が刊行された(2011年3月)。同じ「謎を解く」シリーズだが、またまたメガトン級の新見解が説得力をもって打ち出されている。『法隆寺〜』の読者は必読でしょう】