天文法華一揆 ~武装する町衆 (洋泉社MC新書)
石ノ森章太郎の「日本の歴史」が他の類似の企画と比べて際立って違った特徴の一つは「天文法華一揆」に大きくページ(というかほぼ1巻分)を割いているところにあると思う。コミック系歴史本でなくとも例えば今手許にある講談社学術文庫の「日本の歴史13巻」のページを繰ってみてもこの項目を扱っているのはせいぜい2,3ページ程度。
資料の少なさや同時代の一向宗のほうが知名度が大きいこと、登場人物が後年の戦国時代最盛期に比べて地味なこと(笑)、また後世の日蓮宗自身がこの事件をある意味忌避していたこと(その理由は本書で)など色々な理由でなかばスルーの扱いを受け続けてきたともいえる。
そんな中、多くの人がこの「石ノ森・日本の歴史」でこの事件の概略を知ったのではないか。そして当時のスタッフが大きく依拠したと思われるネタ本がこの「天文法華一揆」であることは間違いない。
日像、日親の京都布教から細川六郎晴元、本願寺証如を軸とした畿内の絶え間ない勢力争い、その結果としての「京都法華コミューン」の出来とその滅亡にいたる戦国初期の激動が一気呵成に叙述された今谷氏の名作です。
洋泉社が先に出した「三好一族」ともども戦国マニア必読の書かと。
資料の少なさや同時代の一向宗のほうが知名度が大きいこと、登場人物が後年の戦国時代最盛期に比べて地味なこと(笑)、また後世の日蓮宗自身がこの事件をある意味忌避していたこと(その理由は本書で)など色々な理由でなかばスルーの扱いを受け続けてきたともいえる。
そんな中、多くの人がこの「石ノ森・日本の歴史」でこの事件の概略を知ったのではないか。そして当時のスタッフが大きく依拠したと思われるネタ本がこの「天文法華一揆」であることは間違いない。
日像、日親の京都布教から細川六郎晴元、本願寺証如を軸とした畿内の絶え間ない勢力争い、その結果としての「京都法華コミューン」の出来とその滅亡にいたる戦国初期の激動が一気呵成に叙述された今谷氏の名作です。
洋泉社が先に出した「三好一族」ともども戦国マニア必読の書かと。