珠玉のハーモニー(1)
このCDの録音母体ともなっている「全日本合唱のコンクール」など、殆どのコンクールのの審査では、高校・大学・一般などといった分け方はされるものの、「男声」「女声」「混声」などといった区分はない。しかし、私は重い声を支えねばならない男声と、軽い裏声による発声を主とする女声は(分けて審査されるかどうかは別として)少なくとも、同等に考えられるべきではないと感じている。そしてこのCDを聴いた時、私はあらためてその思いを強くした。
当然のことながら、女声合唱は形になりやすく、完成度も高い。このCDでも高校生ながら安積女子や山形西が素晴らしい演奏を聴かせてくれる。指揮者の意図する音楽が、全団員に身体の隅々まで染み込み、紡ぎ出されているさまが見えるかのようで、指揮!!者の教師と少女たちの音楽に対する真摯さ、ひたむきさ、団結力の強さがストレートに伝わってくる。ところが同じ高校生でも、6曲目会津高の男声合唱となると(或いは京産大グリークラブの2曲目も同じである)様子がガラリと変わる。要は、大味なのだ。特に曲の終わりに近付けば近付くほど、これでもかこれでもか、というほど声を張り上げるために、音程が定まらない。ハモらない。ピアノ伴奏もつられてミスタッチ。しかし、それらのミスを補って余りある魅力を、この2団体の演奏は持っていると思う。「凄い」の一言に尽きる「怪演」。体育会系合唱ファンへの誕生日プレゼントに最適。また、渡部康夫、栗山文昭、高野廣治、浅井敬壹ら、そうそうたる指揮者の音楽を一度に聴けるのもこのCDの醍醐味。
当然のことながら、女声合唱は形になりやすく、完成度も高い。このCDでも高校生ながら安積女子や山形西が素晴らしい演奏を聴かせてくれる。指揮者の意図する音楽が、全団員に身体の隅々まで染み込み、紡ぎ出されているさまが見えるかのようで、指揮!!者の教師と少女たちの音楽に対する真摯さ、ひたむきさ、団結力の強さがストレートに伝わってくる。ところが同じ高校生でも、6曲目会津高の男声合唱となると(或いは京産大グリークラブの2曲目も同じである)様子がガラリと変わる。要は、大味なのだ。特に曲の終わりに近付けば近付くほど、これでもかこれでもか、というほど声を張り上げるために、音程が定まらない。ハモらない。ピアノ伴奏もつられてミスタッチ。しかし、それらのミスを補って余りある魅力を、この2団体の演奏は持っていると思う。「凄い」の一言に尽きる「怪演」。体育会系合唱ファンへの誕生日プレゼントに最適。また、渡部康夫、栗山文昭、高野廣治、浅井敬壹ら、そうそうたる指揮者の音楽を一度に聴けるのもこのCDの醍醐味。