スリランカの赤い雨 生命は宇宙から飛来するか (角川学芸出版単行本)
に釣られて読んでみました。
大きく2部構成となっており、前半はスリランカの赤い雨に関する実際の検証にあたっての旅行録も兼ねた、少し間延びしたもの。
但し、後半がこれまでの地球学のこれまで、現在、そしてこれからを松井教授の判り易い文章での説明されており、宇宙の中に
ありふれたものとしての地球があり、といった壮大な観点、時間的(※10億年単位)での推論がなされ、特に、ゲノム解析を踏まえた
検討にはとても興味深く読み進めることが出来た。
たまに、自らの位置づけとして、うえーの方から眺める視点が欲しくなる性分ですが、哲学にかけるほど時間の余裕のない身としては
ストンと腑に落ちるというか、ホントかどうかは判りませんが、よい読後感を得られました。
強いて言えば、後半部分だけでも、とするとこれまでの松井教授の一般向けの本のアップデート版であれば、尚可といった評価としています。
大きく2部構成となっており、前半はスリランカの赤い雨に関する実際の検証にあたっての旅行録も兼ねた、少し間延びしたもの。
但し、後半がこれまでの地球学のこれまで、現在、そしてこれからを松井教授の判り易い文章での説明されており、宇宙の中に
ありふれたものとしての地球があり、といった壮大な観点、時間的(※10億年単位)での推論がなされ、特に、ゲノム解析を踏まえた
検討にはとても興味深く読み進めることが出来た。
たまに、自らの位置づけとして、うえーの方から眺める視点が欲しくなる性分ですが、哲学にかけるほど時間の余裕のない身としては
ストンと腑に落ちるというか、ホントかどうかは判りませんが、よい読後感を得られました。
強いて言えば、後半部分だけでも、とするとこれまでの松井教授の一般向けの本のアップデート版であれば、尚可といった評価としています。
スリランカの赤い雨 生命は宇宙から飛来するか (単行本)
とても興味深い話だったので即購入したのだが、読み進める内に、なぜ今書かれたのだろうと疑問が沸いてきた。というのは、「赤い雨粒子だけを分離して取り出し、そのゲノム解析をしないと」ということで「現在準備中である」とか、「新たな試料の到着を待っている」とか、そういう文章がところどころに出てくるからだ。なぜ、その解析結果が出てから書かれなかったのか。これでは、もやもやするばかり…。この内容については、続報を期待したい。
それでも、現時点で判明している内容もかなりある。それだけでも十分興味深い内容となっている。細胞壁にウランが含まれている、DNAは存在しないと思われていたが、著者たちの検査によりDNAが検出されたこと、細胞分裂が起こり始めているものもある、動物実験では感染はしなかった…など。
赤い雨は隕石の目撃情報と同時期に降る場合も多いようだ。ただ、どうしても素人考えでは、隕石が落ちてから、雨が降る期間が長すぎたり、時期が大幅にずれていたり…。気になる点が多々あることはあるのだが。
ただ、地球の水のかなりの量が、かつて隕石から供給されたものであるということから、個人的には隕石からウイルスやその他の何かもやってくるという考え方に同意できる部分が多い。また、ウイルスが遺伝子の変異の要因となっているという話も私には心惹かれる話だ。そうなると、流行病の原因としてのウイルスは歓迎したくないが、その感染が新たな変化の一因となるのであれば、ウイルスも全てを忌避すべきではないのかな…と。というのは、過去の生物のいろいろな変化や新しい生物が生まれた要因は、ウイルスにあるかもしれないからだ。
あと、驚きだったのは宇宙検疫の話。100%の滅菌は不可能だそうだ。ということは、探査機の中で生き延びた微生物が、宇宙のどこかに運ばれていく可能性もゼロではないということだ。
後半の対談も実に興味深い。やはり対談形式はわかりやすい。
それでも、現時点で判明している内容もかなりある。それだけでも十分興味深い内容となっている。細胞壁にウランが含まれている、DNAは存在しないと思われていたが、著者たちの検査によりDNAが検出されたこと、細胞分裂が起こり始めているものもある、動物実験では感染はしなかった…など。
赤い雨は隕石の目撃情報と同時期に降る場合も多いようだ。ただ、どうしても素人考えでは、隕石が落ちてから、雨が降る期間が長すぎたり、時期が大幅にずれていたり…。気になる点が多々あることはあるのだが。
ただ、地球の水のかなりの量が、かつて隕石から供給されたものであるということから、個人的には隕石からウイルスやその他の何かもやってくるという考え方に同意できる部分が多い。また、ウイルスが遺伝子の変異の要因となっているという話も私には心惹かれる話だ。そうなると、流行病の原因としてのウイルスは歓迎したくないが、その感染が新たな変化の一因となるのであれば、ウイルスも全てを忌避すべきではないのかな…と。というのは、過去の生物のいろいろな変化や新しい生物が生まれた要因は、ウイルスにあるかもしれないからだ。
あと、驚きだったのは宇宙検疫の話。100%の滅菌は不可能だそうだ。ということは、探査機の中で生き延びた微生物が、宇宙のどこかに運ばれていく可能性もゼロではないということだ。
後半の対談も実に興味深い。やはり対談形式はわかりやすい。
生命はどこから来たのか? アストロバイオロジー入門 (文春新書 930)
宇宙規模の視点で生命の根源を探ろうとする試み。
地球という場所に生命がなぜ登場したのか、そしてここ以外にも生命はいるのか、など興味深い問いが続々と出てきてスリリングかつ読み応えありだった。
地球という場所に生命がなぜ登場したのか、そしてここ以外にも生命はいるのか、など興味深い問いが続々と出てきてスリリングかつ読み応えありだった。