さすらいの太陽 DVD-BOX
1971年、当時男子に人気絶頂だった「タイガーマスク」の裏番組で放映されたのが「さすらいの太陽」だ。大人びたタイトル、女子からの噂などで興味はあるも、タイガーマスクがあるので観なかった。でも、タイガーマスクが終わるとすぐにチャンネルを切り替え、エンディング曲(心のうた:堀江美都子)を聴いた。エンディングに絵だけで登場する主人公「峰のぞみ」に恋した男子は、再放送を待ったが、その機会は高校生時代まで訪れず、結局見逃してしまった。(当時はビデオが一般的でなかった)
34年、これからの人生でこれほどの時間、期待と希望を持って待ち続けるようなことがあるのだろうか。そして34年後に自分はまだ生きているだろうか?
内容・テーマそれぞれ深く、平成のアニメと違う成熟さがある。これを昔の小学生は見ていたのだが、時代が違うので今の小学生が観ても理解できない部分が多いかも知れない。そもそも、このDVDに興味を持つのはやはり私のように過去のどこかでこの作品に触れた、知った方が多い筈だから比較しても始まらない。
34年前に希望したことが叶うとしても、それが感動に繋がるか、「こんなことを希望しつづけていたのか」と裏切られた気分になるか、どちらかだろうが、私個人としては「大感動」した。想い続けていて良かった。
原作とアニメはタイガーマスクのそれと同様、かなり異なる。でも、両者に普遍的なテーマがあり、視聴者は主人公から感動を与えられること必定。私の好みの女性タイプはその時既に「刷り込まれて」いたのだ!という意味では、(実際には、中身を見てさえいなかったのに)その後の人生に大きな意味を持った作品。
六神合体ゴッドマーズ DVD-BOX II
この作品は私が中坊の頃、アニメブームの真っ只中でハマリました。いじめに合い易かった私は、「キャ〇ディ・キャ〇ディ」や「みなしごハッ〇」「小公女セー〇」などの、主人公が痛め付けられる作品を観ると、トラウマに陥ってしまい、チャンネルを変えてしまう状態でした。(またクラスのイライザみたいな女がよく観てたな)しかしこれは物語全般に愛情があったので、毎週楽しみにしていました。原作から離れた、救いのあるラストや人間関係が良かった。それに今までのロボットアニメとは絵柄の美しさが違い、主題歌にお子様コーラスがないのも初めてでした。ボックス1・2とも予約しましたが、実は数年前に他サイトで映画版を含むボックス4つを値引き無しで購入しちゃったんですね。私以外にもファンゆえに、再購入で泣いている方はたくさんいると思います。しかし、作品そのものは減点なし。
宇宙皇子(うつのみこ) (黎明編 7) (角川文庫)
“その日皇子と各務は、不動宮で二人だけの夢を見た。
はじめての夢を見た。
二人だけの夢を見た。
二つの夢が一つになって燃える喜びを知った。
激しく荒れ狂いながら夢を見た。
千年の夢を万年の愛に変えていた。” (本文より)
累計1,000万部以上を売り上げた藤川桂介氏の代表作であり、
劇場やOVAでアニメ化もされ、音楽CD,カセットブック,画集などのファンアイテムも出した
全48巻,外伝4巻からなる、星暦672〜823年までの152年間の出来事を描いた異次元童話の47巻目。
『燃える夢想花/天空から、宝玉降る/密使、北へ向かう/津軽国、揺れる/怒りの霊殺/誇りを菩薩界に/
火龍、襲う/怨みの谷にて/キジムナー騒乱/さらば流民王国/千年の夢、万年の愛』の11章から構成されている。
星暦819年。最終巻の一歩手前という事で、この巻では長年に渡って作り上げてきた流民王国の、
仕上げと完成の姿が描かれている。
津軽国との和解、妖霊の鎮圧、天空からバラバラと降ってきた山のような宝石と、それを道に敷き詰める俗悪な作業。
鶴や孔雀など数々の鳥を放した庭園の造営。琉球から引っ越してきた数多くのキジムナー達。
流民王国の完成と夢想楽土という新たな国名の宣言。落慶式を祝うように降り注ぐ黄金と白銀の礫。
優婆塞・優婆夷を辞め、かつての規律から解放され、地の塩たるひとりの民として男女の交わりを始める鬼たち。
そして初めて互いと結ばれ、147歳にして童貞と処女を卒業した皇子と各務。
だが、そのような慶事に翳を差すように、天上界からの使者・思兼神が警告する。
皇子と各務、その両者は地上界に留まってはならぬ。もしそれを肯じぬならは、強硬手段も辞さぬと。
それは異次元童話の終結、最大の悲劇の始まりであった──
第3期 『妖夢篇』 までは最初にノベルス版を出し、何年かおいて文庫版を出すという手法をとっていた本作だが、
内容のマンネリ化と人気低迷のためか第4期 『煉獄篇』 の新書は文庫化されず、本作以下 第5期 『黎明篇』は
全て新書ではなく文庫で出されている。(しかも全10巻の予定だったものが全8巻に削られる始末)。
この巻は回想と称して過去巻からの引用が何箇所も長々と入り、それによって枚数を稼いでいる印象もあるが、
初期からのファンにとっては完成した流民王国の姿を見られるという事で、感慨もひとしおではなかろうか。
それにしても、皇子と各務が長年夢見てきた国というのは、宮殿を宝石で飾り立て、このような浮世離れした、
善人だけしかいないような御都合主義のカルト共同体であったというのは残念である。
まるで中国共産党が文化大革命時に各地に作って大失敗したコミューンそのものだ。
第5期黎明編宇宙皇子(うつのみこ)〈8〉―熱い思いを夜空に (角川文庫)
“もう既に各務からは記憶が失われていた。
皇子からも記憶は失われてしまった。
そうして暫くすると、あれほど固く抱き合っていた二人の手から、力が失われていった。
宝玉をまき散らしたような星々が近づいてきていた。” (本文より)
累計1,000万部以上を売り上げた藤川桂介氏の代表作であり、
劇場やOVAでアニメ化もされ、音楽CD,カセットブック,画集などのファンアイテムも出した
全48巻,外伝4巻からなる、星暦672〜823年までの152年間の出来事を描いた異次元童話の最終巻。
『満月の夜の恐怖/夢想楽土、万年春/妖仙童子、空を飛ぶ/飛鳥、心の故郷よ/襲撃の逆転/朝廷の危機/
神々立つ/天地鳴動す/それぞれの春/火龍、満月の夜の来る/熱い思いを夜空に』の11章から構成されている。
星暦823年春、皇子たちは長年の夢である流民王国を、大和を遠く離れた奥州は十和田湖湖畔に築く事に成功していた。
その名を夢想楽土と言い、金・銀・瑠璃・水晶で彩られた宮殿、孔雀や鸚鵡、鶴が放され、
瑪瑙・シャコ貝・珊瑚で飾られた庭園を中心に、元優婆塞・優婆夷であった者たちが、地元の民草とともに暮らす楽園であった。
長年の夢が叶い、男女として結ばれた皇子と各務であったが、神や仏の域にまで達した彼らに対し、
神々は地上に留まる事を禁じ天上界へ籍を移すよう警告する。
皇子はそれに反発し天上界へと戦いを挑むが、対する神々は最強の火龍──火之迦具土神を刺客として差し向けるのだった。
第3期 『妖夢篇』 までは最初にノベルス版を出し、何年かおいて文庫版を出すという手法をとっていた本作だが、
内容のマンネリ化と人気低迷のためか第4期 『煉獄篇』 の新書は文庫化されず、本作以下 第5期 『黎明篇』は
全て新書ではなく文庫で出されている。(しかも全10巻の予定だったものが全8巻に削られる始末)。
その最終巻であり、15年間に渡って執筆されてきた物語の結末であり作者の回答である。
地上篇の最終巻 『愛、はてしなき飛翔』 の劣化版焼き直しといえばそれまでだが、あまりにも苛烈で哀切な結末は
やはり長年の読者として言い知りえぬ衝撃を受け、しかしやはりこの終わり方しかないのだという諦念と納得を覚える。
皇子たちが長年に渡って育んできた種が、果たしてこの最終巻でどのような芽を出すのか、
興味のある方は是非とも一読して確かめて欲しい。
GUTITAR MAN
待ちに待った、恭司のソロアルバムが発売された。何年待ち続けたことか・・・。もちろんアルバムは現在も持っているがプレーヤーを出すことなどなかったためMDとともにお蔵入りであった。このアルバムはベスト盤的要素があるのだが今では貴重なXボンバーの主題歌や(挿入歌、銀河漂流も入れてほしかった。)サントラのインスト3曲、それにCD化が待たれるハードドックからの音源が挿入されているのだ。しかも今回ボーナストラックとして絆フォーエバーがスペシャルミックスで入っている。涙ものだ。なにしろこの曲はシングルであるにもかかわらずアルバム収録されていないのだ!あっ、いかん、また涙が・・・。買いなはれ。