戦時輸送船ビジュアルガイド〈2〉日の丸戦隊ギャラリー
輸送船の数が足りない。
建造しようにも生産能力が低い。
非力な護衛能力故、アメリカ潜水艦の跳梁に全く無力。
更には日本陸軍と海軍の確執、縄張り争い。
あふれるほどの困難と混乱と非効率の中で、現場の輸送船たちは苦悩する。
その姿が痛いほど良く分かる。
イラスト、模型、図版、多数。
「戦時輸送船ビジュアルガイド1」と合わせて、是非。
備えよ!! ロジスティクス・サポートとは何か!
外資で軍事物資の民生転用資材を輸入販売していますが、本社から入荷してくる製品の形状に関わらず、すべて同じ梱包形態(同じサイズの箱)で工場から
送られてきていて、日本の需要家から梱包仕様についてもっと細かくせよよか、トレーに詰め替えしてくれ等の細かい要請が来ていたものを、色々理屈をつけてすべて断ってきていたのですが、理由がやっと分かりました。まさに軍需物資の運搬であったということなのでした。でも、そのおかけで物流コストは非常に
低くかつ、航空便でも、海上便でもフレキシブルに対応できており、ここに来て米国製造業(航空機や車両)の競争力が復活してきていることもあり、悪い意味でのきめ細かい物流は事業そのものに悪影響を与えることがわかります。
補給戦―何が勝敗を決定するのか (中公文庫BIBLIO)
ヨーロッパのナポレオン戦争からWWIIまでの戦争の話で、陸戦が主な話である。海軍は全く出てこない。
興味深いのは、ロンメルの砂漠戦に必要な補給をどの港で陸揚げするかの見誤りである。
いっぽう、日本に目を向けるとどうであったか。国内はほとんど陸続きであるが、ほとんどが似たような食事、似たような地形、しかもさほど遠くないとなると兵站の発想が育たなかったのは納得できる。国外に行く場合は、南方のガ島のような揚陸も難しく、そこに行き着くだけでもかなり大変なのにもかかわらず、現地調達を旨としていたのは、諦めなのだろうか。
現在の国家のエネルギー食糧問題を考えるに、補給路をどのように確保するか、国家戦略を考えなければならない。