史上最強の人生戦略マニュアル
訳に関してひどいレヴューが多いな、でもさすがに読めないことはないだろう。
と、思って読んでみたら最悪だった。
訳が悪いのか、原文の言い回しが分かりにくいのか不明だが
文章がぐちゃぐちゃで(いい内容なのだが)頭に入ってこない。
なにこれ?グーグル翻訳?
本の趣旨は
「問題は自然に解決しないから、現実を受け止めて戦略を立てろ。」
「自分の人生は自分でコントロールしろ、感情の罠に陥るな」
「行動しろ。うまくいかなきゃ行動を変えろ」
「自分の求めているものを知り、目標設定をし、計画を立てろ」
「頑張れ」
です。
小節ごとにテスト、課題があり、それをやりながら進めていきます。
読み流すだけではなく、じっくり取り組めという感じです。
著書の言いたいことは分かります。いいこと言っています。
回りくどい表現が多いのですが、何度も読めば頭にも入ってくる。
むしろ、分かりにくくしてわざと繰り返し読ませ、潜在意識に
刷り込ませようとしているのでは!?
主張は良いと思います。が、
「7つの習慣」「人生改造宣言」あたりを読んでれば
それほど新しい発見はないと思います。
眠れない一族―食人の痕跡と殺人タンパクの謎
今の所、今年圧倒的に一番面白かった本。固体物理学の本を閉じ、ヒゲを剃り忘れる程、夢中になって読みました。
話はゴシックホラーのような中世ヴェネチアから現代まで続く、あるイタリア貴族家系に遺伝するものとして、中年になると不眠症をひき起こして死にいたるという奇病(これがなんとも恐ろしい死に方であり、一旦発症すると運命は決まってしまう)の紹介から、現代のパプア・ニューギニアの食人部族にとび、研究者同士の権力闘争にまで発展していく。日本でも問題になった狂牛病を科学・医学的に詳しく解説していき、話が進むにつれ、例の貴族家系に伝わる奇病は、実は、80万年前の食人習慣が全ての始まりだったのではないかと言う説が浮かび上がる。ノンフィクションだがミステリー小説のような趣もある第一級の医療ドキュメンタリー。
とにかく読み始めると時間を忘れ、タスクに手がつかなくなるので、手に取らない事を勧めます。本書に取り憑かれて色々放置してきたボクは、そろそろヒゲを剃り、固体物理学の本を開こうと思います。
プリオン説はほんとうか? (ブルーバックス)
狂牛病(BSE)が社会的問題となっているいま、政治的思惑とは別に、
伝達性スポンジ状脳症を引き起こすものが何であるのか、いまいちど
真摯に考察してみる必要があろう。本書は、論理明快に書かれており、
問題のありかや歴史的経緯を、門外漢にもわかりやすく描き出している。
専門は違うが、同様の材料を扱っている者として、実験手法に対する
議論も順当であると感じられた。原典が明記されているもののうち、
二報の原著論文にあたってみたところ、曲解はなく、ごく細かい点を
除き、適切に引用されていた。トンデモ本の類いのセンセーショナリズム
とは一線を画している。むしろ、同一のデータを前にしても、立場に
よって全く異なる解釈が可能であるという、科学のおもしろさを伝えて
くれる書であり、ブルーバックスの名に恥じない好著である。これから
科学を志す若い人に薦めたい。