Corei5、メモリー4G、XPのパソコンで使用。
付属のUSBヘッドセットはソフトウェアのインストール後、USB端子に普通に差し込むのみで特別な事はしなくても問題なく使えました。

マイクの品質はそれ程よくないようですが、このソフト専用の入力デバイスとして全く問題ない出来です。
入力時の録音ファイルを再生してみると相当なヒスノイズが乗りますがその分ソフト的に話し声のみにしか反応しないザックリした感度でかえって使用感は良好です。
足元でファンヒーターが唸りを上げていようが、1メーターぐらいの距離でテレビを普通に見ていようと全く問題なく話し声を文字変換します。
音声入力だからといって、空調をきったり周りの人に静かにしてもらう必要はまったくありません。
周りのノイズなどはあまり関係ないようで、感度を最大にしておくと多少声が小さくなったり少しくらい早口だったりしてもスイスイ変換してくれるので驚きます。

マイクを使った音声入力は十分実用レベルです。
シフトボタンを押してしゃべるだけなので長時間使ってみると肩が楽ですし、タイピング以上に自分の考えがテキスト化される妙な感動があります。
タッチタイプもそれなりにできるつもりでしたが、長い文章を考えながら入力するのは大きなストレス無く初期段階でもできるので、操作に慣れればこちらのほうが効率は良くなると思います。まとめてしゃべって、最後に推敲しつつ誤変換等を直すのがコツのようです。

試しに付属のマイクを外してM-AUDIOのFAST TRACK PRO（オーディオインターフェイス）に、SUREのヘッドセットマイクWH20XLRをさして入力してみましたが、音は遥かに良いのですがこういったダイナミックマイクの場合いろいろいじっても十分にゲインが得られずかえって付属マイクの方が良い結果が得られました。
コンデサのピンマイク、SAMSON QL5CLをおなじくFAST TRACK PRO（48Vファンタム使用）に繋ぐと十分な音量と音質で結果は良好ですが、付属のものに比べて入力結果がそれほど良いわけでもありませんでした。
音質やフロアノイズを気にせずにとにかく大きな音です入力するのがコツのようです。案外安物のマイクでも良い結果を得られる可能性はありますが、不安がある場合は素直にマイクつきのパッケージを購入された方が良いかと思います。

音声ファイルの読み込みは、 IC レコーダー等で録音したファイルの文字起こしで結構期待していた機能なのですが、テーブルにレコーダーをおいて何となく録音したファイルだとゲインが十分でないのと、考えている間の「まぁ〜」とか「うーん」あるいは笑い声などで誤変換を起こしやすく直接マイクにしゃべるようにはうまくいきませんでした。特に話者が複数いるケースが不得意なようです。音声ファイルからの文字起こしを期待している場合は、目安のキャプションづくりなど大まかなあたりをつける程度と考えた方が良いのではないかと思います。

このレビューも音声入力を使って作っていますが、他にコツや不得意な点をあげるとすれば、分節や単語ごとに細かく入力するよりも一気に長い文章をしゃべったほうが意外とうまくいくこと（おそらく日本語のコーパス的な分析を活かして変換していると思われる）、英語やアルファベットでの入力は苦手（これは完全に手で打ったほうが速い）などが挙げられると思います。

総じて、文字を大量に入力する用途にはハマれば効率を大幅に上げてくれる可能性もありおすすめできます。個人的には技術の進歩に感動しました。