DENPA!!!
複合的電子音楽革命運動DENPA!!!が本気を出したアルバム。2010年発売。
まず、収録曲がカオスすぎる。大体、TMネットワークのGet wildとコンピューターおばあちゃんとプリキュア5とマイケル・ジャクソンのBADとAIRの鳥の詩が一枚に収録されているCDなど、他にない。
バッキングが半音上がったり下がったり不安定なまま疾走するプリキュア5。
歪みまくったベースとドラムンベースですっかりカオスに生まれ変わった“BAD”。このBADはほんとに名アレンジです。
疾走チップチューンにアレンジされながら、不思議な切なさと温かみを感じる“鳥の詩”。何故かリミキサー陣のクレジットが表示されていないのだが、この“鳥の詩”は恐らく撲殺少女工房の手によるもの。
オリジナルよりテンポをぐっと上げ、すっかりハードコアな“星間飛行”。
ファミコン音源そのものの、SOS団のメンバーが8ビットのドット絵で踊っている様が目に浮かぶ”ハレ晴レユカイ”。
よく知っているはずの曲たちが解体され、こうして生まれ変わったヴァージョンを聴くのは、新鮮で楽しい。
あと、ブックレットのイラストの体育座りの集団の中に、どう見てもリチャード・D・ジェイムズが混ざっている。そして、シークレット・トラックのタイトルが"Coma to daddy"。意味深いですね(笑) まあそのシークレット・トラックはガチのノイズ系なのだけれど。
博覧会の政治学 まなざしの近代 (講談社学術文庫)
本書は近代を、まなざしに注目して、分析している。まなざしの場として取り上げられるのは、博覧会、百貨店などである。
これらまなざしの場は、帝国主義のプロパガンダ装置、消費文化の広告装置、大衆娯楽的見世物として用いられた。
博覧会等のまなざしの場を、権力装置と捉える視点は面白かった。
学術的な本の感想としては、そぐわないかもしれないが、第一章の1851年ロンドン万博の水晶宮の描写は、とても生き生きとしていてよかった。
EXPO’70
今改めて見るとサイケな感じの万博の風景に斬新さを感じます。写真集として非常にボリュームもあり、値段も手ごろだと思います。出来ればシリーズ化(ポートピア81や筑波万博)して欲しいですね。