竹光侍 5 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)
僕もこの漫画好きですね。
幻想的な江戸を感じ、人物や背景など書き込みが少ないにもかかわらず、場の雰囲気が十分伝わります。
また瀬能と木久地の対決が近いみたいですね。しかし、どちらが強いかを楽しむ漫画ではないと思うし、静かな日常も魅力的なので、長く続いてほしいです。
最近、写実的な描写の漫画が多い中、珍しく画期的な絵の漫画だと思います。
竹光侍 4 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)
ずっと「静」の展開だったが、この4巻でついに「動」の展開に突入。だからといって物語がスピーディーに進むのではなく、やはりゆっくりと静かに進んでいく。静かに盛り上がる。それがこの作品の魅力のひとつだと思う。
松本大洋の描く絵には「静かな間」がある。「動」の絵が描かれているコマであってもストップモーションであるかのように感じさせる独特の行間(絵間?コマ間?)がある。だが何故か不思議と動きが感じられる。それが多くのフォロワーが真似できない松本大洋の個性であり魅力だ。
松本大洋は、この作品の執筆前に日仏の漫画家がそれぞれの視点から「日本」を描いた作品集「JAPON(飛鳥新社)」に「勘吉」という江戸時代を扱った短篇を発表している。絵柄がかわったなという印象(本作を読んだ後再読したのだが同じ絵柄だった)はあったのだが、1ページ1コマの全12ページの絵本的な小品であったせいか、味わいはあっても、あまり印象に残る作品ではなかった。
「竹光侍」はこの「勘吉」から想を得た(原作者はいるにせよ)作品だと推測されるが、このままいけば彼の代表作の一つになるはずだ。
竹光侍 1 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)
松本大洋氏にしては珍しい原作付。
松本流時代活劇とはいかがなもなかと第一巻は試し買いでしたが
続巻はすぐさま大人買いしました。(全八巻です)
面白いです!
子供から大人まで老若男女、善悪問わずそれぞれに己の道があり
筋がありネズミまでもが゛粋゛です。
第一巻はまだ序章なので殺陣シーンは少ないのですが
クライマックスの決闘は背筋に悪寒が走る程ゾクゾクします。
憎しみや恨み等の負の感情ではなく、生か死かの純粋な決闘は、
花吹雪を撒き散らしたいくらい天晴れなラストを魅せてくれる。
間違いなくお勧めの漫画です。
【追記】
2011年第15回手塚治虫文化賞[マンガ大賞]受賞作品です!