サイレントメビウス DVD-BOX 1
DVD-BOXにて第一部を全部鑑賞いたしました。
自分は雑誌連載時よりの『サイメビ』ファンでしたが、その後離れていました。
その理由として、連載当初はとても面白かったのですが、
話が進んでいくにしたがい、内容が行き当たりばったりで、
うまい整合性がなく、出たとこ勝負的なところがあったからです。
少し脱線いたしますが、いい世界観を持っていながら、
その魅力を十分に発揮することができずに
物語をうまくまとめることができなかったという点では
『バスタード』の作者にも同じことが言えますね(笑)。
物語は往年のハリソン=フォードの『ブレードランナー』を髣髴とさせます。
舞台は近未来の東京で、魔法、科学で武装した特殊な警察組織と
悪魔(この物語では妖魔=ルシファー・ホークと呼んでいる)との闘い
という垂涎ものの設定と世界観を有していながら、
コミック版ではいまいちその自重に作者の方が振り回され、
十分に活かしきれていないという印象がありました。
しかし、映像版(テレビ放映版)作製に当たりその点が見直されているようで、
連載時の大筋を損なうことなく、説明不足と数々の謎を補う形で、
いい感じにまとまっていると思います。
BOX1では、一話完結タイプでAMP(主役の警察組織でアンプと読む)
のメンバーの個々の物語を用意し、
それぞれのキャラクターのバックグラウンドを紹介するとともに、
AMPの成り立ちや、なぜ妖魔と闘っているのか、なぜ妖魔が存在するのか
という物語の核心に触れる部分までが収められている。
これから第二部のBOXを鑑賞しようと思います。
レビューの続きは第二部(DVD-BOX2)でお話しましょう。
サイレントメビウス ベストヴォーカルコレクション1500
アニメ版の禁断のパンセが聞きたくて、この商品を買いました。
聞きこめば聞き込むほど、他の曲も味のあることに気づきました。
アニメばかりがサイレントメビウスではないのだな、と痛感した次第です
大和撫子紫電改 (ジョイ・ノベルス・シミュレーション)
とある事情で40年ほど早く高度成長を達成した日本のお話。「政治に目覚めた山本権兵衛」がきっかけを作り、海軍の中に
国家があるような1940年代。
作者は強いヒロインが得意ですが、今度は江戸っ子で能力も実力もあるのに「私なんかがこんなに昇進しちゃってどうしよう・・・」。
そんな彼女を部下は慕い、上官も「なりは小さいが男よりでっかい金玉を胸に納めた大和撫子」と評します。
タイトルは「紫電改」ですが、この巻に登場するのは中翼の紫電。でも誉ではなく火星装備で空母運用も可能な「パワーは
力だ」という機体。
普通は「国力をつけた日本が米国相手に奮闘」を予想しますが、ここでは日米開戦を回避するべく大輸送作戦を展開します。
でもすんなりゆく訳はなく、地中海で同盟国たるドイツ相手に戦闘が発生。もとより日独伊三国同盟が怪しい雲行きになって
いたこの世界、米英ソも巻き込んで大波乱の予感。
なんと仏海軍が強いです。不意打ちとはいえ日本戦艦を撃沈、夜襲を仕掛けた日本艦隊を返り討ちにしたり、まっとうに
運用されるジョッフル級空母(史実では未完成)など、ヴィシーフランス海軍に光が当たるのは珍しい。
そして表紙にも登場している名状しがたき艦橋を持つ空母「扶桑」。コンセプトはグラーフ・ツェッペリンの拡大強化版といった
雰囲気ですが、よりにもよってあの艦橋は形をそのままオフセット配置。「あんな妙なデザインは英国人しか作れない」と登場
人物に言わせていたり。なんだかんだと作者は扶桑が気に入ってるんだろうな。
初期作とくらべると文章も読みやすくなり、話の筋も分かりやすくなりました。今後に期待。
そうか、近衛文麿首相は○○に詳しいのか・・・。