アマロ神父の罪 [DVD]
アマロ神父を演ずるガエル君は今ハリウッドで最も注目される俳優、と言っても過言ではないでしょう。キュートな瞳で神父を熱演。っが、っっが、その神父がだんだん壊れ始めます。共演のアナのラテン系(?)美少女ぶりも際立っていて、必見の1本です。
アマロ神父の罪 [DVD]
ラストには驚いた。こんなことしたら、別に神父(聖職者)じゃなくても十分に「罪」だ。予想を超えた残酷なラストだった。そういう意味で★4つ。
肉欲にはまるのもいきなりな感じで、溺れだしたら止まらない神父と、敬虔な信者の少女・・・。その辺の苦悩が詳しく描かれているのかと思って見たら、そんな事(?)で苦悩する神父でも信者でもなく・・。行き着いた先は、前半部分のマッタリ感を吹っ飛ばす衝撃のラストだった。
アマロ神父の罪 [DVD]
「真実の行方」「司祭」のようなシンプルな話しではなかった。主人公アマロのみならず、登場してくる神父、司祭誰もが何らかの後ろめたい事実を持っている。金であったり、女であったり、麻薬であったり実に様様。これらが皆絡まっている。
表題「アマロ神父の罪」に関して言うなら、これは禁断の愛を抑え切れなかった罪だ。禁欲主義、妻帯禁止、堕胎の是非・・・と次々起こる問題の連鎖。一方で、彼はキャリアを積み重ね昇進していく野望を捨てない。
カレラ監督と主人公役ベルナルの解説を聞き、宗教上の理由でこの作品は万人に受け入れられる事はまずないという以前に、万人に見てもらうことすら難しい現実がある事に驚かされた。人々は神父に「神の愛に没頭する事」を望むものであり、事実であれフィクションであれ、こういった話しは実に受け入れ難い事柄なのだ。そんな中この作品を世に出したカレラ監督の勇気に拍手。
重いテーマに考えさせられる中、唯一うれしいのは敬謙な美しい信者アメリア役のアナの存在か。あの目で見つめられたら若き神父がまいっちゃうのはわかる。不謹慎かな?