食人族 てんこ盛り食人愛好家盤 [DVD]
女串刺し刑より嫌なのは、やはり亀の解体と沼に捨てられた老人の腐敗した体。ジャックが撃たれてバラバラにされるシーンからは、食人族の恐さよりむしろ「地上最強の強さ」を感じてしまう。どんな格闘家やケンカ師でも生きて生還できないだろな、とか考えてしまう。それにしてもフェイの乳は小さ過ぎ(失礼)。
Deodato 2
良い音楽は時代を越えて聴かれます。大ヒットしたエミール・デオダートのこのアルバムも、今でも光り輝き音楽性があると思っています。我々の頃はクロス・オーヴァーと言っていました。フュージョンに入れても良いのですが、もっと多用な音楽スタイルを内在しています。
1973年の録音ですから、ブリティッシュ・ロックの影響も受けていますし、マイルス・ディヴィスが電子楽器を使用した「ビッチェズ・ブリュー」のスタイルもそこに聴き取れます。出自であるブラジルのラテン音楽、特にボサ・ノヴァに刺激を受けているのが良く分かります。
「Super Strut」の疾走感がステキで、聴いているうちに心地よさが身体中を駆け巡ります。ソウルフルな演奏が8分以上展開されますので、躍動感に身を任せている内にエンディングへ突入する快感を味わえるのが、このCDの魅力となっています。
ガーシュイン作曲の「Rhapsody In Blue」のスピード感がたまりません。当時よく聴きましたが、今でも新鮮な驚きと感動に包まれています。音楽ジャンルを越えたサウンドですので多くの人に再認識してほしいと思っているのですが。
「Slyscrapers」のパーカッションによるリズムのきれの良さが秀逸です。ブラスの咆哮が、チェイスやシカゴ、ブラッド・スウェット&ティアーズのようでもあり、あの時代を代表するサウンドのエッセンスのような快適さが感じとれます。ブラス・ロックという音楽ジャンルにも近いですね。
「Pvane For a Dead Princess(亡き王女のためのパヴァーヌ)」は、ラヴェルの原曲の抒情性と神秘性を併せ持つ演奏になっています。高貴な香りが漂う演奏でクラシックファンにもオススメできます。
日本盤は5曲ですが、この輸入盤には3曲が付け加えられています。
ダイヤル・ヘルプ [VHS]
電話に取りついた悪霊に襲われるオカルトホラー。
電話コードが襲ってきたり、コインが飛んでくるシーンが印象に残った。
音楽・撮影照明が素晴らしかった。
主演はゴールデン・チャイルドのシャーロット・ルイス
ツァラトゥストラはかく語りき
1972年9月にバン・ゲルダー・スタジオにて録音されたデオダートの初リーダー作。プロデューサーはCTIレーベルのクリード・テイラー。斬新かつ不世出のアレンジ能力をもってブラジルからアメリカへ渡り、異国の地で名プロデューサーのクリード・テイラーを虜にしたデオダート。クリード・テイラーがA&Mを去り1971年にCTIレーベルを旗揚げするとデオダートもこれに参加。そして1972年に録音されたデオダート初のリーダー作が本作「Prelude(邦題:ツァラトゥストラはかく語りき)」である。
クラシックやロックをジャズに取り込んだ本作の発想は当時画期的で、クロスオーヴァーと呼ばれ(フュージョンの原型といって良いだろう。)、1973年のグラミー賞「ベストポップインストロメンタルパフォーマンス賞」に輝くなど大ヒットとなった。
参加メンバーはヒューバート・ロウズ(fl)、ジョン・トロペイ(g)、ロン・カーター(b)、ビリー・コブハム(ds)、アイアート・モレイラ(perc)等いずれ劣らぬ名手達。テクニック的に優れているだけでなくアイデア豊富なこれらの奏者が、デオダートの広い世界観を表現するのに一役買っている。
1曲目のタイトル曲は、スタンリー・キューブリック監督の映画「2001年宇宙の旅」で使用されたリヒャルト・シュトラウス作曲の「ツァラトゥストラはかく語りき(Also Sprach Zarathustra)」。9分にも及ぶこの大作はストリングスをふんだんに使い壮大かつポップな仕上がりとなっている。この曲が本アルバムの核をなしていることは疑いのない事実だが、2曲目の「Spirit of Summer」や3曲目の「Carly and Carole」などもブルージーで非常に良い。エレクトリックピアノの音がブラジル出身らしいリズムに乗ってなんとも心地良い音楽世界を構成している。