夜のスニーカー (愛蔵版コミックス)
不器用で面倒くさい男女が出会ったお話。
全編にわたりセックスの話題がメインですがエロというより今時珍しい純愛に近い、安心する内容です。
面倒くさい主人公にも、面倒くさいヒロインにも、それぞれ面倒くさくなった理由があってそれなりに感情移入、というか理解は出来ますね。軽い友人たち、というのも星里さんらしく、落差のあるキャラ設定でお話に起伏を与えています。
シリアス展開もありますが、全体的にほんわかした雰囲気が星里さんらしく、なにか幸せな読後感です。
スニーカー、というのはウォーキングを取り扱っていることから名付けられたタイトルですが、新宿〜高円寺、あるいは都内の距離感がわかると、より楽しめると思います。主人公が新宿から高円寺まで歩くのにかかる時間は、確かにそのくらいです(震災時に歩いた経験から…)。
都内、というのは、道や街灯が整備されていたり、ギブアップしてもすぐタクシーがつかまる、道を選べばいつでもそれなりに人影もあったりしますので、結構徒歩帰宅する人も多い。終電後とか。
表題作に加え、読み切りが一本掲載されています。こちらは、ちょっと切ない感じの作品。男女もいろいろあります。
帯を意識した装丁がなかなかおしゃれで、本棚には是非帯付きで置きたい本です。帯付きのうちにご購入をお勧めします。
ハルコの晴れの日(1) (まんがタイムコミックス)
作者の愛読者としては、新作が出るのをいつも楽しみにしています。今回の作品は、恋に仕事にがんばる、かわいい主人公の話です。作者が大事にする、ストーリーのテンポ、内容の深さはこの1巻では、とくにありません。軽く読み流して終わりです。でも2巻が出れば買います。