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南の虹のルーシー(2) [DVD]
私は世界名作劇場の中でルーシー・アンネット・カトリと続いた3作品の時代がいちばん好きです。
わたしが幼稚園に入る前にやっていた3作なので生では見ていません(?)が、そのほのぼのぶりはただ者ではありません。
特に大きな出来事があるわけでもなく、何が面白いかもわからずなんとなく引き込まれて見てしまいます。
ルーシーの第二巻もとても地味に話が展開します。その分、とても日常的で、身近で、楽しいです。
だんだんルーシーメイとケイトのやり取りもおなじみのものになってきて楽しいです。嫌いって言ったら嫌いなのよ、
なんていう言葉、小さい頃どこかで聞いたような…。意外に妹のほうが頭が切れてケイトの反応が面白い…。
デイトン先生や姉のクララなどもだんだんいいキャラぶりを発揮してきて親しみがもてます。
ジョンは声優さんがどうやら『カトリ』のアッキさんと同じようですが、アッキさんのほうが活躍している分不自然かも。
移民の苦労、一から街を作っていく様、ちょっと悪役のぺティウェルさん、能天気な姉妹の会話、とってもいいバランスです。
スイカの種のごとく蟻をはきだしながら砂糖をなめるシーンなど、地味なところがリアルで感心させられます。
現代っ子が見たらびっくりして面白いだろうなぁ。
格闘技は好きではありませんが、これこそ「ボディーブローのように効いてくる」ってやつかもしれません。
なんだか、このまったりとした展開に慣れてきて、深みにはまっていく第二巻です。
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南の虹のルーシー (竹書房文庫―世界名作劇場)
特別な力を持つわけでもない家族のある時代、
ある場所での日常です。
夢のある人もちょっとした失敗でふさぎ込んだり、
酒飲みも仕事となると真面目になったりするなど
普段私たちの周りにいる人々がいたように思われます。
そして夢は遠くにあるだけであって
全くないということではない。
いつかきっと虹が必ず現れるのだと思いました。
あとがきは声優の松島みのりさんでした。
地球環境と声優業について語っています。
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日本アニメーション名作劇場 名作アニメカラオケ大全集
世界名作劇場 20周年企画の一環で発売された名作劇場シリーズのカラオケCDです。
第1作「フランダースの犬」〜第21作「ロミオの青い空」までのオープニング、エンデ
ィング曲のカラオケを収録しています。 このCDで初音源化がたくさんあります。
冊子には、堀江美都子さん大杉久美子さんのワンポイントレッスンが掲載されています。
名作アニメをどのように歌えばよいのかアドバイスしてくれますよ。
残念な事は、コロムビアミュージックが権利を持っている音源だけオリジナルカラオケ
なのですが「トム」〜「ピーターパンの冒険」「ロミオの青い空」に関してはレコード
会社が違うのでオリジナル音源ではなくコロムビアがカヴァー音源用に録音していた
カラオケを使用しています。 やっぱりレコード、CDで聴いたあの編曲がいいですよ
ね〜。 いつかオープニング、エンディング、挿入歌すべてのオリジナルカラオケ
を収録したファン待望のアルバムを発売して欲しいです。
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TVサイズ!日本アニメ名作主題歌集
このCDは少し評価に迷った。五つ星の評価でもよかったが、三つ星に下げる見方もできる。間をとって四つ星としたが、この一枚は、手にする人の望むことによって評価が変わるだろう。筆者が評価したい点は、収録したテレビサイズが放送用テイクとほぼ同じであること。フルサイズからの編集らしき曲もあるが(歌唱が少し違う)、名作シリーズの主題歌は、テレビサイズもフルサイズも歌手が同じ歌唱をしてくれているので、微妙に違っていても気にはならない。これは「テレビまんが主題歌のあゆみ」にはなかったメリットだ。
残念なのは、これが「主題歌全集」とならなかったこと。収録時間を考えてもあと数曲は入るはず。「愛の若草物語」の主題歌をすべて収録して欲しかった。「母をたずねて三千里」は、過去にモノーラルの放映用テイクがCD化されており、このような企画にはそちらを用いるべきだっただろう。比較すると両者はやはり異なる。それからアバンタイトル(タイトルバック)の音楽も収録すると、価値は倍加しただろう。惜しかった。
聴きとおして、後半は少々食傷気味となるも、聴き手一人一人が過去の思い出とリンクできる媒体となりえるのは間違いないだろう。「TVサイズ!」シリーズには特化企画がいくつかあるが、これはヒットであろう。余談だが、「ハイジ」が日本アニメでなかったことに改めて気づかされた人も多いのでは?
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南の虹のルーシー(1) [DVD]
まず、主題歌には触れなければいけませんよね。「虹になりたい」は本当にいい歌だと思います。
「希望にとどく虹になりたい」という最後のフレーズは大好きですし、アニメーションしない映像の一つ一つから
オーストラリアへ渡った移民の苦労がここまで伝わってきそうな感じです。
話自体はそんなに大きな出来事があるわけでもなく、騒がしくなく地味に描写が進む感じで『赤毛のアン』などと
同じくくりで捉えられそうな気がします。だから現代アニメを見ている子からすればちょっと退屈かもしれません。
かなり重々しい、移民の苦労が伝わってくる作品で非常に現実味があります。一方でルーシーメイとケイトのやりとりなど
そこら辺にいるちょっとマセた元気な姉妹、という感じで日常感にあふれています。
「家族」というものを何の演出も無く正面からありのままに描いている感じです。
ほのぼの~、であり、ひしひし、であり、そんな作品だと思います。
作り手には罪が無く申し訳ないのですが、なんだかよく今でもテレビのナレーションなどに登場する声優さんが
多く参加しているらしく、ちょっと違和感を感じるかもしれません。悪役なぺティウェルさんの声を聴くたび
ぶらりと途中下車したくなります…。